「かずら」 公開中


山梨の建設会社に勤める森山茂(35歳)は悩んでいた。

自分の頭に生えている毛の数に...。

父親の頭はツルツルで、2人の弟の頭にも隙間が目立つ。

親戚や先祖を見渡しても、頭頂部はみんなツルツル。

路上で視線を感じると、ついつい自分の頭を

見ているのではないかと疑心暗鬼になり、

会社にいても“薄い”や“スカスカ”という単語に

いちいち反応してしまう始末。

そんなある日、上司から東京本社への転勤を命じられる。

上野駅に着いた森山は道を聞くが誰も答えてくれない。

そんな他人に関心のない東京に不安を覚えるが、

街中でふと流れてきたカツラのCMを見て、

これは新しい自分になるチャンスだと気づく。

本社へ出社する明後日までに何とかできないかと

大手のかつらメーカーをいくつか回る森山であったが、

仕上がりには約1ヶ月半、費用も年間40万から200万円と

時間も費用も自分には足りないという現実を知る。

がっくりと肩を落として歩いていると妙な広告を見つける。

“早い。安い。うまい。あなたのカツラ作ります。”

わらにもすがる思いで、その広告の矢印に従い

路地裏にある店・大和田を訪ねた森山だったが...


原案・監修は小林信也。スポーツ・ノンフィクションを中心に

作家・スポーツライターとして幅広く活躍し、

カツラであることを自身の著書「カツラーの秘密」でカミングアウトし、

続いて刊行された「恋するカツラ」とともに本作の原案となっている。

監督は塚本連平。「時効警察」(←DVD持ってる)や「猿ロック」、

「ドラゴン桜」、「サトラレ」、「特命係長只野仁」シリーズ、

「アルジャーノンに花束を」など数多くのドラマの演出を手掛ける一方、

映画「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」や「着信アリ2」、

「ゴーストシャウト」などの監督を務めている。

出演は主人公・森山茂にお笑いコンビ・さまぁ~ずの三村マサカズ。

森山が通うカツラ店の店主・大和田に相方の大竹一樹。

森山が思いを寄せる同僚・牧田涼子に芦名星。

ドラマ「猿ロック」や「ブラッディ・マンディ」、

映画「鴨川ホルモー」や「カムイ外伝」などに出演。

他にベンガル、井森美幸、田中要次、正名僕蔵、酒井敏也、

載寧龍二、岩松了、丘みつ子、麿赤兒などが出演。


短い映画というよりは長いコントと思って観に行ったせいか

思ってたよりもいいんじゃない☆って感じでした( ̄▽ ̄)b

ストーリーはいたって単純明快。かつらをつけた男性の恋物語です。

正直、さまぁ~ずの演技は「あらららら~」でした(― ―;)

特に三村さんの演技には「棒読みかよっ(ノ><)ノ」と

何度か“三村ツッコミ”を入れたいぐらいでしたが、

さまぁ~ずの公演を見たことのある方でしたら

似た雰囲気というか、似た空気感を感じられるのでは?

大竹さんの何ともいえない不思議な佇まいも健在。

そして、くすっとさせる独特の間はさまぁ~ずならでは。

もちろん三村さんのツッコミの回数はいつもより少なめですが。

もともとお笑いコンビがやっているという条件もあってか、

笑いの部分とシリアスの部分とのバランスは良かったです。

最後の方では後ろの席で観ていた男性は泣いてたようです。

私はさすがに泣くところまではいきませんでしたが、

その気持ちはわからなくもないかな~。という作品でした。

ベタで直球なストーリーほど、心に届いたりします。

カツラの方もそうでない方も、コンプレックスがある方も

コンプレックスのない方も勇気をもらえるかも( ̄▽ ̄)b


ちょっと気になったのは、というか前から気になっていたのですが、

劇中で三村さんの父親を演じていた頭がツルツルな麿赤兒さん。

その息子である俳優の大森南朋さんも

いつかあんな感じになっちゃうんでしょうか?(― ―;)



ブログではあまり取り上げたことがありませんが、

さまぁ~ずはバカルディの時代から好きで、

昔やっていた「ウンナンの気分は上々」での

海砂利水魚改めくりぃむしちゅーとの改名攻防戦は

今でも忘れられません( ̄m ̄*)

もちろんくりぃむしちゅーも好きです(* ̄▽ ̄*)

昨今のテレビで主流の“早い。多い。個性ない。”

という“量産型”のお笑いはどうも好きになれなくて、

昔のネタをDVDやユーチューブで見ては笑っております。

本当に面白い映画は何度見ても面白く、

本当に面白い笑いは何度見ても面白い。

この映画は面白いけど、1回で大丈夫です<(_ _)>



案山子の独り言
(C)2010「かずら」製作委員会