「そのままの状態で乗り続ける」

モビリオはもちろんアルトターボRSもその魅力を存分に引き出したいならこのことは思っているよりはるかに重要だ。特に外観はそのままがいい。ところがアコードの場合は必ずしもそうとはならない。これはメーカーが小型ファミリーセダンのスポーティーグレードとしか思っていなかったせいだ。たとえばシビック、たとえばインテグラ、たとえばシルビア、たとえばレガシィ。こんなのとやり合おうってんならマイルドな部分をちょっとずつワイルドにしておかないと到底太刀打ちできない。

車の状態を長いスパンで考えてみるとそのワイルドにした部分が車体に負担を掛け続けることになるがそれを最小限に抑えるのが知性と理性。あと品性。

今の状態はそのままでも継続検査を通過できそしてそのままでドイツの4ドアセダンに遅れをとることもなく走れる。

そんなわけで銀と言うには濃いけれどガングレーメタリックと言うには薄すぎる車体色の小型ファミリーセダンが高級な黒のパーソナルセダンに後塵浴びせまくる状況を長らく見続けていたターボの付いた黄色いコンパクトハッチバックはせっかく順番が回ってきたのに白い旗を揚げて離脱していった。

雰囲気で察するとたぶんあっちの方がいろいろ満遍なくやっていて速そうだったのに。

夜のアコードSiR-Tの銀色。するとアコードの薄い方の銀色と見分けが付かない。陽が当たると断然濃さが違うのに夜は似たり寄ったりで並びさえしなければどっちもどっちに見えたりもする。

そういえば先日はいずれ自分で行うアルトターボRSのトランスミッションとトランスファーのオイル交換用の工具を買ったがこれも銀色だ…って話ではなくずいぶん経つのにまだ届かない。

作業自体は真夏頃がそのタイミングだからまだ届かなくても困りはしないがさほど特殊でもないのにまだ用意できないってのがちょっと不思議だ。そのせいで同包にて発送を頼んだ柔軟剤も届かない。

せめて柔軟剤だけでも明日までに送ってほしい。

凡庸の意地