今晩は、所沢市田中則行です。29日のNHK総合テレビ大河ドラマ『麒麟がくる』第11話「将軍の涙の巻」のあらすじとトリセツを解説します。
[第11話のあらすじ]
再び今川が尾張に攻め入り、次々と織田方の南部の領地を制圧していく。遂に非力振りを露呈した信秀(高橋克典さん)は道三(本木雅弘さん)に援軍を頼むが、高政(伊藤英明さん)や稲葉(村田雄浩さん)等が尾張との和議を独断で決めた道三を糾弾しており美濃は一枚岩ではなかった。兵が出せない由を尾張に伝えにいく光秀(長谷川博己さん)。このままでは人質同然の帰蝶(川口春奈さん)が犠牲になってしまうことを恐れていると、ふと信長(染谷将太さん)がかつて京の将軍家の取り成しで美濃の内紛が収まった話を思い出す。光秀は道三に将軍家への取り成しを依頼しに戻るも金がかかると難色を示される。そこで高政の取り成しで守護の土岐頼芸(尾美としのりさん)の元を訪ねるが、道三を良く思わない頼芸はその願いを突っぱねる。



第11話トリセツ
■将軍に仲立ちを頼むために必要とする金額、金10枚ではいくらか
室町時代の末期は全国共通の高額貨幣はなく、経済流通の主流になっていたのが金でした。各地の大名により金貨が鋳造されていたとみられていますが現存していません。後の時代の金貨を参考にすれば金1枚は現在の貨幣価値に換算すると100万円程でした。金10枚は凡そ1千万円になります。





麒麟がくる紀行
◆第11集・滋賀県高島市
滋賀県高島市。安曇川の中流、京都府から日本海へ抜ける街道沿いに朽木荘(くつきのしょう)がありました。多くの物資と情報が行き交うこの地を掌握する朽木氏は室町幕府に大きな影響力を持っていました。
興聖寺は朽木氏の館があったとされる場所に建立されました。将軍・足利義晴は京(みやこ)の戦乱を避け、この館に身を寄せました。館の庭は京から落ち延びた将軍を慰めるため、銀閣寺の庭園を基に造られたとも言われています。
義晴の息子、義輝も戦乱が続く京から度々、この地に逃れてきました。時代のうねりの中、将軍・足利義輝は幕府の権威回復を目指すことになります。



◆興聖寺 (滋賀県高島市)
交通アクセス:JR西日本湖西線・安曇川駅下車 路線バス利用、朽木学校前停留所下車徒歩15分





次回4月5日は第12話「十兵衛の嫁の巻」が放映されます