昨日のブログで取り上げたルビンの壺の絵ですが(昨日のブログはこちら)、見方によって2つの絵が見えました。壺を見れば、人の顔が背景で、人の顔を見れば、壺が背景になります。これは図と地の関係です。見える方が図で、見えない方が地です。ですから、2つの見え方は図と地を入れ替えと考えられます。

 

一方、別の見方をすれば、例えば壺は図ですが、壺の絵(つまり図)は地によって形作られているというようにも考えられます。その逆も同様です。図は図そのものの形で表現されますが、地の形によっても表現されているということが分かります。

 

「ルビンの壺」の画像検索結果

 

この図と地の関係で人について見てみると、例えば自分という人間はどういう人間だろうと考えた時に、自分自身について掘り下げていく考え方が「図」の考え方だと思います。一方、自分を取り巻く環境や人間関係から自分という人間を見ていく考え方が「地」の考え方だと思います。

 

人は自分について考える時に、普通は、自分はこういう性格だとか、こういう事が得意だ(不得意だ)などと考えていると思いますが、別の見方として、自分を取り巻く環境や人間関係の方を客観的に見ていくことで、自分のイメージとは異なる自分の姿が分かるということもあるかもしれません。

 

例えば、自分はせっかちで失敗ばかりしていると思っていても、周囲の人からは元気で行動力がある人と思われている、なんて事がよくあるように思います。

 

周囲の人が見ている自分の姿というのも、自分としてはしっくり来なくても、ある意味では真実の姿なのだろうと思います。