文の基本となる構造は木構造

 

世の中の全ての言語は人が進化の過程で獲得した能力を発展させたものでした。

 

生成文法理論についてはこちらをご参照下さい。

 

言語はとても複雑そうに見えるのですが、その文の構造はとてもシンプルかつ合理的な構造を持っています。簡単にいうと木の枝分かれのような感じで、1本の幹が主語と述語をつなぐラインだとすると、その幹にそれぞれ目的語や形容詞や副詞などが連なる形で文が出来ています。(下の図はネットの画像からお借りしました。イメージをつけるためにご参照下さい。)

 

 

「言語の木構造」の画像検索結果

 

具体的に見てみると、

 

(1)海が美しい(主語、述語)

(2)富士山と海が美しい

(3)高い富士山と海が美しい

(4)高い富士山と青い海が美しい

 

(1)の文が幹となっており、その後主語の部分をどんどんと長くしていくことが出来ます。このような性質を階層性というのですが、全ての段階で二股に分岐させることで無限に長い文を作ることが出来る構造、これが全ての言語が持つ基本的な構造ということです。先ほどは木の枝の例えましたが、このような分岐の形は他にも存在しているようで、川の流れであったり、血管の流れであったりと、分岐のパターンを持つものがあり、言語もそのような自然の法則に従っているのではと想像されます。

 

とてもシンプルな構造ですが、これにより複雑な内容の文を作ることが出来て、より複雑な思考が可能となったのだと考えられます。

 

まさに僕が今書いている文も、木構造になっているのです。

 

言語が自然の法則に従っているとか、人は皆こんなことを知識として知らなくても、言語を獲得して使いこなしているところも不思議です。