6次産業化プランナー等人材育成研修会
12/8 富山県農業総合研修所
 
農事組合法人 サカタニ農産 代表 奥村一則 氏
(平成7年 第34回 農林水産部門天皇杯受賞)
※将来展望
「今後は、地域に融合しながら稲作を中心に「1,000ha」の経営を目指す」
 
 
クロアチア
 
 
2011.12.05 zakzak
 
まさに「国辱行為」である。日本国民を代表し、相手国の元首に対して派遣される特命全権大使のセクハラという蛮行が発覚した。しかも、外務省は事実を把握しながら、財務省の天下り大使だから“遠慮”して不問に付した。「国益よりも省益」という言葉では到底言い表わせない前代未聞の事態である。

  バルカン半島の小国・クロアチアは、古くからの親日国として知られる。

  日本大使館は首都ザグレブの中心地にある。4階建てルネッサンス様式の歴史ある建物だ。東日本大震災の直後、クロアチアの官公庁が集まる日本大使館周辺では政権交代を求める5000人規模のデモが行なわれていた。そのデモ隊が大使館の前を通りかかった時である。彼らは一斉に足を止め、手に持っていたろうそくに灯をともし、震災で亡くなった日本人のために黙祷を捧げた。

  11月末の大使館終業直後、その玄関前で、田村義雄・駐クロアチア大使(64)は本誌直撃に顔をこわばらせた--。

  田村氏の経歴は大使の中では異色といっていい。東大法学部出身で、1971年に大蔵省に入省。霞が関中枢のエリートコースを歩み、財務省関税局長まで上りつめる。それから環境省に移り、官房長、事務次官を歴任し、2008年に退官した後、2009年から現職に就いた。つまり、外務省のプロパー官僚ではない。

  日本の特命全権大使の中でも2人しかいない事務次官経験者という大物だ。その人物に現地採用したクロアチア人女性へのセクハラ疑惑が発覚した。ことは大使個人の問題では済まされない。重大な外交問題に発展しかねないと憂慮されているのである。

  実は外務省はその事実を把握しながら、ひた隠しにしているという情報を本誌は掴んだ。「大使のセクハラ」は大使館内で問題化し、外務省は現地に査察官を派遣して調査を行なっている。その報告書は佐々江賢一郎・外務省事務次官や木寺昌人・官房長らに提出されたといい、外務省局長クラスにも回覧されている。

  外務省幹部の一人がこう明かした。

 「クロアチアは決して豊かな国とはいえないが、国民は東日本大震災で1億円もの義援金を募って被災地に送ってくれた。田村大使はそのお礼をしなければならない立場だ。だが、不行跡が相手国の政府にも伝わっており、いい印象は持たれていないと聞いている」

  本誌はザグレブで現地取材を行ない、大使館関係者や在留邦人の証言を得ることができた。

  被害を受けたのは昨春から大使館の事務職員として勤務する20代のクロアチア人女性のクララさん(仮名)。170センチ台半ばという長身で髪が長く、現地職員の中でもひときわ目を引く美人だ。

 「大使は美人の若い子が好きなようで、採用する時から、クララさんに目をつけていたようだ。大使館勤務の職に応募してきた若い娘の写真を机に並べて、ニヤニヤしながら眺めて選んだと聞いている」

  大使館関係者はとんでもないというように眉をひそめて証言を続けた……。

  大使の「行為」が始まったのはクララさんが勤務を始めて3日目からだった。田村大使は視察に行くのに現地人の秘書ではなく、わざわざ新人の彼女を指名して同行させ、公用車のレクサスの後部座席に並んで座らせた。そして視察の途中で彼女を抱き寄せ、強引にキスをした。

  セクハラ行為はその後、次第にエスカレートしていく。車内でクララさんの足を撫で回したり、抱きついて身体を触ったりするようになったという。非常に悪質なセクハラ行為である。

  だが、彼女は半年間、大使のセクハラに対して泣き寝入りを続けるしかなかった。大使館の職を辞めるわけにはいかない家庭の事情を抱えていたからだ。父親が失業中であり、兄弟を含む家族の生活がかかっていたのだという。

  車内には運転手もいる。大使の強引なキスを目撃し、すぐに職員の間にウワサが広がった。彼女は現地職員たちに打ち明けたという。

 「こんなことが近所に知られれば、いまの家にも住めなくなる」

  我慢すべきじゃないという同僚たちに、彼女はそうクビを振った。クロアチアでは居住地域の連帯意識が強い。職を失うことが怖いだけでなく、セクハラ行為をされたことで、自分の家族の評判も落とすことになると心配したのだ。

