今晩は、所沢市田中則行です。昨夜30日のNHK総合テレビ大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第4話「矢のゆくえ の巻」のあらすじと解説をリポートします。
[第4話あらすじ]
治承4(1180)年8月、遂に挙兵を決断した源頼朝(大泉洋さん)の一党は伊豆国の目代・山木兼隆を討って初戦を飾るべく戦支度を始める。しかし、頼朝の乳母子である山内首藤経俊(山口馬木也さん)に助力を断られるなど、強大な平家の威光の前に思うように兵が集まらない。強気な兄・宗時(片岡愛之助さん)とは対照的に、自身の浅慮を後悔する北条義時(小栗旬さん)。そんな中、対岸の江間館で暮らす八重(新垣結衣さん)が義時に声を掛ける。
第4話解説
◆予想だにしなかった伊豆国の国主交代
治承4(1180)年5月に起きた以仁王の乱で源頼政が敗死すると、代わって伊豆国の知行国主となったのは平時忠でした。「平家にあらんずば人にあらず」と言う発言で知られる平清盛の義弟です。
それまで国主であった頼政は摂津源氏の武将で、治承2(1178)年には従三位に叙され、武門源氏初の公卿昇進を果たした人物です。清盛と良好な関係を築く一方で武門源氏一門に対する保護も行い、弧児らを養子として迎えています。北条義時の父・時政は、現地での行政の実務を担当する在庁官人として国主である頼政に仕える立場にありました。系統は違えど源氏が国主であったことは、流人生活を送る河内源氏の源頼朝にとっても都合が良かったでしょう。
しかし以仁王の乱の結果、事態は急変します。時忠が 国主となると、現地支配は平家の家人が重用されるようになり、代官である目代には山木兼隆が起用されました。同じ源氏の謀反により平家一色に塗り替えられる伊豆国の状況に、平家から監視されていた頼朝は嘸や不安で一杯だったことでしょう。また頼政と結んで在庁官人を務めていた時政も、苦しい立場に追いやられていました。
鎌倉殿の13人紀行
◆第4集 静岡県・三島市/伊豆の国市
静岡県・三島市。北条の地から程近い三嶋大社。