こんばんは。凪です。
つい最近、サイレントに突入しそうになり、まぬがれたお話を書いています。今回で完結。
それから、実はこの日、凪は初めてトロさんの奥様に遭遇 してしまいました
と言っても、お会いした時点では奥様とは知らず、普通にご挨拶しただけですが…
トロさんの会社は、自宅兼オフィスのビルなので、凪が普段出入りするお部屋と自宅が、同フロアだと言うことは知っていて。日々、遭遇を恐れてはいたのです…。
何故かというと、奥様のお姿を見てしまったら、イメージが湧いてしまって、もうトロさんとは おつき合い出来なくなる かも知れないと思っていたからです。
ただ、遭遇しただけで怪しまれるかと言うと、そんなことはなく、そのお部屋は、日々色んな女性が出入りしているので、凪も単なるそのうちの1人としか認識されません。その日も、凪は別の女性と一緒でしたし。
奥様は、トロさんのお仕事には関与していません。ちょうどその場にはトロさんもおらず、隣合った玄関先で出くわして、凪は従業員の方か、部屋貸ししている住人の方かと思い、迷って「こんにちは」とご挨拶。奥様も「こんにちは」と…。
で、その後。やっぱり気になって、トロさんに「お隣のお部屋って……?」と聞いたら「ああ、自宅だよ」と ここでようやく、奥様と確信したのでした
さて、凪はこの一件により、奥様のイメージが湧くようになってしまいました。なので、トロさんの 奥様に対する気持ち を再確認したくなり、これもド直球で聞いてしまいました 傷つくのが分かってはいるんですが、モヤモヤするのは、もっとイヤなんです。
つきあい始めの頃から 婚外恋愛 に対するトロさんの持論は『家庭を壊そうなんて、思ってくれるなよ』という、牽制の意味もあったのかも知れませんが、たびたび聞かされてきました。
『生物学的には、結婚制度 なんてものが間違っていて、単に政府が仕事をやりやすくするために制定したもの』
『結婚したら、一生一人の人としか関係を持ってはいけないと言うけれど、恋愛感情なんて、長年生活していたら消える』
『S〇〇は、人と人との最上級のコミュニケーション。健康維持のためにも必要なもの。しかし、伴侶とはする気になれなくなっても、伴侶以外とすることは許されない。それをS〇〇レス問題と呼ぶことは、矛盾している』
と、こんなところなのですが…… なんだ、
結局やりたいだけじゃん。と言ってしまっては身も蓋もないので、凪は言いません(笑)
で、今回。凪が気になったのはそこではなく、凪の中でよりリアルになった、奥様の気持ち。トロさんは結婚してから、ほとんど奥様とはしていないと豪語していたので、凪はずっと、自然とお二人がしなくなったのだと思っていたのですが(双方合意でのレス。凪家はそのパターン)、どうも、トロさんから拒否したように思えてならず。
「トロさんはそういうお考えかも知れないですけど、奥様はそうじゃないかもしれませんよ? 女性は拒否されたら 愛されていない と思ってしまうかも…」
「でも、トロさんは、奥様を絶対的に愛してらっしゃいますよね? 恋愛感情がなくなったと言うのは『恋』がなくなっただけで、『愛』があることの方が大事ですよね?」
こういう時の凪は、なぜか自分を放り出して、外野のような気分で、ものを言っています。
「そうなのかなぁ。でもそれは、子供たちや両親に対してと同じような、守らなくてはならないという感情だよ」
う……。凪は 守る必要のない存在……。というのは置いといて。
「だから、トロさんは、凪に対して『愛』はないんですよ」
「ということは『恋(れん)感情』?」
「でも、そうかぁ。こういう、たまに会うくらいの状況じゃないと『恋(れん)』感情は続かないよなぁ。20年後くらいになっても、こんな感じが続くかなぁ」
好き好き愛してる の感情は、脳科学的に3~4年 しか続かないと言われています。トロさんとのおつき合いが始まって、2年半。先に『愛』が見えない状態で、あと半年か、1年半くらいで『恋』もなくなるかも知れない…。
「20年後には、もう凪も仕事してないかも知れないし、電車乗って、ここまで通って来れないんじゃないですか(笑)?」
その時、トロさんが無言になり、寂しそうな表情を浮かべました。超ポーカーフェイスなトロさんの、寂しそうな顔。
……そんな会話をしてしばらく後、いざベッドへという時、凪は立ち止まってしまいました。
「なに? 早くおいで」
「・・・・・」
「?(何か言いたいことがあるんだな)」
「……すいません。さっき、強がりました」
「???(言いなさい)」
「20年後、会えなくてもいいなんて 嘘 です。愛はなくてもいいっていうのも、嘘 です。トロさんには、ずっと 愛されてなきゃ
イヤです」
・・・・・からの、前回記事に書いた、抱きしめてくれて「俺の気持ち、伝わる?」と「愛されてるって、分かる?」の言葉があったのでした 疑問形ヤメテ。
凪は、言うか、言わないか? やるか、やらないか? の場面では、いつも『言う』『やる』の方を選びます。トロさん相手なら特に、です。
言いたいことを飲み込んで、モヤモヤしてしまうと、その気持ちを引きずって、不満が大きくなってしまう。望む答えが返ってこなかったとしても、はっきりさせてから考えればいい。
20年後、30年後、凪が通わなくても会えるように、近くに住んでしまえばいいんだ と言ったら、トロさんは嬉しそうでしたが、その時の関係性は、今とは違うでしょう。トロさんも「人には話し相手が必要だ」と言っていましたし…。
でも、分かりません。おばあちゃんになった凪が、幸せそうなトロさん家族の近くに1人で住んでいても、惨め なだけだし。
それに男性は、若くてキレイな方がいいに決まっているので(凪はスナック勤務経験あり)、その頃までには、とっくに凪はポイされてるかも知れません
トロさんと凪が ツインレイ だとしても、将来の幸せが約束されている訳じゃないです。だから、1人でも生きていける力 をつけないとですね。