こんにちは。沖縄では首里城が燃えてしまって悲しみに暮れる今日この頃ですがみなさんいかがお過ごしでしょうか?世界に目を向けてみると、イスラム国の最高指導者バグダディが殺されたというニュースが飛び込んで来ましたね。今回はイスラム国というものが一体どういうものだったか、もっと深くなぜテロリストがこの21世紀になって現れてきたかという事について掘り下げてみたいと思います。

 ちなみに、皆さんにとってテロと言ったら一体何を思い浮かべますでしょうか?きっと、多くの人が9.11を思い起こしますよね。では、この時の指導者、アルカイダのオサマビンラディンはなぜテロを起こしたのでしょうか。ちなみに、ビンラディンは最初はCIAを通じてアメリカに協力していた人物であるということを知っていたでしょうか。え、っと思う人が多いと思いますがこれが今回のキーです。それを順に説明していきたいと思います

 

 時は1970年代後半、ソ連はアフガニスタンに侵攻しようとしていました。当時のソ連は国境線を接する国を全て共産主義国にしようとしていました。そこで、アフガニスタンにも共産党を作り、国を支配しようとしました。しかし、アフガニスタンでは共産党に反対する形で民族主義、タリバンが台頭してきました。そこで、アフガニスタンがソ連の影響下から外れることを恐れたソ連がアフガニスタンに攻め入ったのでした。この時、アメリカのCIAが密かに反政府組織に武器を提供し、また軍事訓練をサウジアラビアから戦うためにやってきたビンラディンなどに受けさせ、裏で支援していたのです。その結果、ソ連は大敗を喫し、アフガニスタン侵攻を諦めたのでした。

 その後、アフガニスタンでは細かい部族の争いやイスラムの宗教対立が続き、最終的にタリバンというイスラム原理主義に近い政権がアフガニスタンにできました。その一方で、ビンラディンは反米意識を強くしていきました。その理由は湾岸戦争の際に自分の出身国であるサウジアラビアが自国に米軍基地を置くことを許可したことに対する不満だと言われていますが、段々とアメリカとの仲が悪くなっていきました。

 その後92年にテロ事件を起こしてからテロの主犯者と言われるようになり、スーダンでテロ活動を行なった後にアフガニスタンに逃れたのでした。その後、9.11を引き起こしたため、アメリカから身柄の引き渡しを要求されたのですが、タリバン政権は身柄の要求に応じなかったため、アメリカはアフガニスタンに戦争を仕掛けたのでした。

 また、同時にイラクに大量破壊兵器があるとしてイラクに攻め入りました。けれども、結局大量破壊兵器は見つからず、フセインの独裁政権が倒れたために国はバラバラになっていってしまいました。また、隣のシリアではアラブの春によって政府と反政府組織が戦争をするようになり、政府側をロシアが、反政府組織をアメリカが支援するといった構図になりましたが、その反政府組織の一部にいた組織の一つがISになり、イスラム国を名乗るようになり、政府と反政府組織とISによる三つ巴戦争が始まったのでした。その後、イスラム国はテロ組織が国を持ったということで各地から戦闘員を呼びこみ、勢力を拡大していきましたが、最終的に崩壊したのでした。  

 こうしてみると、テロリストが生まれた原因には何かしらの形でアメリカが関わっていることがよくわかりまりますよね。特に様々な中東戦争の中心にはいつもアメリカがいました。結局、そうした戦争によって大切な家族、場所、を奪われた人々の中にイスラム原理主義に走る人々がいる人々が出てきてしまった、それによってテロ組織が大きくなっていったということがあったように思います。大事なことはこれらの失敗に対して、次の時代にはイスラム過激派が生まれないような世界を作っていくことではないでしょうか?