http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121022-00000014-mai-spo


男子で表彰台を独占した小塚崇彦(トヨタ自動車)、羽生結弦(宮城・東北高)、町田樹(関大)が一夜明けた21日、取材に応じて心境を語った。

 2季ぶりのGPシリーズ優勝となった小塚は「ちょっとした充実感がある」と控えめ。昨季は不振だったが「いつかどうにかなるだろうと思っていた。昨年は本当に我慢、我慢だったが、そういう積み重ねが生きたと思う」と振り返った。

 前夜のフリーの演技はビデオで分析したといい「ミスが多かったし、レベルの取りこぼしもあった」と反省しながらも「昨年みたいに(ジャンプで)バタバタ転倒することが少なくなった」と収穫も口にした。次戦はロシア杯に出場。「しっかり練習を積み重ねていいパフォーマンスをしたい」と話した。

 SPで世界歴代最高を出して首位に立ちながらもフリーで失速して2位だった羽生は「自分自身がすごく弱かった。でも、悔しい気持ちがあるからこそ、次も頑張れると思う」と振り返った。SPで軽々と決めた4回転ジャンプをフリーで立て続けに失敗。体調も良く、切れ味はよかったが、気持ちが体を制御できずに失敗した。羽生は「フリーでもう一度、気持ちを切り替えて決めるのは本当に難しいことだと思った。それができるように新たな対策を練っていく」と力を込めた。

 GPシリーズで初めて表彰台に立った町田は「まだ信じられない。幸せな一日でした」と充実した表情。合計229.95点は自己ベストを更新した。SPは4位だったが順位を上げて「今までの僕だったら、そのままプレッシャーでダメになった。試合運びがどんどん分かってきた」と成長も実感した。【小坂大】



小塚逆転V!4回転2度決めた 日本勢表彰台独占…フィギュア


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121021-00000285-sph-spo


 ◆フィギュアスケートGPシリーズ第1戦 スケートアメリカ第2日(20日・米ワシントン州ケント) 男子ショートプログラム(SP)2位の小塚崇彦(23)=トヨタ自動車=がフリーで1位となり、合計251・44点で逆転優勝を飾った。小塚のGP優勝は10年11月のフランス杯以来2季ぶりで通算4勝目。SPで世界歴代最高得点を出した羽生結弦(ゆづる、17)=東北高=はジャンプの転倒が相次ぎ2位に終わった。町田樹(22)=関大=が3位に入り、海外で初めて日本勢が表彰台を独占した。女子SPは今井遥(19)=大東大=が7位と出遅れた。

 「あきらめるのは嫌い」と奮い立った小塚が、大逆転で輝きを取り戻した。出だしの2本の4回転トーループを持ちこたえ、羽生との9・75点差を逆転。2年ぶりのGP制覇に「久しぶりに優勝の気持ちを味わえたのはプラスに働く」と笑顔で金メダルを掲げた。

 今季のフリーはサン・サーンス作曲の「ロンド・カプリチオーソ」。バイオリンの音色に合わせ、冒頭で大技の4回転を決めた。次の4回転は回転不足になったが、2回転と連続ジャンプで着氷。最後の3回転で氷に手をつき「後味が悪い」と苦笑いしたが、課題だった表現力もハイレベルな8点台で高評価を受けた。

 2季前はGPで2連勝し、世界選手権で銀メダルを獲得。だが、中京大大学院での研究と競技の両立を目指した昨季はGPファイナル進出を逃し、世界選手権も11位に終わった。「スケートも大学院の勉強も甘く見過ぎていた」。中途半端な姿勢を反省し、来季のソチ五輪に向けて競技に専念する意思を固めた。佐藤信夫コーチ(70)の下で女子の浅田真央(22)=中京大=と一緒に練習し、「試合で必要なのは自信。それは練習で作るしかない」と地道に鍛えてきた。

 五輪代表は最大3枠。日本男子は高橋大輔(26)、織田信成(25)=ともに関大大学院=に小塚と羽生を加えた4人でし烈な争いが予想される。今季は五輪代表枠をかけた世界選手権(来年3月、カナダ)への3枚の切符を4人で奪い合う。

 小塚の次戦はGP第4戦ロシア杯(11月9~11日)。「満足できる演技ではないが、あれだけの点数が出たのは自信になる」と力を込めた。復活の手応えを胸に、戦国時代を生き残る。

 ◆羽生2位、4回転2度転倒 〇…羽生はSPでは難なく決めた冒頭の4回転トーループで転倒し、「集中力が切れた」と直後の4回転サルコーで尻もち。終盤にも派手に転び、「本当に情けない。(直前の)6分間練習から集中できていなかった」と唇をかんだ。次戦のNHK杯(11月23~25日)の舞台は地元・宮城。「相手が高橋(大輔)さんだろうが、絶対に勝ちたい」と気合を入れ直した。



全選手集結!12・21「全日本」/フィギュア


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121022-00000518-sanspo-spo


フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第1戦、スケートアメリカ(20日、米ケント)日本勢の表彰台独占で始まった今季GPシリーズ。14年ソチ五輪プレシーズンで、国内の男子フィギュアは早くも、五輪出場権をめぐるつばぜり合いが展開されそうだ。次週のGP第2戦「スケートカナダ」には、左ひざ故障で昨季後半を棒に振った実力者・織田信成(25)=関大大学院=が復帰する。今大会3位の町田やGP第4戦「フランス杯」に出場する無良崇人(21)=中京大=らも着実に力を付けており、昨年の世界選手権2位のエース、高橋大輔(26)=関大大学院=といえども、安穏とはしていられない状況。五輪出場枠は、13年世界選手権(カナダ)の上位成績で、各国最大3人まで割り振られる。実際に出場選手が選考されるのは来季だが、全選手が一堂に会する12月21日開幕の「全日本選手権」(札幌)は熱戦必至となる。