  彼女が家庭の事情でことを荒立てようとしなかったために、大使は味をしめたのかもしれない。弱みに付け込んだ卑劣な行ないというほかない。

 ※週刊ポスト2011年12月16日号
2011.12.05 zakzak
 
野田佳彦首相(54)が「大増税路線」を猛進している。復興増税が先週決まると、即、消費税増税の時期と上げ幅を明記する政府・与党の大綱素案を年内にまとめると豪語したのだ。このまま暴走列車が突き進めば、国民はどんな暮らしを強いられるのか。第一生命経済研究所が、方向性が明らかな増税分について試算したところ、年収600万~800万円のモデル世帯(夫はサラリーマン、妻は専業主婦、小学生と中学生の子ども)で、4年後には年約30万円もの負担増となるという。

 「私が先頭に立って政府・与党の議論を引っ張る。税率と実施時期をできるだけ明示していきたい」

 野田首相は1日の記者会見で力強く語った。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加問題で、玉虫色の表現でお茶を濁した人物とは思えない、すさまじい増税への執念だ。これも財務省の振り付けなのか。

 復興増税は2013年1月から25年間、納税額に2・1%上乗せし、個人住民税は14年6月から10年間、年1000円の上乗せが決定。消費税については「13年10月以降に7~8%、15年に10%」というのが目安。これとは別に、12年6月からは年少扶養控除廃止に伴う住民税の増税(10年度税制改正)や、“隠れた税金”ともいわれる社会保険料で、厚生年金保険料が毎年0・354%引き上げられる。

 これをもとに、第一生命経済研究所が、年収別のモデル世帯が今年度に比べて、どれだけ負担が増えるのかを試算したのが別表だ。消費税については、14年春に8%、15年に10%になり、増税による需要減はないものとした。

 例えば、年収600万円の場合、12年度は3万9000円、13年度は6万1000円の負担増となる。消費税が増税される14年度には17万5000円、15年度には25万3000円に跳ね上がる。年収800万円だと、15年度には、何と31万7000円もの負担増だ。

 消費税だけで、年収600万円だと17万3000円、800万円だと21万9000円も、家計から現金が飛んでいく計算になる。お父さんの小遣いに響く公算は極めて大きい。

 また、年収1000万円だと、新制度となる「子ども手当」の所得制限にかかり、子ども1人につき月額1万円がもらえない。

 同研究所の鈴木将之副主任エコノミストは「復興増税を25年間にしたため、こちらは家計に打撃はそれほどない。ただ、消費税が与えるインパクトは大きい。しかも、今回の試算は、確定に近いものだけを計算したものなので、実際の負担はさらに増えることもある」と話した。

 確かに、政府はまだまだ負担増を計画中だ。

 先月末、庶民のささやかな楽しみである「たばこ」や「お酒」に対し、13年度税制改正での増税実現を目指す方針が浮上した。家庭の資産運用でも有力な選択肢となっている株式についても、譲渡と配当の税率を20%から10%になっている証券優遇税制を、13年度末で廃止する方針という。

 TPPに参加するなら、農業への補償財源としての増税。ほかに、相続税の増税や、新税として環境税を創設する案も民主党政権の大きなテーマになっている。直接の税金とは性格が異なるが、福島第1原発事故を受けて、将来的な電気代の値上げは既定路線になっている。

 一方、年金支給開始年齢を68-70歳に引き上げる案の検討を始めたり、来年度から、3~5年かけて年金の支給水準を下げる方針を固めるなど、野田政権は、国民の手取りを減らす政策に、熱心に取り組んでいる。

 まるで増税に取りつかれたような野田首相だが、2008年1月、自らのブログ「かわら版」では、仁徳天皇の言葉を引用して「民のかまどを最優先課題とする日本古来の政治を実現する」と記している。現在、推し進めているのは正反対で、民のかまどから食材を奪っていくことではないのか。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏は「まったく論外です」といい、怒気を込めてこう語った。

 「消費税を上げたら、小売業者が増税分の値下げを強いられてデフレが加速して経済が逼迫(ひっぱく)する。公務員や国会議員の優遇を放置したままで、庶民にだけ負担を押しつけようとしている。野田政権は財務省傀儡で、政権の体をなしていない」

