スピリチュアルは危険な世界。

足を踏み入れればそこに持っているのは幽霊です。

死んでも欲望を満たすことに執着し、成仏することを拒んでこの世にいる。

善を装い近づいて来ます。


スピリチュアルは幽霊の世界です。


前回のお話。



昭和初めの人、壁みたいな者、人柱のような者、魔物、特攻隊みたいな者。

最○稲○教、狐みたいな人間、○蓮宗のお坊さんみたいな者…。


もくじきびとさんがその存在を見破り呼び掛けられる度に、私の意思とは無関係に私の体は激しく揺れ前へ前へと倒れそうになる。

何かの強い力にグイグイと押される。

まるでもくじきびとさんに襲い掛かるかのように。

私は倒れまい、倒れてしまう!と踏ん張るのに必死でした。


私の中に潜んでいたおびただしい幽霊を次々と炙り出し抹殺抹消を繰り返す中、もくじきびとさんは言われました。



「大黒天がキーワードだね。」




大黒天。

彼の実家の神棚にあった小さな木彫りの2つの大黒天。

荷物置場のようになってしまい、雑然とした彼の実家の神棚は、御札も一つの場所にギュウギュウに重ね誤った祀り方。そこに一緒に祀られていた大黒天は幽霊の棲家になってしまっていた。


そして私の実家。


お祓い前、実家に到着したもくじきびとさんがまずされたのは、仏壇と神棚をじっくり見られることでした。


すると実家の神棚も誤った御札の配置がされ、やはり小さな大黒天が祀られていました。

何故なのか古びた小銭も一緒に添えられて。


誰が、いつ、何のためにそうしたのか。

それは実家の母もこの時初めて知った事実でした。


そんな経緯があり言われた”大黒天がキーワード“の言葉。


この時もくじきびとさんは、その一言だけで、それ以上は言われませんでした。

ですが恐らく、前日の彼の実家の時と同様に、一目見た時点で既にお見通しだったのだと思います。



私のお祓いはまだまだ続きます。