毎日新聞

 東日本大震災で被災した東京電力の計画停電に関連し、エアコンの設定温度を1度変えたり、食器洗い乾燥機を使う時間帯をずらすなどすれば、電力を最も使う朝夕に最大380万~430万キロワット節電できるとの試算を、日本エネルギー経済研究所が24日まとめた。東電の現行の供給能力の1割以上に当たり、家庭の協力でピーク時の需要抑制につながれば、計画停電の縮小も期待されそうだ。

 試算によると、東電管内の約2000万世帯がエアコンの設定温度を春先に1度下げると49万キロワット、電気カーペットを1度下げると47万キロワット、テレビやビデオなどのコンセントを抜いて待機電力を削減すると38万キロワットの削減が可能。こうしたきめ細かい節電効果で、最大290万キロワットを減らせるとしている。

 さらに、電力需要のピーク時間帯である午前6~8時、午後6~8時に家電の使用を控え、電力供給に余裕のある昼間などに使うことで、ピーク時の電力需要を大幅に抑えられる。食器洗い乾燥機なら43万キロワット、洗濯乾燥機は40万キロワットなどで、午前のピーク時に90万キロ、夕方に140万キロワットを抑制して別の時間帯に振り向けることが可能だという。他の節電効果と組み合わせると、午前のピークに380万キロワット、午後に430万キロワット減らせる計算だ。

 同研究所は「家電の使用をピーク時から外す取り組みなどが定着すれば、需給逼迫(ひっぱく)の緩和に大きく貢献できる」と賢い電気の使い方の効用を訴えている。ただ、冷房需要が増える夏場は1000万キロワット規模の電力供給不足が予想され、家計の節電だけでは対応しきれそうにない。【山本明彦】





25日は夕方のみ準備=計画停電、第2グループで―東電

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110324-00000135-jij-bus_all


時事通信

 東京電力は24日、東日本大震災の影響で電力供給力が低下したことに伴う計画停電について、25日は午後6時20分からの第2グループでのみ準備すると発表した。実際に実施するかどうかは、電力需給の推移を踏まえて同日正午ごろをめどに判断する。
 25日の供給エリア内の天候は前日より気温がやや高めに推移する半面、夕方以降に雨が降る地域が多いと予想される。このため最大電力需要は約3850万キロワットと、供給力と同程度と想定。東電は利用者に引き続き節電への協力を呼び掛ける方針だ。