バイトから戻ってきて遅い昼食今終わりました。
旦那は久々に仕事が休みで買ってからあまりいじっていなかった車にナビをつけてます・・・・
電気屋なのでこういう時は自分で出来るので便利です・・・
でも自分の家の電気の球替えはやらないです・・・(笑)
さて、引っ張りに引っ張った年下バージョン孝天の妄想小説
今回で無理やりにでも終わらせます。
終わり方が強引かもしれませんが・・・まぁ読んで見てくださいね。
毎週末妄想小説が当たり前のようになってきますた・・・
次回も何かネタを考えて懲りずに書こうかと思っております。
もしかしたら・・・ワシのF2になっているヴァネネタかもしれませんが。
まだ練り上げてないので孝天かも知れません・・・・
では・・・どぞ。
注:小説内に出てきた中国語は翻訳サイトで翻訳したものなので合っているかはわかりません。
もし違っていましても許してください・・・。
「年下の後輩 -弟から一人の男性へー」<最終回>
次の日の朝あたしは体調も戻りいつものように出社した。
「おはようございます」
「おう!山崎!半日休んでもう元気になったか?」
「あ、ハイ。おかげさまで。」
あたしは同僚といつものように休憩室にいた。
「おはよう。山崎。」
「あ、ケン。おはよう。」
「もう体調は大丈夫なの?」
小声であたしにケンは言った。
「ん。おかげさまで。すっかり大丈夫だよ。」
「コーヒー飲みすぎじゃないの?ブラックばっかりさ・・・」
「コーヒーは関係ないと思うけど・・・」
あたしはコーヒーを飲みながらタバコを吸った。
「さて・・・ミーティング行くか。」
「あ、そういえば・・・昨日の仕事どうだった?」
「ん~・・・どうかな・・・」
あたし達は話しながらミーティングへ向かった。
「昨日の先方との会合だったが・・・ケン。お前先方に気に入られたみたいだな。」
部長がケンに向かって言った。
「あ・・・そうですか?なら良かったです。ハイ」
「今後ともわが社と一緒にプロジェクトを進めたいと回答があった。
今後はケンを窓口として先方と進めていく予定だ。頑張ってくれ。」
「ハイ。」
「それじゃ今日のミーティングはここまでとするか。」
ミーティングが終わってからケンは女子社員に囲まれていた。
昨日の仕事で評価されて女の子達がケンにお祝いを言っているようだ。
あたしは微笑ましく思いながらその姿を見てデスクに戻った。
「先に行くなんて酷くない?」
ケンがデスクに戻ってきたと同時にあたしに言った。
「え?なんでよ・・・話してたしさ・・・」
「一番お祝いされたい人からまだ祝って貰ってないんだけど?」
「おめでと。これで一人前の仲間入りになると良いね。」
あたしは少し意地悪な言い方をした。
「・・・・なんだよ。」
「あ、昨日の宿題ね・・・」
あたしはメモを渡そうとしたが何故か渡すのをやめた。
「どっかに無くしたみたい・・・ごめん。何て書いてあったの?」
「なくしたの?まぁ良いや。」
「意味は?何て書いてあったのよ?」
「・・・忘れた。」
「何それ・・・」
あたしはケンの顔を見て呆れたフリをした。
なんであたしはメモを渡さなかったんだろ・・・・
きっとあたしは自分の気持ちをケンに教えないほうが良いと考えたからだと思う。
なぜなら・・きっとこの仕事で彼は認められる・・・それで良い。
そしてこのプロジェクトが本格的に動けばあたしはこの開発部を離れる。
そしてあたしはケンからも離れなければいけない。
やっぱりケンはこれからの人間だ。
あたしなんかに構ってはいけない・・・
あたしはそう思った。
それからのケンはプロジェクトの窓口になったことで忙しくなり
