ドクター X の中で

 ミュージカル俳優が

 喉の病気で入院している 


でもそんな中

 病院のプレイルームで

歌を歌うシーンがあって 


喉が 今は病気だから 

本来のような自分の全力で

歌うことができない 


ロングトーン、

音を伸ばすようなところでも

伸ばすことができない 


でも私はふと 

本来 伸ばすところを

伸ばすことができなかったとしても 


その人が今 持ってる力を

全力を出して歌うことができたとしたら 

私はそこに 魂の輝き 

その人の心の輝きが溢れ出すように感じる


 その人の後光が 虹のように輝く

光り輝く ではないけれど 

何か そういったものが

起きるような気がする 


必ずしも 完成された

素晴らしい 完璧なものだけが

音楽ではなくて 


今その人の持っている 全力 

それを出し切ったという


 そういった 別の最高の音楽 

歌や 魂の輝きというのも

 私はあると思っている 


だから 完璧に歌うことが

大切ではなくて


むしろ今の自分の全力を出す

 出し切る という本当は

そこの方が大切なのではないか


 自分の心にも相手の心にも

本当に響くのは

そういうものではないのだろうか


 そういう心 だからこそ 響く という

 その現象が本当は

起こせるのではないのだろうか