昼間、通院でリハビリも兼ねて車椅子には頼らず松葉杖で両手両足の痛みを騙し騙し歩き、買い物をした。 もちろん、ソファがある先々で小刻みに休憩はしたし、細い通路も回れて目的は達成出来た。

だけど帰り道には、無言になるほど身体中がガチガチになり、どこが痛いか分からないくらい痛くて車の中で朦朧。
夫に、オイ、話聞いてんのか?シカトすんなよ。と言われるも、気力がなくシカト。シカトと言うより、痛すぎて喋れなかった。
痛い。とだけ返すも、チッ。最初から歩かなきゃよかったじゃねーか、メンドくせーな。と、やはり非難された。頑張って歩いたけど、今度からは気をつけようか、なんて間違っても言ってもらえないだろう。 私は進行を遅らせたい。闘いたいのだ。 何故分からない?
子供を3人抱えて、車椅子で介助の娘の付き添い登校をする生活になるわけにはいかない。 何故理解出来ない!腹立たしい。

帰宅したら両足は浮腫み、股関節はキリキリ痛み、背中から下も骨がもげそうな感覚に。

少ししたらすぐ子供が帰宅してきて、不可抗力で家事に迫られ。

しかし、夕食後に、頓服のトラマールを飲んだら徐々に痛みがひき、風呂で膝を曲げて髪を洗う事が出来るまでに楽になった。

夕食中までは、足を伸ばすのも折り曲げるのも痛くて、背骨や仙骨もギシギシしていて、味も分からない状態だったから。

こんな強い薬で、痛みが結構ひくなんて、やっぱり私はASと線維筋痛症で間違いないのかと。 それは認め難い、受け止め難い気持ち。
前回の診察で、トラマールどう?楽でしょ?って聞かれて、今日みたいにファ~っと楽になるような感覚には至ってなかったから、うーん、たぶん、プレドニンだけよりは、効いているかも? でもですね、先生、これを飲むようになったら顔や足がすごい浮腫むんですよ。 それが憂鬱で髪も30cm切って顔周りを隠す髪型にしてしまったし、履き慣れて、ゆったりしているはずの靴すら足がパンパンになり痛くて脱ぎ履き出来なくなって、履ける靴がなくて困ってるんです。

トラマールを飲まない日は、痛みは頻発してるけど、浮腫まないし、そこから来る痛みも出ないんで、ちょっと我慢しよ。もっと痛くて最悪だ、って確信した日しか飲みたくありません!

なるほどね。浮腫みが酷い、しかし、痛みは楽になるんだよね? 痛みが楽になれば、動きやすくなるよね?どうなの、その辺は。

と、グイグイ身を乗り出して聞いてくるから、確かに楽になりますよ、でも女性として、見た目が分かりやすい顔が浮腫んだり、おしゃれな靴が入らなくなることは、精神的に苦痛です! だから毎日連用するのは嫌です!

薬は少なくいたいし、強くしたくもありません! 悪くなりたくもありません!

そうですか。 だけど、効いてるって事でいいですね?それだけは確認しないといけない。

悪い副作用でない限り、有効か無効かは判断しないと次の治療計画が立たないからね。

まるで、押し問答だった。

病院に松葉杖で行き、何科におかかりですか?と聞かれ、リウマチ科です。と言った瞬間に、今すぐ車椅子お持ちしますからね、待合までお連れいたします。って、ササッと案内係が車椅子を持ってきて、お座り下さい、あ、杖お預かりしますね、痛くないですか?ゆっくり進みますね。
と矢継ぎ早に言われて、かなりの高待遇でリウマチ科まで辿り着ける。

すると、そのままで診察室へ入るようになるせいか、主治医が、何m歩けるの?何もつかまらず、真っ直ぐな姿勢でだよ。
10mなら身体5級。 県内で使える介護支援なし!え?10m弱? なら5と4の間くらいね、今。
5m以下になったら3級。下肢不自由で診断書かいてあげる。長野県じゃ3級以上になんないと生活介護、ヘルパー、入って来ないから! あなた家族いるのに誰も手伝わないんだったよね? なら一発でヘルパー入れる等級で申請しないと、大変ね。 秋頃。うん、あと半年、今のまんまの状態だったらば、診断書ね。
手帳取って早く生活しやすく調整しないと。育児に支障出てくるでしょ?
知的障害のお子さんいるんだよね、お母さんが動けないと困るよね。

こっちとしては複雑ですよ? 治療がうまくいって欲しい、悪くならないようにしてあげたい。診断書なんかね、書きたくないよ?
だけど現実には毎日その体で生活してかなきゃならないでしょ。 その為には、1日も早く、暮らしを楽にしてあげたい、だから支援受けられるように手続きしてあげたいの。
全く矛盾した事をね、こっちも考えなきゃならないわけだよ。
あなたもそうでしょ?このまま車椅子になりたかないよね。買い物だって、家事だって、しなきゃならないでしょ?母親の仕事って、父親でも代わりきれない事たくさんあるもんね。

はい。これからも、どんな風になっても、今まで通り生活したいです。介護生活なんてなりたくありません。

そうだよね。こっちもギリギリまで考えるから。必要が出てくればね、トラマールがどうしても常用が嫌って事なら無理にとは言えません。本当は効くなら毎日使って欲しいけど、まぁ副作用はそれなりに代償があるわけだし。そしたらアザルフィジンに進むかと言う段階。 生物学的製剤ね。もちろんトラマールより強いですよ。しかし良く効けば優秀な薬。効果は6割くらい。決して万能効果覿面では無いです。 ただ、有効率はトラマールより高い。
これに入る前にね、一度は入院して、集中的に今一度検査し直して、試しに生物学的製剤を使って、あとは毎日リハビリする。
それを最低1ヶ月はやって様子見てみたいなと思いますよ。 思わぬ副作用が出ても困るし、まぁ病院内なら管理出来るって理由で入院て手段を強い痛みが長い患者さんには、取ってもらっているんだけど。 頭にはちょっと置いといて下さいね。
今の処方でも歩けないほど痛いとなると…
進行してるかなと言うふうに思います。重度の入り口かな。

主治医の言葉は全て重いし、胸に刺さる内容ばっかり。 落ち込む。

だけど、奮い立たせてる。

母ちゃん、おかーさん、て、求めてくる子供達が支えになり。私の代わりなんて誰かに任せられたもんじゃない。負けてたまるか。

両足で立ち、再び速足で歩くまでに回復してみせる。
その為に入院して検査やリハビリが必要なら、正直、人体実験みたいで怖いけど受けないといけないなと思ってる。

元気になる為に。寛解する為に。痛みとサヨナラする為に。

弱くなる自分と、それを励ます自分。

昨日の事は、ショックだし、受け止め難いんだけど、でもそれは今の現実の自分だと言う事なんだろうか。

気持ちの持って行き場が、ない。