あたしとの中国語を教えるという約束の時間も取れなくなった・・・
あたしは開発部で他の社員の手伝いをしていた。
プロジェクトは世間からも高く評価され注目されていた。
もうすぐプロジェクトの準備段階も終わりに近づく・・・
そしてあたしはこの部署から海外部へ戻ることになるだろう。
「かったるい・・・・疲れたな・・・」
「お!久しぶり。忙しいのはなによりじゃない。」
あたしが開発部を離れる日の前日の夕方ネクタイを緩めながら
デスクに久々に戻ってきた孝天とあたしは挨拶をした。
「山崎久々。忙しい?」
「ケンほどじゃないね・・・」
「明日いっぱいで海外部に戻るんだって?今聞いた・・・」
「うん。もうプロジェクトが動き出すからね・・・」
「そか・・・飯行かない?俺朝から何にも食ってないんだ。」
「ホントに?」
「今日は久々にに早めにあがれるんだ。外で飯食おう。」
「ん。良いけど。」
あたしはケンに言う時が来たと思っていた。
会社を後にしてあたし達は最初の頃に行った屋台に来ていた。
「久々だなぁ・・・ココ。懐かしいよね。」
「だね・・・・今じゃケンはすっかり皆から認められる会社の一員じゃない!」
あたし達はコップ酒で乾杯をした。
「おいしい・・・」
あたしは一気に飲み干す。
「そんなに飲むとまた酔っ払って危ないぞ・・・全く。」
「ん?だってさ・・・お祝いだもん。飲まないと!それに明日であたしも海外部に戻るし」
「・・・・まだ俺認められてないよな・・・祥子姉さんにさ。」
「ん?認めてるわよ!プロジェクトの期待の社員じゃない!」
「・・・・一人の男としてだよ。どうなわけ?」
あたしはそう言われたけど驚かなかった。言われるのを予想してたから。
「認めるわよ・・・ちゃんと一人の男としてね。」
あたしはまたお酒を飲み干すとケンの顔を見た。
「それじゃ・・・俺はもう弟分じゃないよな?」
「うん。あたしの弟分じゃないわよ。立派な一人の男だよ。ケンは。」
「もう姉さんじゃないよな・・・祥子はさ・・・」
嬉しそうな顔をしながらあたしの名前を初めて呼び捨てでケンは呼んだ。
「うん。」
「じゃあ・・・俺と・・・」
ケンの言葉をさえぎってあたしは彼に言った。
「あたしの気持ちを素直に言うね。」
「・・・あたしはあなたと付き合えない。」
ケンは驚いていた・・・・あたしは話を続ける。
「弟だからじゃないよ。一人の男としてね。あたしはケンとは付き合えないの。」
「・・・理由は?」
「あたしはケンのこと一人の男として見てもやっぱり無理ってこと。」
「・・・・理由になってない。」
「なんで?別に年齢とか関係ないよ。あたしには合わないってこと。」
「・・・・嘘だね。」
「どうして嘘だと思うのよ?」
「嘘だからだよ。何で嘘つくんだよ・・・」
ケンはコップ酒を一気に飲み干した。
「嘘じゃないよ・・・とにかくあたしはケンのことどうとも思わない。」
「だから・・・この話はこれっきりにしよう。以上!終わり。」
あたしはお金を屋台のオジサンに渡して駅に向かった。
・・・・これで良い。あたしはそう言い聞かせた。
「ちゃんと理由を聞かせろよ!」
ケンが追いかけてきてあたしの腕を掴む。
「しつこいな・・・もう言うことは無いよ。」
あたしはケンの目を見てハッキリと言った。
「俺は必死に今までやってこれたのは祥子にそんなこと言われるためじゃない」
「仕事する理由が女だったっていう訳?・・・・ガッカリだね。」
「・・・・そうかもな。でもそうなんだから仕方ないだろ!」
あたしの心は泣き叫びそうだった・・・
ケンが好きだと言いたかった・・・
「あたしはそういう考えで仕事する男が嫌い。人のために仕事するんじゃないでしょ?
