当の本人は「なんでこんな大騒ぎになるの?」と、ケロッとしていて、私たちや周りの大人たちとの温度差が、私には悲しく虚しく、腹立たしさやホッとした気持ちが交錯し複雑な気持ちでした。
でも娘は、普通に見えてやはりおかしかったのです。
見えない物が見え、聞こえない物が聞こえ…。
帰りの道中で私たちには理解できないおかしな事も本人は必死で言っていて、それを諭しながらの帰り道。娘は納得できないらしく不満げでした。
帰り道、当時娘のすぐ下の妹が
近くの県に結婚し住んでいました。
結婚してから遠方のため私はまだ一度も訪ねた事はなく、娘と私のためにこんな機会もないからと彼が気を利かせ、わざわざ娘(妹)の住む場所まで遠回りしてくれました。
娘(妹)が駐車場まで出迎えてくれ、私と娘たちは久々の再会に喜び、「家に上がらせてもらって話しておいでよ。俺はその間ちょっと仮眠しとくから。久々なんだからゆっくりしておいで。」と彼。
その申し出にありがたく行こうとすると「私は車で休むから、じゃあね。」
さっきまで妹との再会にはしゃいでいた娘はそう言い、なぜかさっさと車に乗ってしまいました。
彼も私も「え?行かないの?」となりましたが、彼が行っておいでと結局私だけ娘(妹)の家に上がり、娘(妹)と二人久々の親子の会話で話に花が咲きました。
当時娘はまだ彼に対して距離を取り心を開いてない状態。そんな二人を車に残しているのが気になりながらも、久しぶりに会う娘(妹)の事も気になる。
そんな感じで2時間ほど話し、半分後ろ髪を引かれながら車の二人はどうしてるのかと戻ってみると…そこにはすっかり打ち解け笑顔満開で会話する娘と彼がいました。
夕食時にもなっていたため、近くのお店で皆で楽しく食事をし、娘(妹)とは別れ再び帰路につきました。
その夜、途中のパーキングで初めての仮眠を3人で車中で取り、次の日の午後無事地元に帰る事ができました。
出発してから3日間、彼は僅かな仮眠だけで走り続けてくれました。
そして、この出来事を境に娘が彼に対し心を開き、その後の私たち親子に彼も深く関わっていくことになります。
娘が彼に心を開いたきっかけ。
それは「幽霊が自分についている」と度々主張する娘に「俺ははっきりとは見えないけど、過去にいろいろ不思議な事(霊体験)があったからその話しを信じるよ」
そんな会話をした事からでした。
幽霊がついている。声が聞こえると言う娘。
私には見えも聞こえもせず、娘の言う事が理解できない。それによって起こる様々な出来事に振り回され疲れ果てる私。
そんな私たち親子を心配し解決策を求めるため、別の視点から公の機関に具体的に動き働きかける彼。
もくじきびとさんに娘のお祓いをしてもらうため、向かった名古屋での事実。
お祓いの本命は娘ではなく、私。
そして大本命は彼でした。
でもそれが分かるのは、娘が彼に心を開いた日の夜から約一年後の事でした。