こんばんわ、くろまるです🌈🐶
2月3日〜2月16日、運転免許証取得のため
山形の自動車学校へ合宿に行きました🚘
あれから1ヶ月、東京も春を迎えました🌸
免許合宿に行く前は、新型コロナウイルスの感染者数が1000人を超える日が続いてましたが、いつの間にか、500人を切っていました😊
合宿中の感染のリスクも不安でしたが、
他にも不安なことがありました。
性別の扱われ方です。
僕は戸籍上は女性、性自認は男性のトランスジェンダーです。
自動車学校には、男性として入校を望んでも
"合宿"のため、男性としての入校は断られる可能性があります。
同じ時期、友人も免許の取得を考えていたので、友人も一緒に入校。
この2週間は、この友人に救われたと言っても過言ではありません。
免許センターを通じて、自動車学校の予約の手続きをしていく中で性別を聞かれたので、男性と答えると
「男性ですね!綺麗な声をしていたので」と
とても動揺されました。
続けて僕から、
「今はまだ戸籍上は女性ですが、男性として入校したいんです」と素直に話し、
学校側へ確認をとってもらったところ、男性としての入校を認めてもらえたので、とりあえず一安心。
後日、自宅に届いた申し込み書類です。
性別欄の、男性の記載に、尚一層安心しました。
当日、行きの新幹線に乗ってる時、友人とこんな話をしました。
「自動車学校に話が通ってなくて、女性扱いされたらどうしよう」と。
免許センターの人が、自動車学校にも確認を取ったと言ってるし、自宅に届いた書類にも「男性」と記載してあったので、以前の不安要素は微塵もなく、2週間の合宿生活は希望に満ち溢れていました。
が、物事はいつもそんな円滑には進みません。
学校に着いて提出した書類を確認した時、
受付の人にこんな質問をされました。
「現在妊娠はされていますか?」
今の時代、男性にも妊娠の可能性を聞くんだ🤔
と、驚きましたが「してません」と答え受付を済ませました。同じよう受付を終えた友人のもとへ向かうと、友人はまだ不安そうな顔をしていました。
彼も同じように「現在妊娠はされていますか?」と聞かれたようなのです。その質問で、入校前の彼の不安は以前よりも膨らんでしまいました。
入校当日、オリエンテーションを終えると、
早速座学と教習がありました。
授業で使用する原簿を見て僕たちは言葉が出ませんでした。性別欄には女性と表記されていたのです。
原簿は後日、免許センターで学科試験を受ける際に必要な書類でもあるため、戸籍上の表記になってしまうのかと、いろんな可能性を考えました。
ただ、原簿を元に授業は行なわれるため、教官には、女性扱いをされます。僕の事を「お姉さん!」と呼び、「好きな俳優いるの?」「一緒に来た子は男?男ならワンチャン狙われてるぞ〜」と言うような教官もいました。
僕達の顔を覚えている教官とトイレで鉢合わせた時動揺されたり、何言われるかも…と怖かった僕達は、雪道を往復10分以上歩いてコンビニのトイレを使ってました。
バタバタで1日目の学校が終わり、荷物を持って宿舎に向かいました。
宿舎内は男女混合で部屋が振り分けられていて、
風呂トイレも部屋についていたため、これと言って困る場面はありませんでした。
強いて言うなら、洗濯機の使用曜日です。
宿舎で話が通っているか、通っていないかわからないため、身動きが取れず、数枚の服をうまく着回しました(冬でよかった…)
食堂で、違う県から来た同級生や先輩と仲良くなりました。自動車学校での交流も楽しみにしていた僕に取って、この出会いは嬉しいものではありましたが、「もし、戸籍上の性別がバレてしまったら…」と不安な気持ちもありました。
翌日、受付で生徒の原簿が並べられているのを見て、僕は冷や汗をかきました。僕の原簿が一番上になっていたからです。
それからは、座学前、後ろから前に原簿を回収するため、座学はいつも一番前の席に座り、自分の原簿が後ろの人に見られないよう徹底したり、
食堂でご飯を頼む時、
「男性どんぶり〜」「女性どんぶり〜」
「男性定食〜」「女性定食〜」
と、広い食堂全体に聞こえるくらい大きい声で
厨房の人に伝える職員にパスを通すため、
自分の出せる最大限の低い声で注文したりしました。
自分の原簿は誰かの目に触れていると思うと気が抜けませんでした。
そんな生活を1週間、限界を感じた僕と彼は、免許センターの人に相談しました。
確認したところ、学校内の上部で話が止まっていたため、学校内の教官や、宿舎で話が通って無いことが発覚しました。
早急に免許センターが学校に確認してくださったこともあって、その直後、彼、僕、学校長含め5人で面談することになりました。
学校側からは、厚いお詫び
・原簿の性別欄には上からシールを貼る
・希望のトイレの使用
・男性と同じ宿舎の利用(洗濯の曜日など)
の許可がでました👏
退出した直後、面談を行った教官が、
「困ったことがあったらまた言ってね」と、
気にかけ僕達に声をかけてくれました。
それに続けて教官が「逆だったら大変だったけど」と言っていたことも忘れません。
「逆」というのは、mtfの方を指していた事はすぐわかりました。
その言葉から、
・トランスジェンダー当事者が、社会の輪に入らない事
・FTMとMTFでは明らかに扱いの差がある事
・シスジェンダーに対しても、トランスジェンダーに対しても、様々な面で、社会は男性の方が有利で女性の方が不利に作られていること
を痛感しました。
免許センター、学校、宿舎での対応のおかげもあって、僕たちの生活は落ち着き無事卒業を迎えられました。
1ヶ月後、試験場に行き一発合格💯
良くも悪くも経験を積んだ2週間、
忘れられません。