 野田民主党を許していいのか。 

2011.12.05  NEWSポストセブン
 
 大阪のW選挙で大阪維新を掲げた橋下徹氏が圧勝、それを受けてすでに首筋が寒くなっているのが市役所や府庁の職員たちだ。
 
橋下氏は勝利後の会見で、「選挙戦に政治介入しすぎた職員には潔く市役所を去ってもらう」、「民意を無視する職員は去ってもらう」と匕首を突き付けた。
 
職員の間には「面従腹背派」が増えているが、大粛清は避けられない。橋下氏は、市営地下鉄や市バスなど市交通局の完全民営化などにより、市職員の3割にあたる1万2000人の削減を公約に掲げた。さらに、「意味の分からない補助金、市職員の給与を見直す」として、給与カット、天下りの全廃も唱える。
市民から同情の声は聞こえない。
 
「市バス運転手で平均年収800万円弱なんてありえへん。よう遅れるのに。地下鉄が阪神やら近鉄に乗り入れてくれたら、生活は便利になる。橋下サマサマや」
 
大阪の公務員天国ぶりは「日本のギリシャ」とさえ呼ばれてきた。“本家”では、そのツケを国民に回して経済危機を招いたが、大阪では何が起きるのか。ある市職員OBはこういって肩を落とす。
 
「ただでさえ、団塊の世代の大量退職で年金給付が増えているのに、財政難で採用を手控えており、年金の構造は逆ピラミッド型になっている。そこにきて給与カット、職員3割減では、早晩破綻するのは火を見るより明らかですよ」
 
市共済組合HPによれば、2010年度の市共済年金の財政は、組合員数3万5800人に対し、年金受給者は約4万2000人。職員が1万2000人も減ると、1人の現役世代が約1.8人のOBを養うことになる。
 
収支をみると、職員の保険料収入約170億円などで収入は624億円。支出はというと、年金給付に744億円など計883億円。実に259億円の赤字で、積立金を取り崩しているのが現状だ。職員3割削減となれば、労使折半してきた保険料収入は年間約80億円消える計算になる。
 
※週刊ポスト2011年12月16日号
2011.12.05 NEWSポストセブン
 
大阪のW選挙で大阪維新を掲げた橋下徹氏が圧勝、その一方で想定外の大敗を目の当たりにして、大教組(大阪教職員組合)関係者の選挙中の悲壮感は「悲観」に変わっていた。 大教組関係者はこう漏らした。
 
「W選挙では橋下阻止のために我々が活動したことは否定しない。教育の自由を守るための行動だ。だが、敗れた今となっては、いくら“教育の自由”を叫んでも府民は関心を持たない。今後は“一公務員”として耐えていくしかないのか」
 
橋下氏が率いる維新の会は、政治主導で教育改革を図る「教育基本条例」の成立をW選挙の公約に掲げた。同法案は去る9月に市議会で廃案となったが、橋下市政で再提案されるのは確実で、橋下後継となった松井一郎・府知事も、府議会での年度内成立を明言した。
 
法案の“肝”は、教員の人事評価や指導力不足教員の整理など、教師の身分保障に踏み込んだ点にある。評価を行なう校長や新設の「学校協議会(※)」の委員を外部登用するなど、“無能教師”の追放が可能になるとされ、「君が代斉唱」を拒否する教員も処分対象となる。
 
だが、大教組に動揺が広がる一方で、主戦論を唱える勢力も健在だ。府立高のベテラン教員は、徹底抗戦の構えを見せる。
 
「最初に白旗を揚げたら、ずっと言いなりになってしまう。デモや署名で世論を盛り上げ、議会で条例を廃案に追い込むつもりです。国歌斉唱はしない。私みたいな教師は遅かれ早かれクビ。でも、教員をいっぺんに大量解雇すれば、教育再生どころか大阪の教育はストップする。そこまでの覚悟はないでしょう」
 
だが、“戦争”なら橋下市長のほうに一日の長がありそうだ。橋下氏の政策ブレーンの一人にベテラン教員の発言をぶつけると、「ぜひ、そうしていただきたい」と笑みを浮かべた。
 
「教職員が“いい子”に変わってしまうと一番困る(笑い)。面従腹背の者をクビにするにはいろいろと理屈が必要になるからです。
 
多くの人が勘違いしているが、橋下さんの狙いは、教員に君が代を斉唱させることではなく、教える能力のない教師に退場していただくということ。極端な話、“丁寧な授業をする先生なら、君が代を歌わなくてもいい”とさえ考えている。そんな教師は滅多にいないと思いますけど……」
 
こうした橋下手法に賛否はあるが、大阪の教育が“お寒い状態”なのは事実だ。
 
全国学力テストでは、大阪は小学校・中学校ともに全国平均を大きく下回り続けている。そこで橋下氏は「危機感と競争意識を教員に持たせなければならない」と、学力テストの学校別成績の公開を掲げ、“子供たちの学力を向上させられない教員はいらない”との姿勢を崩さない。
 
