[見所]
大ヒットしたスウェーデン映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 (2009)」のハリウッド・リメイク。
ノオミ・ラパスがリスベットを演じていないのが気になるが、ブリムクヴィスト役は何とダニエル・クレイヴ。
リメイクはオリジナルより評価が下がることが普通だが、本作はオリジナルに負けないくらいの出来。
原題:The Girl with the Dragon Tatoo (2011) 日本版Blu-ray
アメリカ・スウェーデン・ノルウェー映画 158分(アメリカ劇場公開:2011.12.21)
邦題:ドラゴン・タトゥーの女(日本劇場公開:2012.2.10)
ジャンル:犯罪・ドラマ・ミステリー・サスペンス
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:スティーヴン・ザイリアン
原作:スティーグ・ラーソン
製作:セアン・チャフィン、スコット・ルーディン、ソロン・スターモス、オーレ・センドベリ
製作総指揮:アンニ・ファウルビエ・フェルナンデス、ミカエル・ヴァレン、スティーヴン・ザイリアン
撮影:ジェフ・クローネンウェス
編集:カーク・バクスター、アンガス・ウォール
音楽:トレント・レズナー、アッティカス・ロス
[出演]
ダニエル・クレイグ(ミカエル・ブリムクヴィスト、ミレニアム誌共同編集者)
ルーニー・マーラ(リスベット・サランデル、ハッカー)
クリストファー・プラマー(ヘンリック・ヴァンゲル、ヴァンゲル・グループ前会長)
ステラン・スカルスガルド(マルティン・ヴァンゲル、ゴットフリードの息子、ヴァンゲル・グループ会長)
スティーヴン・バーコフ(ディルク・フルーデ、弁護士)
ロビン・ライト(エリカ・ベルジェ、ミレニアム誌共同編集者)
ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン(ニルス・ビュルマン、リスベットの後見人)
ペル・マイヤーバーグ(ハラルド・ヴァンゲル、ヘンリックの2番目の兄)
ジョエリー・リチャードソン(アニタ・ヴァンゲル、ハラルドの次女)
モア・ガーペンダル(ハリエット・ヴァンゲル、リカルドの孫娘)
ウルフ・フリバーグ(ハンス=エリック・ヴェンネルストレム、大物実業家)
[ストーリー]
スウェーデンの独立系雑誌ミレニアム誌の共同編集者であるミカエル・ブリムクヴィスト(ダニエル・クレイヴ)は、大物実業家ヴェンネルストレムが武器密売に関与しているとの記事を載せる。ヴェンネルストレムはブリムクヴィストを訴える。ブリムクヴィストは記事の内容が真実であるという証明が出来ず、訴訟に破れ、大金を支払うことになってしまう。
スウェーデンを代表するヴァンゲル・グループの元会長ヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)は、ブリムクヴィストが信用できるかどうかの調査をさせる。ヘンリックはヴェンネルストレムが武器密売に関与していることを知っており、それを明るみに出したブリムクヴィストの調査能力を高く買っていたのだった。
ブリムクヴィストの身上調査をしたのは、若い女性リスベット・サランデル(ルーニー・マーラー)で、彼女は一度見たら忘れないという記憶力と、天才的ハッキング能力を駆使してブリムクヴィストに関する詳細な調査報告書を作製する。リスベットはその調査過程で、ヴェンネルストレムが武器密売に関与しているのは間違いなく、ブリムクヴィストが無罪であるということを知っていた。
リスベットは精神的に不安定で、長い間国立精神療養所に入所していた過去があった。彼女は後見人ホルゲル・パルムグレンのお陰で、自分で金を稼げるまでになったが、そのパルムグレンは心臓麻痺で倒れてしまう。新しい後見人となったビュルマンがリスベットが母親の遺産を管理していたが、リスベットが何か金を要求すると、性的サービスを要求するような奴だった。
ヘンリックはブリムクヴィストにある事件の調査を依頼する。それは36年前に姿を消した孫娘のハリエットの行方を捜すというものだった。ヘンリックは大金と、ヴェンネルストレムが武器密売をしているという証拠を与えるという条件で、ブルムクヴィストは調査を引き受けることにする。ブルムクヴィストは調査の助手が必要となるが、ヘンリックは助手としてリスベットを推薦する。
[ストーリー]
オリジナルはスティーヴ・ラーソンの書いたベストセラー小説ミレニアム・シリーズの第1作。スウェーデン映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 (2009)」として既に映画化されており、本作はハリウッド・リメイクとなる。
スウェーデン版が非常に良く出来たミステリー・サスペンスだったので、本作には余り期待していなかったが、結果的にはオリジナルに負けないくらい良く出来ている。本作は謎解きに主題を置いており、スウェーデン版よりは分かりやすいが、やはり少し難解なところはある。
スウェーデン版ではリスベット役はノオミ・ラパスが演じており、彼女はその演技力で一躍トップスターとなた。本作ではリスベットをルーニー・マーラーが演じているが、ノオミ・ラパスに比べるとキャラクター的にはちょっと弱いものの、かなり健闘している。
もう1人の主役ブルムクヴィストはスウェーデン版ではミカエル・ニクヴィストが演じていた。真実を追究するジャーナリストだが、女にはちょっとだらしない普通の男といいう感じだった。本作はジェームズ・ボンドがはまり役のダニエル・クレイヴがブルムクヴィストを演じている。アクション・シーンはないものの、頭がかなり切れるという男を演じている。
[補足]
オリジナルと違って劇中で用いられるのはスウェーデン語ではなく、スウェーデンなまりの英語。ただし、スウェーデン人には不評で、とくにルーニー・マーラーの言葉はスウェーデン訛りと言うよりはロシア訛りかオランダ訛りにしか聞こえないとのこと、ダニエル・クレイグはわざわざスウェーデン訛りの英語を喋るのは馬鹿馬鹿しいとして、普通に喋っている。
[お勧め]
謎解きとして非常に面白い。
女性が虐待を受けるシーンが多く、控えめに描かれているが、そういうのが苦手な人は避けた方が良い。
英語版予告編: THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO - Official Trailer - In Theaters 12/21
[ソフト]
日本版Blu-ray
英語・日本語音声、日本語・英語字幕
画質・音質とも良いものの、一部のシーンにモザイクがかかる。
気になる人は米国版Blu-rayを購入することをお勧めする。