自分のために仕事するんでしょうが!」
「嘘だって言えよ・・・なぁ・・・頼む」
「嘘じゃない。これ以上は話すことも無い。」
あたしは駅へ向かって歩きだした。
・・・あたしにもケンにも一番良い結果なんだ。
あたしは必死に泣くのを我慢して駅へ向かった。
「・・・・ふざけんなよっ・・待てよ!」
ケンが走ってあたしの腕を掴んでいきなりキスをした。
あたしは必死に抵抗した・・・
「やめてよ!離して。」
「嫌だね・・・」
ケンはあたしを抱きしめていた
このままケンの胸の中で一緒にいられたら幸せなのに・・・
でもそれでは絶対に駄目なんだ・・・
あたしは必死に嫌がった・・・
ケンは力であたしをねじ伏せてそのままあたしの手を引いて自分の家まであたしを連れてきた。
「ちょっと!何するつもりよ!帰る!」
「帰さない・・・・絶対にな。」
怖い顔をしたケンがあたしに言った。
「祥子の本当の気持ちを聞くまで帰さない・・・」
あたしの心はもう壊れそうだった・・・
「いい加減にしてよ・・・みっともないよ。」
あたしは必死にケンに言った。
「みっともなくても構わない。本当の気持ちを言って欲しいんだよ。」
「だからホントの気持ちなの。解らない?」
あたしはもう耐えられなくなっていた・・・
「何?それとも・・・・どうしてもあたしと寝たい訳?」
あたしの言った言葉にケンはショックを受けたようだ・・・
「・・・・本気で言ってるのか?」
「どうなわけ?寝れば諦められる?」
「・・・・・解ったよ。」
ケンは下を向いてため息をついてあたしに言った。
「あぁ・・・寝たいね。祥子のことメチャクチャにしてやりたいね。」
「それで気が済む?なら構わないわよ・・・・」
あたしはケンの目を見て言った。
あたし達はケンの部屋に来ていた
「・・・・クソっ・・・」
ケンは小さく呟いてあたしを抱えて寝室へ行った。
あたしはケンに抱きかかえられながら思った・・・
・・・これで良い・・・最初で最後だ・・・
ケンはあたしを乱暴にベッドに放り投げてあたしの服を脱がせた・・・
「なんで・・・そんなことまで言って俺を突き放すんだ・・・」
そう言いながらあたしの首筋に唇で強く吸い付いた。
その後ケンはあたしの両耳を強く噛んだ・・・
痛みで思わず声が出そうになる・・・
それでもあたしは何も言わずにただ横になっていた・・・
「・・・・もういい・・・解ったよ。」
ケンはあたしの身体から離れてその場にしゃがみ込んだ。
「祥子の気持ちわかった・・・もうこれ以上何も言わないでいい・・」
そう言ってから下を向いていた・・・
ケンの肩が小さく震えていた・・・
「抱かないの?それならもうここに居る必要はないね・・・これで完全に終わり。」
あたしはベッドから降りて服を着ながら彼に言った。
「それじゃ・・・さよなら・・・」
あたしはケンに一言それだけを伝えて振り返らずに彼の家を後にした・・・
ケンは何も言わずうなだれたままあたしの後姿を見送っていた。
家に帰る足取りは鉛のように重かった・・・
・・・・これで良い・・・あたしはケンを一人前の男として認めた。
それはきちんとした事実なのだ。
ただ彼の思いには答えなかっただけ・・・それだけ。
あたしは泣きながら歩いた・・・
自分の部屋に戻り化粧を落としてベッドに潜り込んだ。
ケンとの僅かなぬくもりを自分の身体から落としたくなくてあたしはそのまま眠った。
次の日の朝あたしは自分の顔を鏡で見て苦笑いを浮かべた。
「・・・・酷い顔・・・でも会社行かないとね・・・開発部での最後の日だし。
恋愛が理由で休むなんて年じゃないでしょうが。しっかりしなさいよ・・・」
あたしは鏡に映る自分に向かって言った。
鏡を見てあたしは気付いた。あたしの耳は昨日ケンに噛まれて赤く跡がついていた。
「今日は耳出さないようにしなくちゃ・・・」
「おはようございます」
いつもの通り開発部の廊下をあたしは歩いていた。
今日でここでの仕事も最後になる。
「お!山崎おはよう!今日がラストだな・・・」
「ハイ。お世話になりました。」