橋下氏の強気を支える理由がある。
 
「この不景気の中、一昔前は給料の高い民間企業に就職していた優秀な学生の間で教員志望が強まっている。だが、採用枠が少ないために、免許を持ちながら教壇に立てない“教員待機者”が全国に溢れている。橋下氏はそうした人材を採用しようとしている。だから大量解雇しても困らない」(文科省OB)
 
すでに教員志望の学生の間では、選挙結果を受けて「大阪府の採用枠が拡大されるからチャンス」との噂が駆け巡り、「校長の公募にも民間から優秀な人材が名乗りを上げている」(府庁関係者)という。時ならぬ“教員志望バブル”が起きようとしているのだ。
 
「教員の大幅入れ替えをすれば大教組の組織率はさらに下がる。部活動の指導にも熱心な若い先生を採用したほうが、よほど子供のためになる」(前出のブレーン)
 
※学校協議会/府立高等学校及び府立特別支援学校に設置が義務づけられる、保護者及び教育関係者(当該学校の教員及び職員を除く)の中から校長が委嘱した委員で構成される会。学校長の求める事項について協議し、学校運営に関し意見交換や提言を行なうほか、部活動等の運営、校長・教員の評価、教科書の推薦等の権限を有する。
 
※週刊ポスト2011年12月16日号
2011.12.05  NEWSポストセブン
 
カネのあるところにオンナが群がるのは万国共通だが、中国はそのスケールが違う。富裕層が愛人を持つのは、むしろ当たり前なのだ。『チャイニーズ・レポート 中国の愛人たち』(宝島SUGOI文庫)の著者で、現代中国の性事情に詳しい邱海涛氏が報告する。
 
* * *
あなたが金持ちの中国人男性と友人になったら、こう聞かれるだろう。「あなたの愛人はどんな女性か」。もし「愛人なんていません」と答えようものなら、ホモか病気かと疑われるはずだ。
 
中国ではそれほど金持ちの男性が愛人を持つのは当たり前だ。特にここ数年、急激な経済成長とともに愛人「アルナイ」の数は急増した。正妻とは別の“隠し妻”的存在という意味では日本で言う「愛人」「二号さん」に相当するが、中国の場合、基本的に男女間に恋愛感情はなく、後述するように、ほぼ純粋にお金で結ばれ、明確な契約を結んでいるのが特徴だ。
 
現代中国では、露骨なほどに、アルナイを囲うことは地位と富の象徴になっている。
一説には、中央政府・地方政府の高級官僚と民間企業の経営幹部を中心に、外資系企業・国営企業の幹部、中国に進出している日本・韓国・台湾の企業経営者(日本人、韓国人、台湾人)の99%がアルナイを囲っている、と言われている。
 
中国には約1000万人の役人がおり、そのうちある程度の金銭と実権を握っている幹部クラスは100万人。一方、民間企業の数はおよそ600万社と推定され、その経営者だけでも600万人。とすれば、数百万人のアルナイが存在することは間違いない。
 
アルナイになるのは女子大生が最も多く、他にキャビンアテンダント、女優、モデルもいれば、ナイトクラブや風俗店の女性、農村から都会に出てきたばかりの女性などもいる。
 
複数のアルナイがいる場合、2人目のアルナイは「サンナイ」、3人目のアルナイは「スーナイ」と呼ばれる。
アルナイを囲う時、明確な契約(書)を交わす。その内容は(性関係の)契約期間、報酬金額に始まり、守秘義務、女性に提供される住居や車、許容される行動範囲、子供を産むか産まないか、産んだ場合、どちらが引き取るか、違約時の処罰、解約時の財産処理といったことに至るまで、事細かに規定されている。
 
男性が高級官僚や国営企業の幹部の場合、「男性が汚職事件に巻き込まれ、司法機関に拘束・起訴される時、契約は無効となり、女性が巻き込まれないようにする」という条項が加えられることが多い。
 
一般的に言って契約期間は1~5年が多く、契約が満了すれば男女は別れ、金持ちの男性は新たなアルナイを探す。
 
アルナイに払う生活費を「包養費」と言うが、通常、包養費は年間数万元から十数万元で、食事代、住居費、年末ボーナス、契約満了時の謝礼金などは別途支給だ。中ランク以上のアルナイが得る全ての報酬を月額平均すると、中堅サラリーマンの年収に匹敵する。
 
※SAPIO2011年12月7日号
2011年12月1日 ゲンダイネット
 
 
民主党政権がこれ以上続いたら国民生活はメチャメチャになる?
 
