京阪が京津線用800系車両のシート生地の更新を進めています。第1弾の811編成は、すでに4月10日から運行に就いています。
上の画像はそれを報じた「くらしのなかの京阪」2026年5月号からの抜粋ですが、用語としての「セミクロスシート」の使い方が腑に落ちません。鉄道愛好家の方々には説明するまでもありませんが、これはクロスシートとロングシートを併用した座席配置のことであり、シート自体の形状を指す概念ではないからです。
もっとも、それは些末な問題です。この記事に関して最も憂慮すべきは、現在の大津線にはこの程度の話題しかないという点でしょう。「京阪京津線の応急手当」で述べたように、早急に京阪山科―御陵―蹴上・東山間と京阪石山ー石山寺間の運賃政策を見直し、増収と収支改善を図る必要があります。色を京阪線に合わせて一体感を持たせるなどは、後回しで一向に構いません。
逆に、この記事で最も喜ぶべきは、京阪のクロスシートで一時代を築きながら800系にのみ残ったノルウェーエクネス社製のシートが存置されたことです。800系は固定式ですが、京阪線のダブルデッカー8800形が登場時に搭載していたシートは、転換式ながら枕が常に直立する機構を備えており、「首の座り」が格段に優れていました。
京阪8800形のオリジナル転換クロスシート
さらに、窓際への出入りが楽になるほか、座席の背面と側壁の間に荷物を置けるので、オーバーツーリズムの問題を緩和できます。京阪線の次世代特急車両の自由席では、是非このシートを復活させてもらいたいところです。


