Episode.104 奪われた切り札 | 千樹憐のウルティメイトストーリーズ

千樹憐のウルティメイトストーリーズ

基本的には好きなウルトラマンのオリジナル小説を連載しています。

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      ~前回のあらすじ~


TLT-Jフォートレスフリーダムがスフィアに襲撃された。

内部にまで侵入した敵を迎撃するナイトレイダー。


居合わせた健たちも応戦しようとする。


そんな中、剣斗は松永管理官に最深部のセクション0へと誘われる。

そこで剣斗を待っていたのはダイナに酷似した人造ウルトラマンでF計画の要“テラノイド”だった。



        ~本編~


剣斗「この石像は…どうして?」

松永「ティガの地で目覚めたウルトラマンティガと共に眠っていた巨人像、我々は“アーク”と呼んでいますが、その石像を我々は回収し、ウルトラマンの光の構造を解明しました。」

「さらに、我々はスフィアに対抗しうる兵器を作るためにスフィア戦において最も優れた戦果を挙げたウルトラマンダイナ、そう、あなたの光に目を付けたのです。」


剣斗「まさか…!?」


松永「ウルトラマンティガとウルトラマンダイナ。両者はとてもよく似ている。しかし、スフィアと戦うためにはダイナの光が必要不可欠。我々にとって必要なものは人類の手で制御できるウルトラマンを造り出すことです。」

「神への挑戦とでも言いましょうか。人類の英知は、はたして神やウルトラマンを超えることができるのでしょうか。」


剣斗「そんな無茶なことはやめてください。」


松永「人類最後の切り札です。さあ、そこの光エネルギー照射装置に入ってください。」

拒否する剣斗を松永の部下が強引に光エネルギー照射装置に入れた。


松永管理官のやり方は相変わらず非情そのもの。

ネクサスのデュナミストじゃなくとも、ウルトラマンに変身できる者は道具のようにしか扱わない。

剣斗は由衣が松永管理官に人体実験を施されていたことを思い出していた。

剣斗「(このままじゃ俺は…)」

剣斗の意識は朦朧としていた。


装置からダイナの変身に必要な剣斗の生体エネルギー=人の光がテラノイドの石像に照射された。


松永「成功ですか!」


        人造ウルトラマン
       “テラノイド”
    (ウルトラマンダイナより登場)
   

石像のカラータイマーに光が灯り、ウルトラマンとなった。


松永「さあ、テラノイド、さっそく外のスフィアを殲滅するのです。」

テラノイドは松永管理官の命令を受け、地上へと飛び出した。


同じ頃、啓太と拓海はガイア(V2)とアグル(V2)に変身し、外の大群と戦っていた。



和倉「掃討せよ!!」

和倉の指示でディバイトランチャーを放ち、基地内に侵入したスフィアを撃滅させているナイトレイダー。


さらに、健と凌は二人で別フロアのスフィアを殲滅していた。


健のブラストショットで最後の一体を殲滅した時だった。


空間の揺らぎが生じ、目の前に漆黒の闇に全身を覆われた謎の男が現れた。

健「お前は、黒木じゃないな!!」

そこへナイトレイダーも合流する。

孤門「お前は誰だ!!スフィアを放ったのはお前の仕業か!!」

凪「投降しなさい!!」

ディバイトランチャーを突きつける。


???「そんなに焦るな。」

「俺は新しいおもちゃを探しに来ただけだ。」


和倉「新しいおもちゃだと?何のことだ。」

???「もう現れるだろう。」

「それと言い忘れていたが、黒木に石版を取って来させた。悪く思うなよ。」


健「石版石版て、なぜお前たちはあの石版にこだわる?」

???「計画のためだ。」


そのとき、基地が揺れた。

孤門「あれは!?」

孤門の指差す窓の向こうに、テラノイドがいた。


凌「ダイナ、剣斗?」

健「違う、あれは剣斗じゃない。」

???「来たようだな。」

健「新しいおもちゃ、あれのことか。」


???「・・・。」

謎の男は消えていた。




吉良沢「あれは!!そんな、まさかこのタイミングでF計画が実行されたっていうのか!?」

「なら、広瀬剣斗君は!?」

「何だと!?石版が消えている!!」


度重なる緊急事態。


アグル=拓海「剣斗じゃないぞ。」

ガイア=啓太「あれはいったい。」




テラノイドはソルジェント光線(フェイク)でスフィアの大群を殲滅していく。

松永「これならスフィアも。」


テラノイドはソルジェント光線を撃ち続けている。


その結果、カラータイマーが点滅を始めた。

さらに撃ち続け、殲滅していくテラノイドだったが、遂にエネルギー切れを起こし活動を停止してしまった。

しかし、スフィアの大群は押し寄せる。


そして、スフィアがテラノイドと融合を始め、体を奪ったのだ。


松永「そんな、ばかな!!」


                       超合成獣人
                   “ゼルガノイド”
          (ウルトラマンダイナより登場)