 
 小沢一郎は、なぜ野田政権打倒に立ち上がらないのか――。大阪ダブル選挙に圧勝した「橋下・大阪維新の会」がチヤホヤされる状況を見れば見るほど、その疑問に行き着くのである。
 
 
 永田町の既成政党の政治家たちは、いま自分らが置かれた立場を全く分かっていない。「日本の政治には独裁が必要」と言い切る危険な“ハシズム”が簡単に世論に受け入れられるのはなぜか。一地方選挙がこれほど注目されたのはなぜか。裏を返せば、中央政界に対する選挙民の怒りと絶望の表れだ。民主、自民、公明の時代はとっくに終わっている。それなのに、永田町はいまだ既得権益の山分けにウツツを抜かし、議席を減らして身を削ることもなく、政党助成金にアグラをかく。ムダの削減や天下り禁止もせず、増税でなんとか折り合いをつけようという、いつもながらの政治を漫然と続けているのである。それに選挙民は絶望し、見放しているのだが、それにさえ気がつかない。笑えない喜劇だ。
 
 政治ジャーナリストの野上忠興氏がこう言う。
 
「40年近く政治家を見ていますが、長く政治家をやればやるほどシガラミが芋づる式につながっている。改革の意識はあっても、ヘタに触ると全部変えなくてはいけなくなるから、結局、何もやれないし、やらないのです。例えば民主党なら、次の選挙のことを考えたら、自治労や連合との関係は絶対に壊せない。議員の身分でいれば、2000万円の議員報酬にJRパスなどオイシイ待遇もたくさんある。とにかく既得権益を離したくない。そんな政治家ばかりなのです」
 
 
大阪以上の大改革が求められているのに、永田町の政治は、あまりに古過ぎる。

<橋下ブームなんて不要だった>

 ボケ状態に陥った中央政治だから、目先の難題解決が何も進まない。震災復興と原発対策はズルズル先送りだし、野田政権はこれから4次補正を組むとバカなことを言っている。1~3次補正で18兆円使って、何をモタモタやっているのか。世界金融危機、円高、デフレ不況、財政逼迫、年金破綻と次々と押し寄せる危機にお手上げで、霞が関に全部丸投げ。官僚主導だった自民党政治に逆戻りのテイタラクである。
 
 なぜこんなヒドイことになってしまったのか。政権交代のあの時、小沢一郎を首相にしておかなかったからだ。小沢だったら、少なくとも霞が関に操られた自民党的政治をブチ壊し、予算の組み替えだってして、景気と成長を最優先させたはずだ。「自公と協議して」なんて悠長な延命策を嫌い、政治家と官僚を緊張させる改革に突き進んだはずである。
 
「小沢さんは当時、『改革に慎重な日本国民が“清水の舞台”から飛び降りる気持ちで政権交代をした』と言っていました。国民の期待を理解していたのです。小沢さんが最もこだわっていた地域主権や政治主導は、霞が関のムダを省き、日本の政治の仕組みを根底から見直すものでした。橋下さんの大阪都構想による地方改革や公務員制度改革、ムダ排除という主張は、政権交代前の小沢民主党の主張と重なります。つまり、小沢さんが首相になっていたら、橋下さんが注目される状況もなかったと思えるのです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
 
 この国を変えられるリーダーに政治を託すしかない場面なのだ。

<野田政治批判をするだけなら単なる傍観者>

 それだけに、小沢の出番なのである。いま永田町を見渡して、小沢を上回る馬力と見識をもった政治家はいない。手勢の数だって人脈だって一番。立ち上がれば政治の流れは確実に変わるのだ。
 
 小沢が、野田民主党に文句がないのなら、動かないのも仕方ない。しかし、現実は逆だ。先日も「消費税増税は、国民に通用しない。賛成できない」と野田内閣の政策に反対し、対米従属についても、「米国で言うことと国内で言うことを使い分けている。米国はこういう使い分けをものすごく怒るんです」と野田のズルさを批判し、TPPや普天間問題の政府対応にもケチョンケチョンだった。ならば、行動を起こすときだろう。そうでないと、単なる傍観者、評論家になってしまう。
 
「いま閉塞状態の政治に求められるのは“突破力”。それで大阪の橋下新市長は支持を集めた。与野党を見回しても、この突破力があるのは小沢だけです。それなのに動かない。裁判を抱えているから動けない。そこが国民は歯がゆい。このままでは国民は政治に関心を失うばかりですよ」と野上忠興氏(前出)は言った。その通りだ。

