女囚701号/さそり (1972) | KITの海外版映画DVD+Blu-ray

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[見所]

伊藤俊也監督、梶芽衣子主演の女囚もの映画。原作は篠原とおるの青春コミック「さそり」で、全編劇画風の演出になっている。

 

女囚701号/さそり (1972) 英国版Blu-ray(リージョンA+B)

英題:Female Prisoner #701: Scorpion

日本映画 87分(日本劇場公開:1972.8.25)

ジャンル:犯罪、ドラマ、サスペンス

 

監督:伊藤俊也

脚本:神波史男、松田寛夫

原作:篠原とおる

製作:吉峰甲子夫

音楽:菊池俊輔

主題歌        :梶芽衣子

撮影:仲沢半次郎

編集:田中修

 

[出演]

梶芽衣子(松島ナミ、復讐心に燃える女囚、別名さそり)

横山リエ(片桐、女囚、杉見に脅されてナミを殺そうとする)

杉見次郎(夏八木勲、麻薬捜査班、ナミを罠に嵌める男)

渡辺文男(郷田刑務所長)

 

[ストーリー]

松島ナミ(梶芽衣子)は刑事杉見(夏八木勲)を真剣に愛していた。ナミは杉見に麻薬捜査のために、暴力団の密売組織が経営するクラブのホステスとして潜入捜査に協力を頼まれるが、正体を見破られ、暴力団員にレイプされる。

そこに杉見が現れ、密売組織は一網打尽にされる。実は杉見は対抗する暴力団の為に働いており、ナミは捨て駒にしか過ぎなかった。

ナミは杉見を包丁で刺し殺そうとするが果たせず、逮捕される。裁判中彼女は一言も口を聞かず、女性刑務所送りとなる。

 

所員の表彰式の最中に、真っ昼間から刑務所から逃亡を図ったナミは手足を拘束されたまま特殊房に入れられ、看守や班長と呼ばれる食事係の女囚人に散々痛めつけられる。ある日、煮えたぎったみそ汁をかけられたナミは、女囚人が踏んでいた毛布を足でうまく動かす。女囚人は頭から煮えたぎったみそ汁を被り、大火傷を負う。

 

[感想]

刑事杉見に騙された「さそり」こと松島ナミ(梶芽衣子)が女囚となり、刑務官や女囚から散々痛めつけられるが、決して弱音を吐かずに頑張り通し、最後には杉見と彼とつるんでいる暴力団幹部に復讐をするという話。

 

原作は篠原とおるの劇画「さそり」で、セリフがほとんど無く、カットとカットを繋ぐ細かい説明シーンも無いというこの映画のスタイルは、劇画の雰囲気を残している。

 

やたらに女性の裸が出てきて、梶芽衣子も半裸のシーンが多い。レイプ、リンチなどバイオレンス・シーンが多く、バイオレンス・シーンはオカルト映画のようなおどろおどろしい演出になっている。

 

どんな目に会っても梶芽衣子はほとんど弱音を上げないというか、全編を通じてほとんど喋らず、大きな目で演技をしている。

 

映画予告編:Female Prisoner #701: Scorpion (1972)  / 女囚701号/さそり

 

[補足]

クエンティン・タランティーノ監督がこの映画を見て梶芽衣子の大ファンになったという話は有名。タランティーノは2013年に「ジャンゴ 繋がれざる者」のプロモーションのために来日して、梶芽衣子と初対面することとなる。この時、タランティーノは梶芽衣子との会見を条件に来日に同意するが、プロモーター側は梶芽衣子の了承を得ておらず、後から梶芽衣子に泣きついたらしい。

 

[ソフト]

英国版Blu-ray(リージョンA+B)ジャケット、盤面のリージョン表記は"B"になっている

カルト映画専門のアロー・ビデオからの発売

「女囚701号/さそり(1972)」、「女囚さそり 第41雑居房(1972)」、「女囚さそり けもの部屋(1973)」、「女囚さそり 701号怨み節(1973)」の4本セット+ブックレット

 

日本語音声、英語字幕(消去可能)

画質はかなりザラザラしているが、解像度はまずまず。発色は良く、ノイズはほとんど無い

音質は問題無い

 

日本版DVDが発売されているが、Blu-rayは未発売