ロサンゼルス(CNN) フィギュアスケートの全米選手権で3連覇の記録を持ち、先月のバンクーバー冬季五輪で男子シングル6位に入賞したジョニー・ウィアーさんが、米国唯一のアイスショーツアー「スターズ・オン・アイス」に出演できない理由が分からないと語った。ウィアーさんは近く、自身でアイスショーを開催する予定だ。

ウィアーさんは自身の性指向を公表していないが、冬季五輪の際には、他のスケーターより華麗な衣装や演技について男らしさに欠けるとの指摘があった。「中傷と戦うゲイとレズビアンの同盟(GLAAD)」は、ウィアーさんが同性愛者と判断され、スターズ・オン・アイスへの出演を拒否されているとして、抗議活動に乗り出した。

しかしスターズ・オン・アイスの最大のスポンサーであるスマッカーズ社は、出演者の選考で性同一性や性指向が検討されたことはないと述べ、GLAADの主張に反論。同社はまた、才能あるスケーターをより多く出演させたいものの、全員と契約することは不可能だと述べ、ウィアーさんを出演させる余裕がないと説明した。

ウィアーさんはCNNに対し、スターズ・オン・アイスの関係者らが自身の代理人からの接触を数年間拒否していると発言。スポンサー側からだとして、自身が「十分家族向けでない」との反応を得ていることを明らかにした。ウィアーさんはまた、自身が時折少々風変わりだったり、率直に考えを述べたりすることはあるものの、自身が家族向けではないと判断された理由が理解できないと述べた。 ウィアーさんは、自身が米国内や世界各地で幅広いファンを獲得していると語り、もしチケットの売れ行きが不振だった場合はショーに出演しても良いとコメントした。

ウィアーさんは来月1日、イリノイ州ベンセンビルで自身のアイスショー「アイス・ドリームズ」の公演を予定しており、バンクーバー冬季五輪の米代表だったレイチェル・フラットさんや若手スケーター100人と共演する。ウィアーさんは「突拍子もない最高のファンタジー」にすると意気込みを語った。