<中央突破しか復活の目はない>

 野田は、国民が永田町政治に何の関心も示さなくなったのをもっけの幸いと、景気・雇用対策はほったらかし。復興増税を押し付け、消費税増税まで勝手にどんどん進めている。それがまた不況を悪化させているのだ。財務省に操られるままに動いていれば安泰だと、完全に国民生活無視だが、それが民主党の目指した政治なのか。小沢がこだわってきた「国民の生活が第一」の公約はことごとく破棄されたのに、それでも小沢は傍観者でいるのか。
 
 元外交官の天木直人氏はこう語った。
 
「この国を変えられるのは小沢さんしかいないと、期待した時期もありました。しかし、民主党は絶対に担ごうとしない。逆に寄ってたかって潰しにかかる。それで民主党に愛想が尽きたのですが、小沢さんも小沢さんで動かない。そこが情けないのです。党分裂でも新党でも何でもいい。どうして中央突破しないのか。もう民主党政治が絶望的なことはだれもが分かっているのだから、党内から壊してつくり変えるしかないのです。それをしないのなら、“剛腕小沢”は終わったということですよ」
 
 消費税増税やTPPを推進する勢力は、小沢を抹殺してきた勢力と重なる。裁判を抱えた小沢は復活のタイミングを見計らっているのかもしれないが、連中はだからこそ、国家ぐるみで復活のタイミングなどつくらせない。永久に復活の日はない。それなら政治謀略の「政治とカネ」の話など無視して蹴飛ばして、一方的に行動を起こすしかないのだ。
 
 このままだと既成政党の無気力と堕落の中で国民生活はメチャクチャになっていく。それだけは間違いない。やがて「もう小沢が復活しようとしまいと、どうでもいい」というあきらめの声が蔓延したら、この国は一巻の終わりだ。
2011.11.30  産経ニュース
 
「既成政党の国会議員がやってくれないなら、大阪維新の会で立てる。近畿一円で考えている」
 
 大阪ダブル選の大勢判明直後の27日夜、新知事の松井一郎(47)とともに記者会見した維新代表の新大阪市長、橋下徹(42)は、選挙戦でしわがれた声ながら、強い口調で言い放った。

 

橋下氏「すぐ東京へ」
 
 法整備が必要な大阪都構想の実現に向け、まずは協力を要請する。それでも賛意を得られなかった場合は、次期衆院選に維新から候補者を立てる-。府連レベルでライバル候補を支援した民主、自民など既成政党に対する明確な「最後通牒(つうちょう)」だった。
 
 会見直後、橋下は控室で待っていた府議会議長、浅田均に興奮気味に話した。「松井さんと3人で東京へ行きましょう。すぐに行かないと」。相手方の衝撃が大きいうちに上京し、各党本部の幹部に会おうという提案。浅田は一気呵成(かせい)型の橋下らしい戦略と行動力に感服した。
 
選挙での圧勝と、脅しとも取れる橋下の言葉の効果はてきめんだった。
 
「大阪都構想の考え方が自民党と同じなら、寛容の心で受け入れ、大阪を発展させるのが府民、市民の幸せにつながる」。28日夜、大阪市内で開かれた同党府連会長の衆院議員、竹本直一の政治資金パーティー。来賓としてあいさつした同党幹事長の石原伸晃は、さっそく協力を示唆した。竹本も「すぐにでも橋下さんと話をしたい」と続いた。
 
 石原は選挙前、都構想に一定の理解を示し、維新と戦う府議や大阪市議の反感を買っていた。その上でのこの日の発言だった。
 
 政権与党の官房長官、藤村修も28日、「大阪の中でしっかりした協議が必要だ。その後に要請があれば受ける」と述べ、都構想をめぐって橋下との協議に応じる考えを示した。
 既成政党側のすり寄りとも取れる維新への秋波。橋下は、選挙結果が与える影響を熟知していた。

 

敵対避ける国会議員
 
 「完敗だ。ダメージが大きい」。自民の大阪府選出国会議員の側近が嘆息する。「国会議員を近畿一円に立てる」という橋下の言葉を「明白な脅しだ」と感じつつ、打つ手ない状況にうなだれた。
 
