今晩は、所沢市田中則行です。甲子園球場・第103回全国高校野球大会が本日決勝戦が行われ、和歌山県の智弁和歌山高校が奈良県の智弁学園との兄弟校対決に9対2で勝ち、21年振り3回目の優勝を果たしました。

(NHKニュースWeb 及び NHKニュース防災サイト・8月29日17時20分報道より)
今年で103回目を迎えた全国高校野球大会の決勝戦は3回目の優勝を目指す和歌山県・智弁和歌山と初優勝を目指す奈良県・智弁学園との顔合わせとなり、史上初の兄弟校対決となりました。智弁和歌山は1回に6番の渡部海選手と7番の高嶋奨哉選手の連続タイムリーなどヒット5本を集め4点を先制、2回に2点を返され4回には1アウト二・三塁のピンチを招きましたが、リリーフしたエースの中谷聖輝投手が連続三振を奪い無失点で切り抜けました。今大会の全試合で2桁安打をマークしてきた打線は6回以降、毎回得点を加えてリードを広げ、決勝も16本のヒットを打ち9点を奪いました。
智弁和歌山は智弁学園に9対2で圧勝し平成12年以来21年振り3回目の優勝を果たしました。智弁学園は5本のイニングで先頭打者が出塁しましたが、打線に繋がりを欠き得点が2点のみに留まり初優勝はなりませんでした。




■智弁和歌山・宮坂厚希主将「39人の部員全員で取れた日本一」

智弁和歌山高校野球部の主将、宮坂厚希選手は「日本一を目指してきたので、優勝できて素直に嬉しいです。苦しい状況になることも多く、智弁学園は強いチームだと感じました。このチームの持ち味は全員野球で、39人の部員全員で取れた日本一だと思います」と笑顔で話しました。その上で「去年の先輩達は大会が開かれなかったので、日本一を目指すことすらできませんでした。自分達は色々な方々のお陰で日本一になれました」と話し、大会が開催されたことに感謝の気持ちを示していました。




■智弁和歌山・中谷仁監督「打ち勝たないと優勝ないと覚悟」

智弁和歌山高校野球部の中谷仁監督は「甲子園を目指せなかった苦しい去年を経て、選手達が努力してきた結果だと思います。智弁学園は強力打線なので、打ち勝たないと優勝はないと思って、1回から覚悟を決めていきました」と話しました。また投手起用については「先発の伊藤は大きな試合に強いのでマウンドに送り出しました。他のピッチャーも準備させていましたが、準決勝で完投したエースの中谷が『先発でも行けます』と朝話していたのでリリーフさせました」と話しました。その上で「選手達には『色々な制約がある中で、決まったことを集中してやろう』と声を掛けていましたが、勝利への執念で優勝できて本当に嬉しいです」と雨による度重なる延期や対戦相手の出場辞退による不戦勝などがあった大会を振り返っていました。




■兄弟校でも「微妙な違い」がある
一見同じように見える和歌山県・智弁和歌山高校と奈良県・智弁学園のユニフォームですが、メーカーが別々であるため実は細かな違いがあります。両チーム共に胸部分には朱色で『智辯』の文字が縫い込まれ、帽子やヘルメットにも朱色の『C』の文字が入っています。
しかし智弁学園のユニフォームの色はアイボリーで智弁和歌山は白色です。また智弁和歌山の方が全体的に朱色が濃くなっている他、胸部分の『智辯』の文字の幅がやや広くなっています。左袖の校章も異なり、智弁学園は桔梗の中に「高」、智弁和歌山は桔梗に一本線が引かれています。
更に帽子のデザインも智弁学園が角張った形であるのに対し、智弁和歌山は丸みを帯びています。それでもSNSでは「遠くからは判別しづらい」とか「間違い探しみたい」など、どちらのユニフォームか見分けが付かない高校野球ファンの声が相次ぐと言った話題を集めています