熊延鉄道。
熊本~延岡という100km超の距離を結ぶ長大路線として計画されましたが、実際に開業したのは南熊本~砥用間の28.6kmのみ。
路線バスとの競争に敗れ、遥か先の延岡まで通じることなく1964年に全線廃止となりました。
そんな60年も前に廃止された鉄道ですが、まだその遺構を見ることができる場所が多くあります。
今回はそんな中の1つの紹介です。
八角トンネル。
その名の通り、八角形の形状をしたトンネルです。
正確には「トンネル」(山や岩壁などを掘削した穴の通路)ではなく、線路両側の崖の崩落を防ぐコンクリート補強の一種と言われていますが、『八角トンネル』の名で通っています。
付近は遊歩道になっており、中を通ることもできます。
自然豊かな遊歩道を歩いていると突然現れる幾何学模様・・・
なんだか不思議な光景です。
その役割を終えて60年…
森の中に眠る遺構は静かに時を刻んでいます。
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熊本県 美里町 八角トンネル
JR南熊本駅から砥用行、または浜町行のバスに乗車して1時間程度、二俣橋バス停下車。
近くを流れる川を渡ってすぐ右折してしばらく歩くと案内看板があります。
バス停からトンネルまで徒歩で5~10分程度です。
バスの本数が少ないので行き帰りの時間をしっかり確認しておきましょう。
また、付近には古い石造りの橋が多くあります。
周囲の自然と相まってたいへん風情があるので、一緒に見て回るのもおすすめです。