ある統合失調症の人がべてるの家で行った当事者研究を「こころの元気+」に書いていた。内容は、要するに無為にプラプラと何年でも過ごした時期こそがその後60代まで生きて振り返ってみると、その人の生き方の一番の基礎を作っていたという結果である。(活動の度合いをグラフにして見える化していた)

私の主治医は京大に入ったが七年も居てその間、就職活動は一つもしなかった、そして奇しくも同じ事を言っている。つまり自分にとって1番大事な時期はこの時期だった、と。

不登校が問題となっているが、河合隼雄によると人間にもさなぎのような時期があり、そういう時に外からガチャガチャと動かしてはいけないという。不登校の解決はどうもそれに基づくのが良さそうである。

蘭裕園の社長山本裕之は、東京ドーム蘭展の役員を任され鬱病になり、5年間寝たきりになる中で“それなりの山本”から“世界の山本”へと変化を遂げていった。

老子は無為自然を説き無為にしてなさざるなしと言い、荘子は伸び伸び自由(ここは訳者の間違いで本当は自在だとおもう)と言う。歴史や社会とされるもの、キャッチアップを捨てて容赦なくゴミ箱に叩き込むこと、何年でも気の赴くままにぷらぷらする事、老荘からすると人生とはそういう事だと私は思う。

https://twitter.com/origamicat/status/1747427055980183785?t=Ba_l0mop4y0iMift7z5Jdg&s=19