ロジックの河村です。

 

一昨日は仕事休みでしたので、趣味を満喫していました。

ゲームしたり勉強したり麻雀観たりと色々していました。

そして最近また話題になっているものがあるようです。

 

中学数学における合同はご存知でしょうか?

⊿ABC≡⊿DEFという式で書かれます。

合同と言うのは、ざっくり言えば、「2つの三角形は形も大きさも同じ」関係を表します。

この三角形の合同、「対応する点の順番を揃えて書くようにする」と中学校の教科書には記載があります。

つまり、上記の式では、AB=DE、BC=EF等が成立します。

この合同に対して、

 

対応する点を並べることに数学的根拠は存在するのか?

というのが話題になっています。

 

現在の中学数学では対応する点の順番に並べなければ減点対象となります。

上記の式⊿ABC≡⊿DEFを⊿ABC≡⊿EFDと書くと減点です。

ここに異議を唱えている人が一定数います。

 

僕が中学生の時に使用した教科書にも順番を揃えて書くようにと記載があります。

多分全ての学校教科書に記載があります。

 

異議を唱える人の主張は、

順番を揃えるのはベクトル的な考え方であり、図形の形は書き方で変化しないので揃える必要はない。というものです。

別の話で例えると、2×3を3×2と書いても値は変化しない。Y=AX^2をY=(X^2)×Aと書いても問題ないというものです。

 

合同とは「形と大きさが同じ」ということを認める式なのであって、対応する点まで式で示す必要があるのか?式として余分なのでは?ということです。

 

これ実は昔も議論としてありました。

そのときは結局結論は出ず、といったところでした。

 

僕の個人的な意見としては、対応する点の順番で並べる必要はないと思います。

(減点対象になりますので、生徒にはきちんとし対応する順番に並べるように指導します。僕は必要ないと思うなんてことも絶対に言いません。これは数学的見解と言うより僕個人の意見だからです。)

理由としては、図形はベクトル的な要素を含んでいないとはっきり示さなければならないと思うからです。

例えば、半直線ABというものがあった場合、点Bより先にも直線の延長があります。

Aより先には直線はありません。

半直線ABと半直線BAはそれぞれ違うものを表します。

内分や外分にも同様に線分ABと線分BAで話が変わってきます。

これは点の始点を表現する必要があるからです。

始点が必要な時点でベクトル的な表現と言えます。

 

しかし、合同はベクトル要素を含めなくても証明が出来るものです。

⊿DEFと⊿EFDは同じ三角形を表します。

 

反論として例えば、問題文に「⊿ABC≡⊿DEFを満たす2つの三角形がある。」みたいな場面で図形が描けないではないか!というものがあります。

もちろんそうです。

本来は書けないものなのです。

直角三角形では、「∠B=90°の直角三角形ABC」という表現がされるようにどこが直角かを別で表現します。

合同もそうあるべきなのです。

三角形の形を変化させない規則は暗黙の了解でしかありません。

 

ただ、対応する点の順番で書くことで生じる不利益はありません。非常に便利な規則だと思います。

この規則がないと、「AB=DE、BC=EF、CA=FDとなる⊿ABCと⊿DEFがある」みたいなもはや≡の記号を使用する意味があるのか?みたいな事態になります。(もちろん記号は他にもたくさん使用できる場面があります。)

こういった事態の改善にもやはり上記規則は便利だなと思います。

つまり、作問者側の都合ですね。きっと。

 

作問者には逆らえません。

きちんと対応する順番で書いてくださいね。