関本さんと挨拶を交わす。
他の社員にも声をかけられてあたしはここに少しの間だけど存在を残せたと思った。
デスクに行くとケンは出張でいなかった。
あたしはホッとしていた。顔を合わせないで済む・・・
最後のミーティングへ向かった。
「おはよう。皆も知ってるだろうが今日でとりあえず山崎は最後になる。
今までご苦労だったな・・・助かったよ。
山崎がいなかったらここまで上手くいかなかっただろう・・・ありがとう。」
部長に言われてあたしはどうしたらいいか困っていた。
「ま、まだ朝だからしっかり最後までコキ使うけどな。」
部長は笑いながらあたしに言った。
朝のミーティングが終わってあたしは休憩室へ向かった。
コーヒーをここでこうして飲むのも最後かもしれない・・・
タバコを吸いながらコーヒーを飲んだ。
「今日で最後だそうですね・・・」
白木さんがあたしに声をかけた。
「あ・・・今までお世話になりました。」
「山崎さん明日から来ないと思うと寂しいです。」
「え?ありがと。白木さん。」
「ま、海外部に戻るだけだしね・・・また書類とか届けに来るよ。うん。」
「その時は声かけてくださいね。あたしも仕事頑張ります。」
「うん。お互い頑張ろうね。」
あたしと白木さんは笑いながら握手をした。
最後の一日いつものように仕事をこなし定時になった。
「おい山崎ちょっといいか?」
あたしは部長に呼ばれて会議室へ行った。
「失礼します・・・部長お世話になりました。」
「ホント山崎には色々と世話になったな・・・ありがとな。」
「いえ・・大したお役に立てなくて・・・スイマセン。」
「何言ってるんだ?ケンがあそこまでになったのは山崎お前のお陰だろ?」
「そんなことないですよ。あたしは何もしてませんから・・・」
「お前のことだろ?ケンが認めてもらいたい人がいるって言ってたけど・・・
前二人で飲んだ時言ってたんだよなぁ・・・自分にはどうしても認めさせたい女がいるって。」
「・・・え?いえ・・・私じゃないと思います。」
「そうなのか?俺はてっきり山崎だと思ってたのになぁ・・・残念だな。」
「お前だと思ってケンが仕事とプライベートきちんと分けて仕事するようにと
あえてお前を開発部に引っ張ってきたのになぁ・・・違ったか・・・
あ、もちろん仕事の面でもきちんと頼りになるから来てもらったんだけどな・・・
そっかぁ・・・お前じゃなかったか・・・」
「部長・・・誤解してましたね・・・あたしな訳ないですよ。
ほら・・・あたしはこの年だし・・・もっといいコいっぱい周りにいるじゃないですかここでも。」
「まぁな・・・ま、山崎にはケンじゃもったいないな・・・確かに。」
「いえ・・・もったいないとかそういうのとは違いますけどね。」
「山崎さぁ・・・お前仕事も出来るしいい女なんだから・・・年齢なんか気にしないで
もっと素直に自分の気持ち仕事でもプライベートでも出していけよ。」
「はぁ・・・」
「今度一緒にプロジェクトの一員としてプロジェクトがひと段落したら飲もう。約束だ。
また忙しくなったら・・・その時はまた応援頼むな。」
「ハイ。お世話になりました。ありがとうございました。」
あたしは部長に頭を下げて部屋を出た。
「部長は知ってたんだ・・・まったく・・・でももう終わったことだしね。」
あたしは思わずクスっと笑ってため息をついた。
あたしは自分のデスクの荷物を開発部に来た時に持ってきたハコに戻した。
来た時よりも少しだけ荷物が増えた・・・
「皆さん短い間でしたがお世話になりました。また書類とか届けに来ますが
その時はお手柔らかにお願いします。ありがとうございました。」
あたしは皆に笑顔で挨拶をして部署を出た。
IDカードを返して海外部のIDカードをつけた。
海外部のビルへと向かう。
あたしが荷物を持って歩いていると後ろからハコを取り上げられた。
「ビルの入り口まで運ぶよ・・・」
ケンがあたしと並んで歩いていた・・・
「出張終わったの?」
「ん・・・急いで戻ってきたんだ。山崎最後だもんな・・・今日でさ。」
