概念付けとか着目点は面白いが、異界体験の価値付けには異論がある。河合は、異界をそこに一時的でなく留まることを異常扱いしたり一時的にしかいられない世界だと虚偽の判断をでっち上げ人から遠ざけたり取り上げようとする詐欺師である。ペテンなのだ。いわば立入禁止の札という人為的捏造でもって心理的に人をそこに近づけないように仕立て上げ、異界にずっと居るやつは異常だとし、病理的という捏造をやらかす。それは社会や多数者正常の論理の強行であり社会的人心掌握の手口である。共同幻想を幻想であるのになすりつけ、せいぜい幻覚剤の幻覚よりもそっちの幻想をしていろと強要しだすのである。私はやはり河合隼雄を許さないだろう。