久しぶりの生観戦! ② | まつすぐな道でさみしい (改)

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 2020年10月17日(土)東京

 前日のAブロック最終戦をもって飯伏幸太が18日の決勝戦進出を決め、Bブロックの最終戦はメインのEVILvs.SANADAの元タックパートナー対決の勝者が翌日の決勝戦へ進出するという、最高のシチュエーションでの激闘を制したSANADAが締め括ることになるのだが、暗転された会場にスマホのライトが星空のように煌めくなか、『この勝利は背中を押してくれたファンの皆んなに対する、俺からのGIFTだよ!』と優しく囁きかけるSANADAの姿は、『愛してま〜す!』『デ、ハポン!』という絶叫系の締めとは一味違う、コロナ禍の時代に即した新しいエンディングで女性ファンの心を掴んでおり、もしかすると今年はこの男の年になるのでは? と思わせる物ではあったのだが、この試合がベストバウトだったのか? という問いに対しては、私の中では別の答えが用意されていた。






 内藤哲也というハードバンパーがKENTAの持ち味を活かしたという見方もあるが、兎に角この日のKENTAの動きは素晴らしく、WWEを退団し新日本プロレスに参戦してから見ても1番の試合ではないかと思わせる出来で、USヘビーの権利書の入ったブリーフケースでの反則攻撃でペースを握ると、内藤に対する一方的とも言える非情な攻めを見せるKENTAに、散々攻めさせた挙句最後は得意の逆転の内藤哲也とばかりにデスティーノでホールを取られるものだと、私の頭にはKENTAの敗北シーンしか浮かばなかったのだが、なんとシナリオ通りに内藤がデスティーノを仕掛けるタイミングでKENTAが丸め込んでフォールを奪ってしまうという大誤算に私はションベンをチビリそうになってしまった。


 USヘビーの権利書をKENTAが保持していることから、すぐに内藤の2冠への挑戦という路線は考え辛いが、(有るとすれば1.4でジョン・モクスリーとのタイトルマッチで、1.5に3冠統一戦という流れだろうか?)ようやくエンジンが掛かって来たKENTAの後半戦での活躍に期待を…


『これより次の試合まで10分間の休憩に入ります! 10分間の休憩に入ります!』

 そんな想いが頭を駆け巡っている最中、突然鳴り響いた休憩コールの後、いつも隅っこに座っているリングアナが珍しく立ち上がり、マイクを置いて放った地声での一言で、私は現実に引き戻される。


『皆さん、あと数千円払えば両国でちゃんとしたプロレスを観れるんですよ! 分かっていますか? こんな所にいらしてて本当に宜しいんですか?』


 そうか、いま私が立っている場所は両国国技館では無かったのだ…