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引き篭りの世界旅行記

26歳にして引き篭りの男「双海龍馬」は日々平凡な毎日を送っていた。流石にこんな生活は飽きたと思ったので「世界旅行券プレゼント」に応募したとこ、なんと見事当選。無事に飛行機に乗り、ガイドの指示に従い観光していると、自分だけ見知らぬ場所に…。

ピンポーン…ピンポーン…
「はい、なんでしょう。」
「お届け物です。」
「あ、はい。」
この会話は毎日の様に繰り返される。
正直な所、ピンポンピンポンうるさい。
しかし頼んだのは自分なんだと思いイライラしとても不機嫌な朝を迎えた。
まぁ毎日のことなんだけど…。
「あぁ、ありがと。」
「ありがとじゃないよ!何分待たせてると思ってるんだよ!?」
普通の宅配者はこんなにもうるさくない。
「ごめん。寝てた。」
「じゃあなんでこんなに朝早くに注文するんだよ!?」
「しょーがないだろ!朝飯の時間に間に合わないんだから。」
「はぁ。ホントに生活バランス大丈夫か心配になってきたよ。」
「うるさいぞ…。気にすんな、裕貴。」
そう。朝からうるさく近所迷惑になっているこいつは俺の唯一の友達だ。
俺が中学生の頃、入学して一番初めに話しかけてくれたのは坊主頭のこいつだった。
こいつは丁寧に自己紹介してきた。
『僕の名前は田中裕貴。よろしくね!』
『お…おう!よろしく。俺は双海龍馬。』
『カッコイイ名前だね!』
なんでこんな俺に話しかけてくれたのか今現在も不思議に思っている。
裕貴はクラスで一番頭がいい奴だった。
裕貴とは3年間クラスが一緒だった。
偶然にもほどがある。
それと同時に3年間、テストの順位で勝負したが完敗。3年間同じクラスで、仲が良かった裕貴と同じ高校に行きたかったから必死に勉強したが見事に高校にいけなかった。もう人生の終わりだと思った。
現在、裕貴は宅配便の仕事をしている。
なんで大学に行ってるのに宅急便のバイトしてるんだろうと、毎日引き篭り生活をしている俺はとてもイライラしている。
「ほら。なにボーっとしてるの。」
「ごめんごめん。いつもありがとよ。」
「いえいえ。」
そう言うと裕貴は黒猫の絵がプリントされたトラックに乗って帰っていった。
自分の手に持っている大きな箱を普段通り自分の部屋に持っていった。
これが俺の日常だった。