誰もいない場所でもケンはあたしをそう呼んだ。
もう姉さんとも名前でも呼ばれることは無い・・・少し寂しかった。
「あ、ありがとう・・・」
「俺のほうこそ今までありがとう。ホント助かった。」
「仕事の楽しさ教えてもらったし・・・」
ケンはあたしの顔を見て微笑んだ。
「あたし教えたっけ・・・?」
「うん。仕事ができると充実するし結果を出す喜びもね。」
「そっか。良かった。少しは役に立ったってことね。」
少し嬉しくなってあたしもケンに微笑んだ。
ビルまでの距離が短いのに二人はゆっくりと歩いていた。
ケンが立ち止まってあたしに言った。
「昨日は・・・ゴメン。」
「ん?あぁ・・・謝らないでよ。別に無理矢理ってことじゃないし。
誘ったのはあたしみたいなもんだしね。まぁ見事に断られたけど」
「そっか・・・」
「耳・・・・大丈夫?」
ケンはあたしの髪をかきあげて赤くなった耳を覗き込んだ。
「さすがに今日は隠したわよ。」
「そっか・・・ゴメン。ちょっと予約強くマークしすぎたな・・・」
ケンの一言にあたしは驚いた。
「何言ってるの?昨日言ったよね・・・」
「ん。でも諦めきれないから・・・」
ケンはあたしの目を見て言った。
「俺がもっと結果出して誰も文句言わせないから・・・それまで予約しておく。」
「・・・・無理だよ。どんなに結果出しても変わらないよ。あたしはね。」
「それに・・・この耳だってすぐに元に戻るよ。」
「何を俺に言ったとしてもさ・・俺は祥子の言葉じゃなくてコレを信じることにしたから。」
ケンはポケットからメモを取り出した。
「それ・・・」
「祥子が俺に忘れたって嘘ついて捨てた宿題のメモだよ。白木が見つけたんだ。」
それはあたしがゴミ箱に捨てたものだった。
「俺はこのメモに書いてある言葉を信じる。祥子の言った言葉じゃなくてね。」
「それは・・・宿題だから書いただけだよ」
「たとえそうだとしても俺はこの言葉を胸に仕事頑張るから。」
「また俺自身が自信がついたら祥子にもう一度ちゃんと俺と一人の男として告白するから。」
ケンはあたしに微笑んでからあたしを強く抱きしめた・・・
「・・・・だから今度こそ自分の正直な気持ちを言ってくれよな・・・祥子・・・」
あたしは何も答えられなかった・・・
強く否定したくもなかったし、だからと言ってケンの気持ちに答えるような言葉も言えなかった。
あたしの心は揺れていた・・・
「答は今言わなくていいから・・・ゆっくり海外部で考えて。」
ケンの言葉にあたしは頷いた。
海外部のビルの入り口に到着してあたし達は別れた。
「開発部に来た時にはちゃんと声かけろよな!俺のこと避けたりするなよ。」
ケンは微笑んであたしに言った。
「解ったわよ。じゃあね。またね。」
あたしは笑ってケンに言って海外部に戻った。
「おかえり・・・」
「ただいま~サクラ。久しぶり。やっぱりここは良いよ。安心する・・・」
「お疲れさま・・・開発部どうだった?」
「話聞くよ。休憩行くから。」
サクラはコーヒーにあたしを誘った。
「ほら・・・コーヒー。・・・で・・どうだった?」
「開発部の話はこっちでも耳に入ったわよ。大したもんね。あのコ」
「ん。あたしは付き合えないって伝えたわ。」
サクラにあたしは今までのことを話した。
「あんたって女は・・・全くもう・・・」
「言わないで・・・解ってるから。」
「それであのコ・・・何て言ってた?」
「諦めないって・・・言われた。」
「へぇ・・結構言うじゃない・・・あのコも。」
「・・・まぁね。」
「ま、なるようにしかならないか・・・」
「うん。そう思うことにしたわ。ゆっくり一人になって考えてみる」
「明日から海外部に戻るんだしね。」
「うん。明日からまたよろしく。」
あたしとサクラは笑いながらコーヒーを飲んだ。
その日の夜あたしは自分の家の鏡の前である決心をしていた・・・
ケンが噛んだ耳を見てあたしはこのまま残しておきたいと思った。
あたしはやっぱりケンが好きだ・・・
どんなに自分に言い聞かせても嘘を言ってもこの思いは止められないと思った。