前回の府知事選では、自民は公明とともに橋下を推した。にもかかわらず、敵対関係へと転じた。
 
 自民の府議らには、飼い犬に手をかまれたような思いが強かった。府連内部では「政治家・橋下徹を誕生させた責任がある」との声もあり、今回の選挙で主戦論を容認した。
 
 だが、次期衆院選で維新との敵対を避けたい国会議員は及び腰だった。支援候補の選挙に、実務の中心となる秘書を派遣しない議員も多かった。
 
 一枚岩になれなかった果てに惨敗を喫した自民府連。関係者は「橋下許さん、松井嫌いという感情論で選挙をしたのが間違っていた」と自嘲気味に話す。

 

「根こそぎやられる」
 
 ダブル選を受け、維新は次期衆院選の台風の目となった。首相の野田佳彦が来年の通常国会で成立を目指す消費税増税関連法案の行方次第では、来年にも衆院解散になる可能性がささやかれる。各党の中央にとり、維新との協調、取り込みは、だからこそ切実な問題となり、党幹部らの素早い反応として表れる。
 
地元の既成政党関係者の悩みも深刻だ。「維新と一緒になるには厳しい覚悟がいる。徹底的に戦うなら勝てる体制を整えなければいけない。中途半端に今までの経験則で戦ったら、根こそぎやられる」
 今回は自主投票に回った公明の府議団幹部がジレンマをみせる。「次のステージでは、国政選挙をにらんでどうするのか、それぞれの党派が腹をくくらなければならない」
(敬称略)

 
 
 維新の完勝に終わった大阪ダブル選が周囲に与える影響を見つめる。
2011.11.30  産経ニュース
 
日本の公務員は選挙の民意を軽く見ている。(選挙の)リスクを取っている方が決定権を持つのは当たり前。嫌なら、辞職するなり、身分を失うリスクを負った上で反対すべきだ」
 
 29日午前、大阪府庁。次期大阪市長、橋下徹(42)は、後任の知事となった松井一郎(47)との引き継ぎを終えた後、報道陣に語った。
 
 前日の報道番組。大阪ダブル選のニュースの中で、市役所に出勤してきた市職員が、選挙結果の感想を尋ねるインタビューに「僕の考えている民意とは違う」と答えていた。橋下には、それが我慢ならなかった。
 「政治に踏み込みすぎる職員がたくさんいる」。橋下は、27日の当選直後の記者会見でも怒りをにじませ、「民意を無視する職員は市役所から去ってもらう」とまで語っていた。

 
三位一体
 
 「中之島一家」。大阪市内部では長年、市役所の所在地にちなんでそう表現される強固な体制があった。市当局、市議会の与党会派、職員労働組合が三位一体となって市長を支える構造。それぞれが入るフロアにちなんで「5階」「8階」「B1(地下1階)」と階数で呼ばれ、職員が調整などに駆け回った。
 
平成16年に発覚した職員厚遇問題を経て労組の発言力は衰え、今春の大阪市議選で橋下率いる「大阪維新の会」が最大会派となったことで議会の構図も変わったが、市当局と民主、自民、公明各党の市議団とのつながりは引き継がれた。なれ合いに見える関係だが、市幹部の1人は「強い結びつきがあるからこそ、個々の政策課題についてより深い議論ができるという利点もあった」と話す。
 
大阪市長は、今回橋下に敗れた現職の平松邦夫(63)の前までずっと助役(現在の副市長)出身者が続き、職員のOB団体や市長与党の政党などが歴代選挙を支えてきた。
 
 平松が初当選した4年前の市長選で、自公は対立候補を推したが、関係を修復。今回の選挙で、民主、自民
両党の府連と職員OB団体は平松を支えた。
 
 平松陣営は、前回市長選ではイメージカラーとして、平松の好きな青を選んだが、今回はオレンジに変えた。オレンジは、歴代市長の選挙で使われた「現職カラー」。平松の選挙には「中之島一家」の残像が浮かんでいた。

 
戦々恐々
 
 「区長の位置づけを早急に変えたい」。橋下は、29日に開かれた維新市議団の総会で、さっそく組織改編を打ち出した。
 
現在の区長は大半が部長級で、その上に局長級の幹部がいる。橋下はこの現状を踏まえ「区長を市長に次ぐ位置づけとしたい。現行法の中で、できる限り決定権、予算編成権を持ってもらう」と宣言した。区長を選挙で選び、大きな権限と予算を持たせる大阪都構想のテストケースのような形態になるが、市内部には「指揮系統の混乱を生まないか」という憂慮もある。
 
 激しい選挙が終わり、市役所内には今、重い空気が漂っている。「市役所をぶっ壊す」と公言してきた橋下がふるう大なたに、職員は戦々恐々としている。「静かな雰囲気。嵐の前の静けさというか…」。幹部職員が声をひそめる。
 
