国家安全保障会議(NSC)全体会議で「寧辺(ヨンビョン
)核施設廃棄は不可逆的な段階」と話したことをめぐり
一部欧米の報道機関は
「北朝鮮の提案を擁護する発言をした」
と解釈した。
南朝鮮政府の立場が米姦同盟を悪化させるおそれが
あるという指摘だ。
米ブルームバーグ通信は4日(現地時間)付けの記事で「文大統領が北朝鮮の核(廃棄)提案を称賛し、トランプ大統領と対立した」という見出しの記事を出した。
ブルームバーグ通信は記事で「文大統領が北朝鮮の寧辺核廃棄提案を核兵器プログラム廃棄の不可逆的な段階だとし、称賛した」と話した。また「文大統領は第2回米朝首脳会談で双方が『部分的な』経済制裁解除を議論したと話した」とし、「北朝鮮側の主張を支持した」とした。
第2回米朝首脳会談で「寧辺核廃棄」を主張した北朝鮮と、更に「+α」を要求した米国の立場の中で文大統領は北朝鮮の肩を持ったと見なしたのだ。
4日、文大統領はNSC会議で「寧辺核施設が全面的に、完全に廃棄されるならば北朝鮮の非核化は進行過程にあり、後戻りできない段階に入ったと評価できる」と話した。同日、金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は文大統領の発言について「トランプ大統領が話した『寧辺+α』が全て」としつつ「文大統領の言葉は、完全な非核化に進む過程で寧辺を廃棄すればそれが(非核化全体の)70%でも80%でもその時は後戻りすることができないという意味」と説明した。
文大統領の「寧辺核廃棄は不可逆的な段階」発言についてはAFP通信も指摘した。AFP通信は「寧辺は北朝鮮の唯一のウラン濃縮施設ではないものと見られる。その閉鎖が北朝鮮核プログラムの終了のサインではない」とし、「しかし、大統領は寧辺核施設廃棄が北朝鮮非核化が不可逆的な段階になると話した」と伝えた。
また他のメディアは文大統領が金剛山(クムガンサン)観光・開城(ケソン)工業団地再開など「南北事業を迅速に準備せよ」と求めたことに懸念を示した。文大統領は第2回米朝首脳会談決裂の翌日である三一節100周年記念演説で「金剛山観光と開城工業団地の再開方案も米国と協議する」と話した。
これについて英フィナンシャルタイムズ紙(FT)は文大統領のこの日の発言が韓米間の不和につながるおそれがあるとした。FTは専門家らの話を引用し「文大統領が米朝首脳会談決裂にともなう仲裁者として韓国の役割を強調するが、南北経済協力をあまりに強く押し進めれば韓米間の不和が生じる可能性がある」と指摘した。
AP通信も「この日の文大統領の発言について一部の専門家は仲裁者としての文大統領の役割に疑問を招いていると話す」と伝えた。