石川幹人著『「超常現象」を本気で科学する』によると、SF愛好家の集まる会で自由応答のESP実験を行った所、大学で大学生相手に行う実験よりもはるかに上回るESPの手応えだったので、SF愛好家は想像力が高くクリエイティブな人たちだからESPが発揮されやすかったとも考えられると述べられていた。

ついでに、SF作品に描かれた時代には荒唐無稽であっても長く時代が経過した暁には、現実の科学技術となっている例を挙げていた。

その線で行くとオーパーツの黄金飛行機や、マクスウェル式の数学のない時期にファラデーが予言して描いた空間を貫く磁束線も一種のESPと私は考えているが(↓参照)

 黄金ジェットとは、紀元後500〜800年、プレ・インカの時代にあたるシヌーの産物とされる黄金の細工物のことである。だがその形状は、古代に存在したいかなる動物や物品にも似ていない奇妙なものなのだ。

黄金ジェットは全長約10センチ、幅約5センチの小さな遺物で、鳥や魚などの動物を象ったものという指摘もあるが、動物的でない形態のほうが際立っている。
真横から見た様子。水平に伸びた三角翼やコックピットのようなくぼみがよくわかる。

 全体的にずんぐりした紡錘形をしており、先端は三角形になっているが、胴体の両側にはデルタ翼航空機を思わせる三角形の翼がついている。さらに先端部と胴体を区切る部分には、まるでコックピットのようなくぼみが掘られており、末尾には垂直尾翼と水平尾翼のようなものもある。そう、それは現代のジェット戦闘機にそっくりなのだ。

黄金ジェットはデルタ翼を採用した戦闘機F-102(上)や超音速機コンコルド(下)との相似を指摘されている。

 サンダーソンはこの見解について、何人かの航空専門家にも照会してみた。すると、彼らも同じような意見を述べたのだ。
 たとえば、ベル式ヘリコプターや飛行機の設計技師として知られるアメリカのアーサー・ヤングは「直線的なデルタ翼は、とても鳥などの翼とは考えられない。垂直に立った尾翼も航空機独特のものだ。翼は重心と一致するためにはもっと前にあるべきだが、もし機尾にジェットエンジンを備えているとしたら話は違う」と述べた。
 また、世界初のロケットパイロットとして知られるジャック・A・ウーリッチも次のように証言している。
「デルタ翼と胴体の先細りの形から判断して、もしコックピットに透明ガラスがはめ込まれていることが前提とすれば、この物体の推進機構は明らかに低速のプロペラ式ではなく、ジェット機かロケット式、あるいはそれ以上の未知のエンジンでなければならない。超音速機コンコルドの形状を見ればわかるように、このタイプのデルタ翼機であれば、急角度の上昇と急速度の飛行・離着陸など、高性能を発揮できるだろう」。
 こうして、サンダーソンが紹介した物体は一躍世界的に有名なオーパーツとなり、その後幾多の関係書に繰り返し掲載されてきている。

超常現象の研究で世界的に知られるアイヴァン・サンダーソン。黄金ジェットがデルタ翼の特徴を持つオーパーツであると主張した。
サンダーソンが黄金ジェットについて触れた著書『Invisible Residents』(邦題『UFO海底基地説』)。


しかし、先程のSF作家の想像力にせよ、又、人間にとって都合の良い事柄を予知するそういった能力?だけがESPだという考えには疑問がある。何故かと言うと、それでは文明賛成の考え方だけが実は出ているに過ぎないと私は思うからだ。