17歳の元非行少年。

お世話しました、長いこと。


今も慕ってくれるのは、

うれしいことです。


ときどきメールをくれて。

「やらせてー」のお約束。


「おれもう若くないよぉ」

「あなた若くないと私こまる」


「たしかにぃ。

 じゃあおれ若い」


「助かります」

「たすけたー」


相変わらず、

大人で子ども。


そんな彼にいろいろ聞かれ。

ずっと正直な大人できたので。


ありのままに、

状況を話すと。


「でたー。

 まじかよぉ」


「でもお手当はもらってないよ(笑)」

少しふざけたつもりでした。


17歳からの、

次の質問に手は止まりました。


「じゃあなにもらってるの?」


それまでスラスラ返せてた言葉。

でもこの質問には言葉が出なくて。


なにもらってるの?

なにもらってるの?


愛とか時間とか。

しあわせとか生きてる実感とか。


いろんなことが、

頭にも心にも浮かんだ。


だけどそれを17歳に、

胸を張って伝えられる?


17歳に理解してもらえるように、

伝えることってできる?


「その質問ささった」

「もうしわけない」


「んーん。

 なんかありがとう」


「いけないことだけど、

 いいんじゃない?」


「なんでいいの?

 いけないことだよ」


「たまにはいいんじゃない?

 人のためとかじゃないやつ」


ずっと彼に救われてきたのは、

私のほうでした。