さて診断が出ると手術をどうするかという話になった。

基本的には良性を前提とした手術を行い腫瘍を取り去る。

ただ1点において悩ましい部分があった。

悪性である場合、腫瘍とともに顔面神経を一緒に合併切除しないといけないケースがある。

顔面神経を切断してしまえば永続的な顔面麻痺が残る。

この場合、切除した部分に別の部分から神経を移植したりする手術があるらしい。

ただ先生はウチではあんまりそういのはやっていないというニュアンスのようなことをおっしゃった。

神経を切断してしまえば顔面麻痺がある状態で残りの人生を40年近く過ごす事になるだろう。

では病院を変えるか? 

病院を変えることにはかなりのハードルを感じた。

そもそも素人に適切な病院を探せるのか?病院を変えたいと申し出た場合にどんな反応をされるか?

しかしここでの行動が残りの40年近い人生に影響すると思った。

もし神経を切断するのであれば移植をして麻痺をできるだけ抑えたい。

まずは病院を探した。

耳下腺の悪性腫瘍(耳下腺癌)そして頭頸部の再建の症例数が最も多い病院を探した。

またしても、症例数が多い=練度が高いという単純な理由。

結果、都内の癌専門病院を選んだ。

心配していた大学病院の先生のほうは正直に申し出ると快く紹介状を書いてくださった。

こうして都内の癌専門病院に通う事になった。