今日はシトシトと雨降ってます・・・


バイトのほうは何だか雨なのにお客さん多かったな・・・


さて、毎週末恒例の小説本日も続きます・・・


孝天編です・・・どぞ・・・



「のら猫」-その3- <孝天編>




「あちゃぁ・・・・」

思わずアタシは声に出してしまう・・・


画面で見るアタシの彼はあきらかに不機嫌だ・・・・


顔は笑っているしちゃんとした大人の態度で話はしてるけどね・・・・


アタシはこのテレビに出ている男 孝天と出会ってもう3ヶ月になる・・・

アタシの前ではあんな目は絶対しないのに・・・

「俺とお前は似ている」

そう言った彼の言葉に以前は似ていないと思っていたけれど

最近はなんとなく彼の言ったことに納得していた・・・


「あぁ・・・疲れた・・・お?きてたのか・・・・」


「おかえり~♪お疲れさん・・・おろ?今日は早いね~」


アタシは画面から目を離し孝天におかえりを言う。


「・・・・ただいま。・・・・・普通さぁ・・・・抱きつくとかしねぇか?」


「ん?孝天だってそんなことしないでしょ・・・・」


「・・・・かわいくないな・・・・ホント。」

・・・・・きっと彼はアタシにそうして欲しい気分なんだ・・・

気付いたアタシはため息をつきながら靴を脱ぎかけていた孝天の背中を指でなぞる・・・

一瞬反応はするものの振り向いてくれない・・・


「・・・怒った?機嫌直してよ・・・ねぇ・・・」

「・・・・知らねぇよ・・・・」

そう言ったまま振り返ってくれない孝天の綺麗な髪をさわりながら

最近見つけたうなじのTATOOにキスをする・・・・

舌をぺロっと出してネコのようにチロチロと舐めたり甘噛みしたり・・・

孝天の首に手をまわしながらしつこいほどうなじを唇で攻める・・・・


「オマエの機嫌の取り方さぁ・・・・」

孝天が呆れ気味に言う。

「ん?イヤだった?イヤならやめる・・・」


「イヤだなんて言ってねぇだろ・・・」

そう言って優しい目をしてアタシにキスをしてお返しとばかりにアタシの首筋に甘噛みをしてくる

思わずアタシは座ったまま後ろへ逃げた・・・

「なんだよ。自分がされると逃げるくせに・・・」

「・・・だって・・・弱いんだもん・・・」


「・・・・サンキュ・・・・」

アタシの頭をポンポンとしながら部屋へ入って行った・・・・


ラフな格好に着替えた孝天は洗濯ものを畳んでいたアタシに声をかけた

「メシ・・・食ったか?」

「ん?お昼が遅かったからまだ食べてないけど?」

「なんか冷蔵庫にあるモンで作るか・・・」

「作ろうっか。」「そうだな」

急いで洗濯物を畳まなくちゃ・・・


アタシは孝天の指示された材料や調味料を用意しながら孝天の包丁さばきを眺める・・・

「上手だよね~アタシの立場ないや・・・」

「ま、オマエもそこそこイケルけどな・・・」

「後片付けはアタシのほうがイケルけどね~♪」

「まぁな~♪ほら少し離れろ!油飛ぶぞ。」

そういいながらアタシに離れるように促す。

手際の良い孝天はあっという間に美味しそうな料理を作リ上げる

アタシはその間に急いでテーブルのセッティングを済ませ彼の料理を待つ

「よし。出来た!食うか」

「テーブルセッティングも終わったよ」


出来立ての料理を孝天はワイン、あまり飲めないアタシはお茶を飲みながら食べる。

なんでもないこんな時間がアタシは幸せでいつもちょっぴり泣けてくる。

「どうした?また泣いてるのか?」

「・・・・違うよ・・・・」

「一つ一つに感動するなよな・・・まったく」

呆れ顔でそれでも優しい目をしながら彼はアタシに言う

「だってさぁ・・・アタシ一人で食事するのに慣れてたからさ・・・」

「オマエ最初一緒に飯食うとき緊張してたもんな・・・そういえば」

「うん・・・家族の団欒とか無かったしな・・・一人で作って食べること多かったし。」

「作るだけ偉いけどな。弁当とかじゃなくてさ。」

「一人で味気ない弁当なんて食べたらもっと虚しいからね」

「ほれ!冷めるぞ。食べよう」

「うん!」

孝天と出会ってアタシは忘れていた誰かがそばにいるという幸せを一つずつ思い出す・・・


食後の後片付けをアタシがしている最中に孝天が珈琲を入れる・・・・

終わったあとに二人でのんびりソファに身体を沈めて珈琲を飲んだ。


孝天は珍しくアタシのタバコを手に取って火をつけた・・・

「・・・・珍しいね・・・いつもアタシに控えろって言うのに・・・」

「あぁ?たまに吸うんだよ・・・知らなかったか?」

「ん~なんとなくはわかってたけど吸う姿見るの初めてだったから」

「キスした時に気付いたときあったし。」

「自分が吸っててもわかるのか・・・へぇ~」

「・・・・なんかあった?」

アタシはさっき見ていた孝天のテレビを思い出しながら尋ねる


「ん?仕事でな・・・自分を守るのに疲れただけ・・・」

孝天はそれ以上は口にしない・・・

アタシは彼の性格を知っているしアタシも自分の仕事のことは彼の前では口にしない・・・

「目が語ってたもんな~。相手に壁作ってたでしょ・・・」

「・・・バレた?」

「ん。お見通しです。」

「さすがだな・・・自分が壁作るタイプだと人のことも解るのか・・・」


そう言ってタバコの火を消すとアタシのおでこに自分のおでこを着けて笑った。


「お風呂入ってくれば?もう入れるよ~ 疲れを洗い流しておいでよ。」

そう言ってアタシは彼の背中をポンポンを叩いて浴室へ行くように促す

「一緒に入るか?」

「お一人でどうぞごゆっくり~!アタシその間にこのコ達と遊んでるから」

足元でじゃれつく孝天の可愛いコ達を抱きかかえ送り出す・・・


アタシも風呂から上がりなんとか寝室に紛れ込もうとするコ達から逃れて

アタシは孝天が本を読んでいるベッドの傍らに潜り込む・・・

「ったく・・・寝室は立ち入り禁止なのに・・・・あいつらはなんとか入ろうとする・・・」

「ヤキモチじゃないの?あたしだけ入れるからさ・・・

 ねぇ・・お風呂入って少しサッパリした?色んなもん洗い流せた?」

「ん・・・後はオマエに任せる・・・・」

「へ?何を任せられるんでしょうか?」


「オレの中の色んなモンを全部吐き出すのにさ・・・」

そう言いながらアタシを抱きしめながらアタシにキスをする・・・・

ちょっぴりタバコの香りがした・・・

「オマエと繋がっている時は全部カラッポになれるからな・・・」

そんなことを言う孝天の顔はどんな時よりも男の顔になる・・・


「ねぇ・・アタシの中もカラッポにしてくれる?」


そう言ったアタシに孝天は優しく笑いながら

アタシの身体を抱き寄せた・・・・