拙著「僕が帰りたかった本当の理由」

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道しるべ

 

 

毎年11月末、

アメリカには秋の収穫祭

「感謝祭(サンクスギビング)」

という「連休」がある。

 

その連休が終わると

まるで号令が掛かった様に、

街中が一斉に

クリスマスの装いを開始する。

 

街中が

イルミネーションで輝き出し、

家々では

クリスマスツリーが飾られる。

 

アメリカ最大の

ホリデ―シーズンの始まりである。

 

 

2020年11月27日

 

 

 

サンクスギビングが終わったその日、

我が家でも

クリスマスの準備を始める事となった。

 

 

日本への本帰国を半年後に控えた我が家にとっては、

これがアメリカでの

最後のクリスマスだ。

 

 

「最後の締めくくりは、本物の木にしよう」

 

 

ということで、

クリスマスツリー

伐採に出掛ける事とした。

 

伐採時の作業員として、

次男坊の泰志(たいし)と、

三男坊の颯太郎(そうたろう)を連れて、

北へ1時間弱のドライブ。

 

↑ クリスマスツリー専用農園 (シアトル郊外)

 

 

到着した先は、

本物のクリスマスツリーを植えて販売する

専門の農園だ。

 

 

アメリカでは

本物の木を伐採して使う事が人気なので、

容易に入手することが出来る。

 

アメリカに住む楽しみの一つとして、

我が家でも

最初の何年かは

本物の木を使っていた。

 

ところが、

花粉で鼻水や咳が止まらなくなったり、

1か月も飾っていると

落葉で部屋が汚れるので

止む無く諦めて、

後半のアメリカ生活は

偽物のツリーを飾ることが多くなっていた。

 

でも、

アメリカでの最後のクリスマスくらいは、

良き思い出として

鼻水を垂らす覚悟を決めたのだった。

 

 「どれにしようかな? この木が良いんじゃない?」

 

 

↑ 「良し、伐採だぁ!」

 

 

 

こうして
我が家にやって来た最後のクリスマスツリー

 

この時期、

既に引っ越し準備を開始していた我が家としては、

気持ちが日本へ向いていたのだが、

20年間のアメリカ生活を

シミジミと振り返る良い機会となる。

 

そんな機会をくれたツリーは

我が家にとってのパワーアイテムだった。

 

そして、

このパワーアイテムが我が家に来てくれた御蔭で、

絶対に行わない筈の記念撮影も行う事が出来た。

 

 

最期となった家族5人全員での集合写真。

 

 

それは、

我が家の光り輝くアメリカでの思い出の一つとして

記録されることになったのである。

 

東奥日報(2022年7月4日付)、

大きな本物のツリーが

ゴージャスなクリスマス感を

演出してくれている。

 

 

 

 

明くる年の2021年夏

我が家は日本へ本帰国。

 

息子達は育ち、

家族のイベントとして

クリスマスを祝う必要は

もう無くなった

 

長男の諒(りょう)はこの世を去ったし、

次男の泰志(たいし)は上京して家を出た。

 

そして、

三男坊の颯太郎(そうたろう)は

もう中学校3年生だ。

 

我が家にとって、

もうクリスマスは卒業

となったのだった。

 

 

ところが、

 

 

今年のサンクスギビングのころ、

 

 

 

めぐみ) 「小さくても良いからツリーが欲しい」

 

 

 

妻のめぐみがボソリと呟いた

 

 

 

そんな事を言い出した妻の真意は分からなかった

 

でも

普段は何も物を欲しがらない妻だ。

 

 

 

私) 「そうだね。」

 

 

 

何故か私も、そう答えていた。

 

 

それから数日後、

もう来るはずの無かったツリーが、

北海道の新居にて

存在感たっぷりに設置されることになったのである。

 

飾りの一部はアメリカから持ち帰ったもの

 

 

 

 

このツリーが

我が家に到着する頃、

久しぶりに

香織さんと通話を行うことになった。

 

香織さんは、

アメリカで数年

長男の諒(りょう)の面倒を見てくれた、

大変お世話になった方だ。

 

諒が生まれて来た目的を教えてくれた霊能力者として、

今年4月に出版した拙著、

「僕が帰りたかった本当の理由」

の中にも登場してくれている。

 

その香織さん御夫婦は、

宮崎県に在住だったのだが、

突然のひらめきで

栃木県(大田原市)へ

今月から引っ越すことになったとの事だった。

 

旦那さんが、

リモートの仕事をされているので、

基本的にはどこに住んでも生活が出来る夫婦なのだが、

なぜ栃木県に引っ越すことになったのかは、

自分達でも分からないという。

 

関西から以東に住んだ事の無い2人が、

何故か北関東へ、

理由も分からずに引っ越し。

 

 

なんとも霊能者夫婦らしい生き方だ。

 

 

でも、

その話を聞いた時、

私は直ぐに理由が分かった様な気がした。

 

 

 

 

 


我が家の長男、諒(りょう)は、

家族の中で一人だけ栃木県で生まれた

 

そして

アメリカへ渡ることになった7歳までは

栃木県の色々なところに連れて行った経験が有る

 

 

 

日光、鬼怒川、那須、宇都宮、益子....

 

 

 

もし香織さん御夫婦が栃木県に移住すれば、

当然、夫婦で

栃木県の中を観光で旅行することになる。

 

自ずと

諒が訪れた思い出の場所へも訪れる事になる筈だ。

 

 

そう、

 

 

諒の魂は、

香織さん御夫婦と共に

故郷の栃木県を巡ることが出来るのだ。

 

香織さん御夫婦が栃木県に引っ越すことになった理由、

それは

諒が企てたものかもしれない。

 

 

亡くなっても

尚更に存在感を増し続ける

諒。

 

 

私は、

思わず目を閉じて

いつもの妄想劇を始めてしまう...。

 

 

私) 『諒君が企てたの?』

 

 

諒が笑っている。

 

 

私) 『どうせ日本へ帰って来て、

栃木県へ里帰りするなら、

北海道の我が家にも来てよ

 

 

諒) 『うん、でも知らない土地だから迷うかも』

 

 

私) 『そうだね、道しるべが必要かもね』

 

 

そんな妄想劇の後、

目を開けると、

新調したクリスマスツリー

が目に飛び込んでくる。

 

なるほど

クリスマスツリーは

諒との最期の集合写真を写すきっかけになった

我が家のパワーアイテムだ。

 

それだけのパワーが有るのなら、

きっと

道しるべとなって

諒を我が家に連れて来れる筈だ

 

 

 

私) 『あ、諒君! 大丈夫だ。 すごい道しるべが有るよ』

 

 

諒) 『お~、それなら迷わずに行けそうな気がする』

 

 

 

諒が自分の肩を叩きながら

飛び跳ねる。

 

喜んでいる様子が目に浮かんだ。

 

 

 

★★★★★★

 

 

 

2022年12月12日

 

通信販売のアマゾンから

荷物が届く予定の日。

 

注文したものは、

クリスマスツリーを飾るための電飾ライト

 

妻のめぐみが注文したものだ。

 

注文した理由は、

単にツリーを飾る為だったのだろう。

 

でも、

 

『道しるべなら光った方が、より一層分かり易いだろう』

 

と思う母親としての愛情だったからに違いない。

 

と、

私は勝手に思っている。

 

 

 

「迷わずに帰って来いよ~、諒君。」

 

 

 


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