急坂を上り続けた先には、神秘的な光景が広がります。
鳥越観音。
古くから観音巡礼の霊場として親しまれてきた聖域です。
東北の大動脈、国道4号の脇にある大きな鳥居。
鳥越観音の入口の目印です。
山に向かって伸びる長閑な道をしばらく進んでいくと、味のある木の鳥居。
実に私好みです。
ここからハイキング以上登山未満の激坂が待ち構えています。
激坂を上り続けると、やがて巨大な岩が現れます。
岩の窪みに何かありますね…
窪みの中には祠が3宇。
よくこんな崖の中に配置したものです…
そしてすぐそばには奥院があります。
投入堂を彷彿とさせる迫力満点の姿に圧倒されます。
ここで終点です。
鳥越観音は807年に慈覚大師によって開基されたと伝えられているようですが、詳細は不明。
少なくとも室町時代後期には記録が残っているそうです。
また、奥院が建てられたのは江戸初期と推測されています。
中に入ることはできませんでしたが、豊かな自然に囲まれ、喧騒から切り離された雰囲気はたまりませんね。
さて、訪問するには激坂がネックとなる鳥越観音ですが、なんと奥院の少し手前までタクシーで来ることが可能です。
私のような横着者にも優しい鳥越観音の懐の深さに感謝、感謝ですね。
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岩手県 一戸町 鳥越観音
青い森鉄道の一戸駅からバスが1日数本だけ出ています。
しかし、バス停は冒頭の赤い鳥居近くなので、そこからの道のりには覚悟を持って挑みましょう。
オススメはタクシーです。
帰りはまたタクシーを呼ぶか、歩くかは残りの体力とよく相談しましょう。
ちなみに、私は二戸駅まで約5km歩きました。
途中に馬仙峡というビュースポットもありますので、時間があればぜひ訪れてみてください。