http://www.jsports.co.jp/press/news/article/R1203311002F44606.html


 本人たちも予想しなかった快挙だった。高橋、トラン組が日本ペアで史上初の表彰台へ。SP3位から、最終組最終滑走のフリーでも臆することはなかった。高橋は「歴史を刻んじゃった。ステップの年だったのに」。いたずらっぽく笑った。
 5年前にペアを結成した。国内で組む相手が不在で、カナダのモントリオールへ。ペアが未経験だった年上のトランと出会った。リフトやスロージャンプに一から取り組み、2010年の世界ジュニア選手権で銀メダル。目立たなくても、着実に歩んできた。
 トランは「僕は経験がなくて怖かったのに、成美が最初から信頼してくれたことに驚いた」と振り返る。リフトなどは、一歩間違えれば危険な技。「高い所や危険なことが好きだから」と高橋。いいコンビに育った。
 千葉県出身の高橋と、カナダ人のトラン。メダル獲得で世界に名を上げたが、トランが国籍を変えない限り、2年後のソチ五輪には日本代表として出場できない。日本の法律の壁は厚く、難しい状況。それについて聞かれた高橋は「何も分からない」と言ったきり、悲しそうに口をつぐんだ。
 それでも、男女ばかりが注目される日本で競技人口が少ないペアに光を当てた。「私たちを見てペアを始めてくれたら。将来、日本がペア大国になってほしい」。そう言った高橋の顔は誇らしげだった。(ニース時事)




世界フィギュア・談話


http://www.jsports.co.jp/press/news/article/R1203310810F43606.html


◇世界で一番幸せ
 高橋成美 メダルが決まって、その時点では自分が世界で一番幸せだと思った。今年はトップ5を目指していて、SP3位で十分満足だった。スケート人生のいい思い出になる。


◇守らず攻めた
 マービン・トラン とてもハッピー。いいパフォーマンスを二つできたと思う。SP3位で既に達成感はあったが、守るのではなく攻めた。失うものはないと思って臨んだ。


◇素晴らしかった
 伊東秀仁日本スケート連盟フィギュア委員長 素晴らしかった。感動した。SP3位だけでもすごいのに、よく踏みとどまった。高橋は辛抱して(この結果を)つかんだ。(時事)



<世界フィギュア>新風を吹かせる高橋・トラン組の「銅」




<世界フィギュア>新風を吹かせる高橋・トラン組の「銅」


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120331-00000020-mai-spo


 【ニース(フランス)芳賀竜也】日本フィギュア界に新風を吹かせた。当地で開かれているフィギュアスケート世界選手権第5日、30日に行われたペアのフリーで、ショートプログラム(SP)3位の高橋成美(木下ク)マービン・トラン(カナダ)組が、自己ベストを10.12点も更新する124.32点をマーク。SPとの合計得点も189.69点と自己ベストで3位となり、この種目の日本代表として五輪、世界選手権を通じ初のメダル獲得の快挙を果たした。アリョーナ・サブチェンコ、ロビン・ゾルコビー組(ドイツ)が合計201.49点で2年連続4回目の優勝を果たした。

 男子はSPを行い、高橋大輔(関大大学院)が3位、羽生結弦(宮城・東北高)が7位、小塚崇彦(トヨタ自動車)が13位だった。前回王者のパトリック・チャン(カナダ)が89.41点でトップに立った。フリーは女子と同じく31日に行われる。

 ◇演技後、力強く拳

 男女のシングルばかりが注目されてきた日本のフィギュア界に風穴を開ける快挙だ。高橋、トラン組が日本ペアとして初めての表彰台獲得。高橋は「今年はステップの年だと思っていたのに。世界で一番幸せだと思った」と喜びに浸った。

 SPに続き、この日も転倒しなかった。3回転サルコウではトランの着氷が乱れ、スロー3回転サルコウは両足着氷となったが、致命傷にならなかった。「SPで3位だったが、マービンと『守りに入らず、攻め続けよう』と約束した。だから、攻めた」と高橋。演技後には、力強く拳を天に突き上げた。

 フィギュア大国とされる日本だが、ペアの競技人口は少ない。高橋も国内では組む相手が見つからず、5年前にカナダでトランと出会った。身長146センチの高橋とトランは30センチ近い身長差があるが、「小さい方がペアには有利。(体を持ち上げられた)高いところも好き」という高橋にとって、平均的な日本男子選手より筋力に勝るトランは魅力的だった。

 ただ、二人の国籍が異なるままでは、2年後のソチ冬季五輪には出場できない。トランは国籍変更には、慎重な構えだ。それでも高橋は「今回の銅メダルで、日本にもっと強いペアが現れてくれたら」。男女シングルと同様に、日本のペアも世界に一目置かれる日が来るのを待ち望んでいる。【芳賀竜也】











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