スフィア合成獣となったゼルガノイド=テラノイド。


エネルギーはスフィアの再生能力で無制限となった。

人類の切り札のはずであったテラノイドが人類の脅威となってしまった瞬間である。


吉良沢「ナイトレイダーはシャドーチェイサーでコードネーム・ゼルガノイドを殲滅してください。」

和倉「了解。」


孤門「君たちはどうする?」

健「剣斗が危ない。助けに行きます。」

凌「ああ。俺も行く。」


孤門「わかった。」


吉良沢「(テラノイドは人と一体化していないために心を持たない。だからエネルギー切れなんて考える余地もなかった。)」


松永「人類は自らが生み出した最終兵器で自滅してしまうというのですか。」

松永は嘆く。


剣斗「…まだ、決まったわけじゃ…ねーだろ。」

松永「あなたにはもう、ウルトラマンになる力などないのですよ。」


剣斗「そんなことやってみなくちゃわからねー!!」

剣斗はふらつく足を支え、一歩ずつ前進する。


健・凌「剣斗!!」

剣斗「悪い、心配かけた。」

「それより、あいつを止めなきゃ。」


凌「今、啓太と拓海がおさえてる。」

松永「時間の問題です。スフィアと同化した以上、奴にはエネルギー切れがない。」

「ウルトラマンの勝ち目は…」


松永管理官の話を遮るかのように吉良沢のホログラムが現れた。


吉良沢「だから計画は中止すべきだと忠告をしたというのに。」

「テラノイドには心がないんだ。」


松永「心?わかりました。ウルトラマンの強さの本質は人の心だというのですね。」

「私は実に愚かだった。」


健「松永さん、あなた方のやったことは非人道的だった。しかし、人類のためを思ってのことだということは信じます。もう一度、人類のために共に戦うんです。」


剣斗「俺の光を奪った奴だ。俺がやる。」

松永「ですから、あなたにはもう、ウルトラマンになることなど…」


凌「そんなこと、あいつには関係ない。剣斗は無敵の超人ウルトラマンダイナだからな。」

そう言って、剣斗を見送る凌と健。


リーフラッシャーを手に駆け出す剣斗。

剣斗「ウォォ!!ダイナー!!」



剣斗の根性が彼を光に変えた。



僅かな光で変身したダイナ(フラッシュタイプ)のカラータイマーは点滅していた。

           

和倉「孤門!!」

孤門「了解!!ウルティメイトバニッシャー・ゼロ、シュート!!」

命中したにも関わらず、何事もなかったかのように反撃を開始したゼルガノイド。

海道「やはり、融合しているスフィアが再生を繰り返しています。」


ゼルガノイドとダイナはソルジェント光線(フェイク)とソルジェント光線を撃ち合った。


ダイナが競り負け、吹き飛ぶ。

爆炎の中から、ミラクルタイプにチェンジしたダイナがそのスピードを生かし、空から体当たりを繰り出した。


ゼルガノイドは的確に見破り、逆にダイナ(ミラクルタイプ)を捕らえてしまった。

そのまま叩きつけられた。


既に限界を迎えているダイナにゼルガノイドは容赦なくトドメのソルジェント光線(フェイク)を放った。


健・凌「剣斗!!」


大爆発が起き、そこにダイナも剣斗も姿を消していた。


ゼルガノイドは口元に笑みを浮かべ、フラッシュサイクラー(フェイク)で周辺施設を破壊し、空へと消えていった。


スフィアの最後の群れを倒し終えたガイアとアグルも変身を解除した。



健は辺りを探しまわった。

しかし、剣斗の姿はやはりなかった。


健「嘘だろ?なあ、剣斗…。」

健は膝をついた。


消耗していた啓太と拓海、そして凌とナイトレイダーはただ健を見守るしかなかったのだった。


スフィアの出現で赤く変化した空と大地。
吹きすさぶ風が砂を巻き上げ、健の悲しみをよりいっそう深いものにさせた。



To be continued





この物語を書いているときはいつも、登場するウルトラマンの戦闘BGMを始めとする当時の劇中で流れた曲や主題歌等を聞いてます。

想像力が冴える気がします(笑)
気持ちも盛り上がりますしね♪





ダイナ=剣斗が行方不明になってしまいました。

親友の健と凌は剣斗の勝利を信じていた矢先のことでした。


人造ウルトラマン計画=F計画。

対スフィア用最終兵器として極秘で造られていた人造ウルトラマン“テラノイド”はあっさりと敵に奪われてしまいました。

人間と一体化していないテラノイドは心を持たないのでエネルギー切れを考えずに無闇に光線を撃ち続けた結果、活動を停止。
スフィアに乗っ取られ、ゼルガノイドとして変貌してしまいました。


元々、剣斗の光で誕生したテラノイドだったのでスフィアが融合してからはスフィアの知性が合わさり、剣斗の行動パターンを読まれていました。


次回もさらに事態の深刻化が進みます。


お楽しみに!!