勝利への渇望
土曜日の盆地ダービーは0-1の敗戦。
雨中の死闘といった感じだった。
あ、盆地ダービーってのは山形と甲府の対戦を指します(わたくしだけが提唱しているようで)。
甲府の国道から見た風景が山形とまったく同じだったもので。
富士山があるかないかという些細な?違いがあるだけでした。
そんなことはどうでもよく、試合の方は両チームの勝ちたいという想いが交錯した好ゲーム。
甲府の方がその想いが強かったということ。
途中から入ってきたFWの久野が脳震盪を起こしながら、意地でも立ち上がろうとする姿に、勝利に対する凄まじいまでの飢えを感じずにはいられなかった。
終了間際にレオナルドと交錯したGK桜井もそう。
レオからは桜井が見えなかったかもしれないが、桜井には突進してくるレオが視界に入っていたはず。
それでもボールに食らい付いていく姿には感動すら覚えた(そして頼もしかった。ウチからのレンタルなんで)。
一方の山形はどうだったか。
一瞬のエアポケットから失点してしまったが(半分はGK清水のミス)、クローズと呼ばれる甲府の戦術(狭いエリアで細かなパス交換で敵陣へと進入していく)に粘り強く対応。
前半は、両サイドをたびたび崩し、幾度かのチャンスを作ってもいた。
しかし、何か淡々と、漫然と試合をこなしているようにも見えた。
試合後、小林監督から「どこかに過信、自信があったかも」という言葉が聞かれた通りだと思う。
完全に甲府に飲まれているようだった。
最終ラインにまでプレッシャーをかけてくる甲府の圧力を嫌がって、単純な前線への放り込みに終始する時間帯もあった。
特に左SB石川へのプレッシャーは徹底されていた。3トップの右に入った大西が常に石川を見る形。
この日、石川から前線または、お得意の右サイドの財前(または北村)への正確なサイドチェンジは数えるほどだったように思う。
今後も山形の生命線である石川の左足は徹底的にマークされるだろうから、いかにこれをかいくぐるか。
山形が躍進を続けるためには、これは避けて通ることができない課題である。
それにしても甲府。
3月末にNDスタで見たときには極端なまでにクローズしてくる、まさにゲリラ戦を挑んできた。
極端な話、甲府が左サイドから攻めている時には、最終ラインの右サイドの選手がセンターサークルよりも左にいる、という感じ。
ボール奪って逆サイドに展開して、そこに足速い選手でもいれば、簡単に点取れんでねーのかというサッカー。
それが、この日は臨機応変に前線のスペースへのフィードや、クローズから逆サイドへ展開する(いわゆる「オープン」)といったサッカーに変化していた。
個人的には、甲府ならではのゲリラサッカーを続けていて欲しいという願望があるのだが(笑)、やはりあのサッカー一本では厳しかったようだ。
J1初年度のバレーのような、1人で点を取れるストライカーがいれば、あのゲリラサッカーは機能するんだろうな。
外人に頼ったサッカーでもなければ、ほかのJ2下位チームのようにベタ引きからのカウンターでもない、オリジナリティあふれる甲府のサッカー。
多少、アレンジが加わったようだけど、このサッカーを続けていって欲しいもんです。
って、だいぶ上から目線になってしまった(汗
山形も現状に満足していると、ズルズルいってしまいかねない。
5月のダービー大逆転勝利→なかなか勝てない(燃え尽き症候群?)というどっかの黄色いチームみたいな負のスパイラルに陥る可能性もある。
人の振り見て我が振り直せ。
あの敗戦(ダービー)の悔しさは3-0でリベンジを果たしても決して消え去るものではない。
もう一度、思い出そう。
あの勝利への渇望を。