「かいじゅうたちのいるところ」 公開中


8歳の少年マックスは不満だらけの日々を送っていた。

姉のクレアは自分の話を聞いてくれず、

彼女の友達には雪で作った家を壊される。

父親と離婚して忙しくしている母親は

恋人が来るとマックスの言葉も上の空。

そんなある晩、マックスの不満が爆発する。

家を飛び出し、夢中で走り続けると

いつしか海辺にたどり着いていた。

岸辺につながれていた小船に乗って

真っ暗な大海原へ漕ぎ出すマックス。

次の日、何も見えない海の上で不安に駆られ

一生懸命漕いでいくと、遠くに島を見つける。

そして荒れ狂う波と戦いながらも何とか島にたどり着く。

必至の思いで崖を登り、森を進んでいくと...

なんとそこには今まで見たこともない

大きなかいじゅうたちが住んでいたのだった...。


原作は1963年に出版されたモーリス・センダックの同名絵本。

監督はスパイク・ジョーンズ。ビョークやビースティ・ボーイズ、

テネイシャスD、ケミカル・ブラザーズ、ファット・ボーイ・スリムなど

数々のミュージシャンのPVの監督を務め、

映画「マルコヴィッチの穴」や「アダプテーション」などを手がけた。

ファットボーイ・スリムの「Weapon of Choice」で踊りまくる

クリストファー・ウォーケンの姿は未だに目に焼きついてます(☆_☆)

出演は少年マックスに同じ名前を持つマックス・レコーズ。

母親にはキャスリン・キーナー。「マルコヴィッチの穴」や

「アダプテーション」にも出演している。

母親の恋人にはマーク・ラファロ。

「コレテラル」や「ゾディアック」などに出演。

かいじゅうたちのボイスアクターとして

クリス・クーパーやキャサリン・オハラ、

フォレスト・ウィテカー、ポール・ダノらが出演している。


日本で100万部も売れている絵本らしいのですが

私、一度も読んだことはございません(― ―;)ゞ

が、予告で見たかいじゅうのデザインと監督の名前、

そして特典のストラップに目がくらみ前売り券を買っていた作品。

簡単に言ってしまえば、子供が少し大人に近づくお話でしょうか。

世界が自分の思い通りにいかないことに不満を溜め込んだ

少年マックスはかいじゅうのいる島に非難します。

しかし、そこにもいろんな個性を持ったかいじゅうたちがいて

かいじゅうたちの間で、かいじゅうとマックスとの間で、

いろいろな問題が起こってしまいます。

そんないろいろを経験して、マックスは少し大人に近づきます。

相手を思いやること。誰かと誰かの意見が違うときの戸惑い

自分がついた嘘がばれたときの何とも言えない気持ち。

ひとが成長していく過程で感じることを

マックスはかいじゅうたちの中で経験していきます。

最終的には家に帰ることになるのですが、

そのときに何かが大きく解決しているわけではあません。

そこに少し消化不良な感覚が残りましたが、

実際の人生に置き換えたとき、人間関係や物事が

ちゃんと解決することの方が少ないのかもと感じました。


元々、アーティストのPVをいくつも手がけていたこともあり

映像やデザインがとても良かったです。めちゃくちゃ好みでした☆

かいじゅうたちの表情は豊かでとても愛嬌があります。

マックスを優しく見つめる瞳や笑顔で少し緩んだ口元。

実際に触って“みたい”ような、乗って“みたい”ような毛並み。

トトロを見たとき以来の“みたい感”でした( ̄▽ ̄)b

映像はその一瞬一瞬を写真にして切り取りたいほど。

森の木々の間に浮かぶかいじゅうの影や、

夕日を浴びて佇むかいじゅうとマックスの背中、

広い砂漠をとぼとぼと歩くかいじゅうとマックス。

どのシーンをとっても素晴らしかったです。

パンフレットは写真目当てで買いました( ̄▽ ̄)v

この映画の写真集があったら買っちゃうかもなー♪

って、その前に絵本を買うべきか(― ―;)ゞ



案山子の独り言

(C)2009WarnerBros.EntertainmentInc