「おはよう!」
「祥子!あんた・・・耳・・・」
「ん。ピアス開けたの。似合う?この年で開けるなんてとか言わないでよ!」
サクラはあたしの気持ちの変化に気付いたようだ。
「そんなこと言わないわよ。似合うじゃない。そのピアス。」
あたしの耳にはケンがつけた跡のようにほんのり赤い色のピアスがついていた。
「そう?まだ落ち着かないけどね・・・ずっと開けたかったし。」
「あれほど怖がっていたのに・・・思い切ったわね・・・」
「まぁね。」
「まったく・・・あんたにココまで決心させるとは・・・アイツのせいだね。やるじゃない・・・あの男め。」
サクラは笑いながら言った。
数週間後あたしは開発部へ久々に書類を持ってエレベーターへ急ぐ・・・
「すいません!乗ります!」
あたしは閉まりかけるドアに向かって走った。
「スイマセン。あ・・・」
「慌ててるね・・・久しぶり。」
ケンがエレベーターの中で笑っていた。
「ケンほどじゃないわよ!・・・久しぶり。」
「あ・・・ピアス・・・開けたの?」
あたしの耳に気がついて言った。
「あ、うん。おかしいかな?」
「そんなことないけど・・・赤いピアスなんて・・・珍しいね。でも似合ってるよ。」
「うん。ありがと。」
あたしは笑いながらケンの顔を見て言った。
「ケンの予約はしばらくするといつも消えちゃうからね・・・ピアスで残しておこうと思って。」
そう言ったあたしの言葉にケンは驚いていた。
「それって・・・」
「そゆことよ。」
二人きりのエレベーターの中であたしはケンにキスをした。
「なんだよ・・・祥子・・・」
「・・・俺の彼女として付き合ってくれる?」
「うん・・・一人の男としてケンが好きだもん・・・もう我慢しないことにしたのあたし。」
ケンは嬉しそうにあたしを抱きしめてエレベーターの階のボタンを押した。
「開発部行く前に・・・寄るところあるんだけど・・・寄り道していいかな・・・」
「仕事中でしょ。まったく・・・ん・・・いいよ。お付き合いしますよ。今日だけ特別だからね。」
今までで一番嬉しそうな顔でケンが微笑んだ。
「俺ももう我慢しない・・・覚悟しろよな・・・祥子」
そういってあたしのピアスをそっと舌でなぞった。
「ちょっと・・・・そういえば・・プロジェクトのほうは?」
「順調だよ。今日は珍しく早く帰れそうかな・・・一緒に帰る?」
「ん・・・海外部は忙しいの・・・残業かも。」
「終わるまで俺、家で食事作って待ってるから・・・迎えに行く・・・」
「うんわかった。・・・とりあえずは・・・今は資料探さないとね・・・」
あたし達は笑いながら誰もいない資料室の部屋へと二人で向かった。
その後に書類を届ける途中の開発部の廊下であたし達は部長とすれ違った・・・
部長はあたしの顔を見て笑っていたが何も言わなかった・・・
でもあたしは部長に声に出さずに伝えた。
「部長の言うことは当たってました・・・」
部長はあたしの顔を見て嬉しそうに笑っていた。
「こらっ!ケン!お前どこに行ってた?資料室か?
お!山崎久しぶり!今度飲みに行く約束忘れてないよな?」
あたしは笑いながら頷いて部長に挨拶した。
「部長!飲みに行くときには俺も誘ってくださいよ!」
「山崎と俺との約束なんだよ!ケンの許可が必要なのかよ!」
「当たり前じゃないスか!」
「早く仕事しろ!全く・・・」
「ちゃんと俺に言えよ・・・部長と飲みに行くときはさ・・・俺が一緒に着いて行ってやるから。」
ケンはそうあたしに言って笑った。
もうあたしは誰に何を言われても構わない。
ケンを手放すなんて出来ないしこんなにあたしを思ってくれる男性はいないと思うから。
彼の言うとおり年なんて関係ない・・・あたしがこんなに年下のケンに夢中なんだもの。
年下のクセに大人っぽいしっかり者のケンは
仕事をして結果を残した今・・・前よりずっと頼もしい男に見えた・・・
これからのあたし達はどうなるかわからないけれど
今のあたしはケンのことを頼もしい一人の男の人として愛している・・・
完