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誕生日に入った不在通知
2022年3月7日
『あらら、不在通知が届いてるよ。』
インターホンの音が聞こえない部屋に居たせいか、
宅配便が来たことに誰も気が付かなかった。
その日は、長男、諒(りょう)の誕生日だ。
生きていれば27歳。
きっと、孫の誕生日に合わせて
青森の義母が荷物を送って来てくれたに違いなかった。
直ぐに宅配便屋に連絡を取ったが、
再配達は翌日になってしまうという。
残念ながら誕生日当日に荷物は間に合わなかった。
翌日の午後、その荷物は、
ようやく配達される事になる。
開けてみると、
そこにはぎっしりと色々な物が詰め込まれていた。
義母は、孫達の誕生日になると必ず荷物を送ってくれていた。
潤沢ではないはずの年金を、
高額な輸送費に充ててでも、
毎年、孫達の誕生日に合わせて、
アメリカの我が家へ送ってくれるのである。
諒が亡くなり、
我が家が北海道に本帰国した今回も、
それまでと何ら変わりはなく、
まるで諒が生きているかの様に、
愛情のぎっしりつまった
荷物が到着した。
入っているお菓子の全てが
5個づつになっている。
諒も入れて家族5人全員の分だ。
ジュースもちゃんと5本。
諒の大好きだった
あんドーナッツと、
日本の折込広告チラシは、
彼への専用。
毎年の誕生日プレゼントとして
贈ってくれるものだ。
本当に有難い話。
義母の孫に対する愛に脱帽。
でも、
ふと見ると、
赤い果物が入っている。
『あれ? イチゴだぁ~』
それは、今日の午前中に
我が家が近くのスーパーで購入したばかりのイチゴ
と全く同じブランドのイチゴが2パック
だった。
『げ~、合計で3パックにもなっちゃったよ』
食べきれるのぉ?
『それに、たらこの子和え(こあえ)も入っている。』
昨年の夏に日本に本帰国した後、
未だ一度も作った事の無い『子和え』を、
久しぶりに食べたいと思った妻のめぐみが、
今朝、スーパーで『たらこ』を買ったばかりだった。
もはや
『子和え』を作る必要が無くなってしまった材料の『たらこ』は、
大量に余ってしまう....
『あちゃぁ~』
『ひょっとして、諒君怒ってるんじゃない?』
昨日の諒の誕生日に、
ちゃんと荷物を受け取れていたら、
『イチゴ』や『子和え用のたらこ』が荷物に入っているのは、
昨日の段階で分かっているので、
今朝、スーパーで買ってくることは無かった筈だ。
昨日の誕生日の内に、
ちゃんと荷物を受け取れず、
誕生日プレゼントがもらえなかったことを、
諒は怒っている。
それで、
宅配便に気が付かなかった家族に対して、
悪戯をしたに違いなかった。
『あらら、ごめんね、諒君。』
『来年の誕生日は、不在通知が入らない様に、
玄関で家族全員で正座
して宅配便を持つようにするね(笑)』
★★★
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