 約4年前、橋下が府知事に就任したときも反発があった。朝礼で面と向かって「知事はきれいごとばかり言っている」と言い放つ若手職員もいた。だが、当時の橋下が行政経験ゼロだったのに対し、今は首長として経験を積んだ姿がある。
 
 大変革を余儀なく迫られる大阪市役所。ある職員OBは、後輩たちの不安をおもんぱかりながらも言い切る。「選挙で示された市民の声は、冷静、厳粛に受け入れなければならない。中之島一家は、完全に崩壊した」
 
=敬称略
2011.12.1  産経ニュース
 
 大阪府知事、松井一郎(47)が府庁に初登庁した11月29日。就任のあいさつ回りに訪れた松井に対し、府議会各会派は、選挙前には考えられなかった意外な反応をみせた。
 
 ダブル選で自主投票に回った公明は、所属議員全員で、拍手で出迎えた。「ご指導を」と話す松井に、府議団幹部は「大阪を良くするために、こちらも精いっぱいやります」と応えた。
 
 知事選ではライバルの倉田薫(63)、橋下徹(42)が勝った大阪市長選では現職の平松邦夫(63)を支援した自民、民主も態度を軟化させた。自民府議団幹部は「これで政治闘争は終わって、しっかり議論を」と持ちかけ、握手を交わした。民主府議団幹部は「(選挙中に)熱を出して大変だったらしいね」と体調を気遣った。「みんな大人やな」。訪問後、松井はぽつりと語った。
 
 知事選の松井の得票は、横山ノックが再選を果たした平成11年の選挙以来、200万を超えた。知名度の低さや、市長選には出ていない共産推薦候補が出ていたことを考えれば、驚異的な数字だ。他会派の急激な態度軟化の背景には、この巨大な民意があった。
 
 一方、松井はこれまで大阪府議として府政を見つめてきたものの、首長としての手腕は未知数だ。ある府職員は「松井さんは橋下さんの部下だが、奇策を講じるわけではないだろうし対処しやすい」とみている。
 

強い不信
 
 大阪維新の会に完勝をもたらしたのは何だったか。一義的には、大変革を唱える橋下維新への大きな期待感があった。同時に、既成政党への強い不信が、維新の得票の呼び水となった。
 
 既成政党側はこれまで、橋下維新の政策に反対は唱えても、明確な対案を示してこなかった。維新が議員提案した教育・職員基本条例案に対し、大阪市議会では、ろくに議論も行わないまま否決した。
 
 今回の市長選では、民主、自民府連とともに、平松市政を批判してきた共産まで平松の自主支援に回った。橋下の言動を「独裁的」と批判した既成政党側に対し、橋下は「大政翼賛会的」と応戦した。
 
 産経新聞が投票日に行った出口調査では、民主、自民支持層の4割前後が橋下、松井に投票していた。有権者が維新の突破力に賛意を寄せ、「反維新」「反独裁」の戦いが失敗に終わったことを裏付けていた。
 
 「政治理念を完全に放棄してしまったことが、有権者に伝わった」。当選後、橋下は冷ややかに語った。
 
ジレンマ
 
 既成政党側は、選挙結果を真摯(しんし)に受け止めている。
 
 「民主、自民が固まってやっている姿を批判され、維新に(票が)行った」。自民大阪市議団幹事長の荒木幹男(64)は、28日の市議団総会後、神妙に語った。大阪都構想については「民意が示された以上、頭から否定ではなく、出されたものはしっかり議論していく」と述べ、議論の行方次第では賛成に転じる可能性も否定しなかった。
 
 公明は、一部市議が選挙中、平松の演説会に姿を見せたり、民主系市議に「平松で動いているから安心して」と耳打ちしたりしたが、党として最後まで目立った動きは見せなかった。平松市政では与党の立場だったが、次期衆院選での党勢回復を最重要課題とする以上、維新との全面対決は避けなければならなかった。「うちは自主投票だったから、今後フリーハンドで臨める」と府本部幹部。府議団幹部は「中立のスタンスは正解だった」と語る。
 
 既成政党は、選挙後の市政、府政でもジレンマを抱える。民意に反する抵抗勢力のままでは、批判を浴びる。かといって、維新への露骨なすり寄りがあれば、ますます信頼を失う。
 
 「維新がなお風をつかんでいるのは間違いない」。大改革のうねりを前に、公明府本部幹部がつぶやいた。「地方から改革の波を起こすというこの流れは、全国に飛び火する可能性を持っている」