幼児の頃から教室に通っていただいている男子生徒さんの話です。

彼はとても音楽のセンスがあり、譜読みは少し時間がかかるタイプですが、仕上がりはいつも素晴らしく、ピアノコンクールでも優秀賞を獲るほどでした。

中高一貫の難関校に入り、中学では、勉強に吹奏楽部、ピアノの練習と、時間の使い方の上手さにはいつも感心していました。

今からお話するのは、現在高校3年生の彼が、中学の頃の話です。


彼は中学の合唱コンクールの伴奏者に立候補しました。

同じクラスに、もう1人立候補をした女の子がいて、夏休み明けにオーディションで伴奏者を決めることになりました。


伴奏譜がかなり難しかったこともあり、夏休みの間、何よりも優先して猛練習をしました。

そして夏休みが明ける頃には、彼の努力で、目標通りの彼らしい音楽性のある演奏に仕上がりました。


そしてオーディション当日!


彼は、納得のいく演奏で、曲の最後まで弾けたそうです!


もう一人の女の子は、つまりづまりで片手ずつだったりで、結局途中までで終わったそうです。


そのオーディションの審査をする人というのが、同じクラスの委員をしている5人の生徒だけで、

またその場に音楽の先生もいたそうです。


伴奏の女の子がボス的存在で、審査をする5人の女の子はグループの子分のような関係だったようで、

オーディションの後、最初から決めていたように、その場で5人が女の子を伴奏者として選びました。


その場にいた音楽の先生は、一切口を出さなかったそうです。


そんな決め方ってありますか!?


その話を、電話で彼から聞きました。


実は、夏休み前から、その5人が審査員でオーディションでは女の子を選ぶことがわかっていたと。

でもそんな理由でチャレンジを断念したくなかったし、実力で勝負するために一生懸命取り組んだと。


私は電話を切ってから、努力した彼の気持ちを思うと悔しくて仕方かったです。


その後、彼が学校に行きたくないと休んでいることをお母様から聞きました。

お母様は学校に行き、担任の先生と話をしたそうですが、全く聞く耳を持ってもらえなかったそうです。


その話を聞いて、私はいてもたってもいられず、お母様の許可を得て、その学校に電話をしました。

おそらく経験が豊富な教頭先生なら人の気持ちを解ってくれるだろうと思い、丁重に話を伝えました。

そして、納得のいく方法でオーディションをやり直してもらえないかと頼みました。


例えば、同じクラスの生徒全員の意見を聞くことや、音楽のわかる先生のご意見を聞くことなど…


すると、

「我が校は、一般の学校とは違い、生徒の自主性を重視していて、なんでも生徒に決めさせています。部外者のピアノの先生が入ってこないで下さい。」と言われました。


「生徒に決めさせることが、どんな場合も一番いいことですか?

教育者なら、正しいことと間違っていることの判断が出来ませんか?

学校に行けなくなるまでの人の気持ち、解りませんか?

ご自身や我が子のことだったとしたら、どんなお気持ちになりますか?」



結局、この人に何を言っても伝わらないと思い残念な気持ちで電話を切りました…


教育者と呼ばれる前に人の心を理解出来る人でいてもらいたいです。


京都市西京区桂(牛ケ瀬)の安達ピアノ教室/教室について京都市西京区桂(牛ケ瀬)にある安達ピアノ教室では、幼児から大人まで多くの生徒様に通っていただいています。一人一人に寄り添ったレッスンで丁寧にご指導いたします。ピアノ伴奏のご依頼も承っています。ピアノ練習室でのレンタルピアノもご利用いただけます。リンクwww.adachipiano.com