お昼休みアタシはいつも
外に散歩に行くの。
今日もお散歩に行って。
その帰りおじいさんが
血を流して倒れてた。
既に2人の女性が
対応していてくれて
救急車を呼んでくれていた。
私もとっさに駆け寄り
おじいさんに
「息出来ますか?」
「苦しくないですか?」
「お名前言えますか?」
など聞いて
意識ある事を確認して。
おじいさんは
痛いの我慢して発した
一生懸命な声で
「迷惑かけてすみません…」
と言ってくれた。
意識がハッキリしてる事を
確認したアタシは
救急車到着が8~10分後と聞いて
おじいさんにゆっくりと大きな声で
「オウチの電話番号言えますか?」
と聞いた。
おじいさんは
震えた小さな声で
薄ら記憶を思い出しながら
番号と名前を教えてくれた。
プルルルル…
相手「はい。」
アタシ「○○さんのお宅ですか?」
相手「…。」
アタシ「そちらのお宅に
おじい様お住まいでしょうか?」
相手「…いません。」
アタシ「今、おじい様が○○の交差点で
転んでしまったみたいで
今流血したまま倒れています。」
相手「…うちにはいませんので。」
ブチッ…。
ツーツー。
電話を切られてしまった。
もしかして。
オレオレ詐欺だと思われたかも。
違うの。
おじいさん痛そうなの。
助けてあげたいの。
でもこの想いは伝わらなかった。
いや、もしかしたら
アタシが番号を聞き間違えて
しまったのかもしれない。
おじいさんが番号を
言い間違えてしまったかもしれない。
本当に違うお宅に
かけてしまったかもしれない。
でも、相手の反応は
明らかに警戒してる態度だった。
もしアタシが逆の立場だったら…
もちろん警戒してしまう。
電話番号で住所も大体わかるし
いきなり年寄りの居住確認では
疑って当たり前。
だから相手の気持ちはよくわかる。
でも、ただただ悲しかった。
この時代が。
痛いおじいさん目の前にして
少しでもおじいさん安心させたくて
アタシの空っぽな脳ミソで
瞬間的に考えた行動だったケド。
この時代のせいで
信じてもらえなかった。
何か、悲しいね。
悲しいよ。
悪い事してる人、ヒドイよ。
高齢者狙うなんて
卑怯だよ。
現場はいつのまにか
心配してくれる主婦が
たくさん集まっていたので
アタシは皆さんに挨拶して
会社に帰った。
救急車の音が聞こえて
やっと安心した。
おじいさんも、もう安心だね。
ご家族の方にも
ちゃんと連絡いってるといいな。