「皆無事かなぁ……」
李奈は自分を匿っているホテルのとある部屋にいた。そこには一緒に篠田、大島もいた。
「大丈夫ですよ、きっと」
大島が明るく答えた。
「あぁ、皆きっと頑張ってるさ」
篠田が言った。
「……そうよね、心配いらないわよね」
その時、篠田の電話がなった。
「梅田からだ……もしもし?」
「篠田さん……木崎と矢神が……」
そう言って梅田は電話の奥でなきはじめた。
「梅田?」
「……死んじゃったんです……島田の部屋の前に無防備に死体が放り出されて……」
「……そうか……報告はそれだけか?」
「はい……」
「じゃあ、他を宜しくな」
そう言って篠田は電話を切った。
「木崎と矢神が死んだって」
「えぇ!?」
李奈は驚いた。
「どうして……」
大島が呟いた。
「分からない……親分、もしかしたら、ここの場所もばれているかもしれない、一旦島田軍団のビルに戻りましょう」
篠田と大島は李奈を連れてホテルを出た。
その約30秒後に、島田軍団の鈴木が来た。
三人は間一髪だったのだ。
「組長!」
ビルの前には梅田がいた。
「おぉ!!梅田!」
「実は今、松井組長からの連絡で、もう一度生き残っている人全員で島田の部屋に突撃するそうです」
梅田が言った。
「わかった……すぐに向かおう」
篠田が言った。
李奈たちは島田の部屋へと向かった。
島田の部屋につくと、もう仲間達が準備をしていた。
島田の部屋の前には未だに木崎と矢神の死体があったが、無防備ではなく、ちゃんと両手を組ませて端の方に寄せてあった。
李奈は二人に合併をすると、自分の小型銃に弾をこめ、突撃の準備をした。
そして、一番前にいる玲奈が戸を開けた。
ダダダダダダダダダ!!
開けた瞬間に激しい銃声が聞こえた。
それは島田軍団組員の一人が撃っていた。
それに負けじと李奈たちも銃を撃った。
ダダダダダダダダダ!!!!
その組員は撃たれ、その場に倒れた。
李奈は無事だ。
そして奥に、奥にと進んだ。
そして広い部屋で全員バラバラになり、島田軍団たちと一騎討ちを開始した。
ダダダダダダダダダ!!!!!
李奈は田野とであった。
「あんたウザイのよ!!噂を聞いてるだけでも!!」
田野が叫んだ。
「何で!?」
「何か単純すぎて、私の嫌いなタイプなのよ!!」
田野は撃った。
だが、李奈は避けた。
「単純なんかじゃないわよ!!私には両親がいないの!知らないの!分からないの!そんな私の気持ち、殺し屋のあなたには分からないわ!!」
「うるさーーい!!」
田野は叫び、李奈の銃を蹴りあげた。
李奈は腰を抜かした。
田野の銃がこちらを向いている。
「死ね!!」
そう言って田野は撃とうとした、が、突然音と共に、田野の腹が赤く染まった。そして倒れた。
李奈はゆっくりと後ろを向いた。
そこには北原の姿があった。
「はやくいけ!!お前は島田と戦え!島田は奥の物置部屋に隠れているはずだ!!ここはうちらに任せろ!!」
李奈は北原の言葉に頷き、銃を拾って物置部屋に向かった。
「島田さん?」
李奈は部屋に入った。
「フフフ……よくたどり着けたね、ここまで」
島田は苦笑した。
「島田さん、どうして私を狙っているんですか?」
李奈は聞いた。
「だってさ、あんたでしょ、石田警部を殺した犯人をうちらにでっち上げたの」
「それはしょうがなかったじゃないですか……手紙まで送りつけられたんですもん」
「証拠は手紙しかないじゃないか」
島田は冷淡に言った。
「……」
「手紙ってだけでうちらを犯人にしてくれるのは困るね」
李奈は言い返せなかった。
もしかしたらあの手紙は嘘ものかもしれない、そう思ったからだ。
「フフフ、死ねよ、バカ組長」
島田は銃を撃った。
だが、李奈はかろうじて避けた。
そして李奈は島田に銃を撃った。
「嘘……」
李奈は唖然とした。一発で的に当ててしまったのだ。
李奈はゆっくりと部屋を出ていった。
そして皆のところに行った。
そこでは死闘を繰り広げた仲間がいた。
「おぉ!!親分!勝ったんですか!?」
篠田が嬉しそうに来た。
「は、はい……」
「それは良かった、……こっちでは、何人も死んじまった……」
大島が悲しげな顔をした。
「何人かに、最後のお別れ、言ったらどうすか?」
梅田が言った。
「私達、部屋の前で待ってますよ」
そう言って、篠田、大島、梅田の三人は出ていった。
李奈は泣いている、中西と宮脇の近くに行った。
「……二人とも?」
李奈は聞いた。
「……は、はるか、はるか……」
宮脇が泣いて李奈にすがった。
そこには兒玉の死体があった。
「……」
李奈は何発も撃たれたあとがある兒玉を見つめることしかできなかった。
「はるか、ね、私達のために……かばってくれたんだよね」
中西が言った。兒玉の隣には、鈴木の死体があった。
李奈は二人の頭をポンポンした。それぐらいしかできなかった。
李奈はぼーっと突っ立っている玲奈と珠理奈、そして難波組二人の前に来た。そこには、山内の死体があった。
隣には、永尾がすがって泣いている。
「彼女も兒玉と同様、私達をかばって死んだんだ」
山本が言った。
「鈴蘭……」
永尾が涙をこぼした。
李奈は山内の死体を哀れみをこめて見つめた。
そして、李奈以外の人間が部屋を出ていった。
李奈は辺りを見渡した。
「……北原さん?」
李奈は奥の方に、北原が横になっているのを発見した。
李奈は近づいた。
「来るな……もう手遅れだ……」
北原はうごめいた。
彼女は腹を二ヶ所撃たれていた。
「北原さん……」
「ごめんよ……前組長を殺しちまって……」
「え……?」
李奈は驚いた。
「お前にこんな突撃をやらせるはめになっちまった……すまない……」
「……」
「実は、うち……暴力団のスパイグループとてを組んでいたんだ」
「スパイグループ?」
「あぁ、上からの指示で、松井組長にも何度も嘘をついた時もあったよ、明場組前組長の高橋を殺したのもというのもスパイグループの指示だった……あの頃うちは明場組の組員だったから、本当に辛かったよ……でもやっちまった、後悔してるよ……」
「……」
李奈は黙って聞いた。
「川栄組長さん……お前も気を付けろ……そのスパイグループのやつは……お前の以外と近くにいるから……その正体は言えない、きっと組長さんのことだから……お前の命が危なくなると思う、うちはお前を生かしてやりたい……だから、組長さん……生きろ、私のぶんまで……生きろ……」
そう言って、北原は息をひきとった。
李奈はしばらくして北原が自分を守るためにしてくれたことを思いだし、涙が止まらなくなった。
北原はきっと目の前にいる内田と死闘をし、何とか勝ったがきっと同時に誰かに撃たれたのだと李奈は悟った。
そして李奈は部屋を出た。
続く