職場はすごく封建的な所だった。
丘の上にある精神科病棟。
卒業したてなおのに就職せず一年もブランクのある准看護師を雇っているというだけで病院のレベルは分かってもらえると思う。
まとまってお金が稼げればいいと思っていたので別にそれはかまわなかった。
ただ・・・内部で働いているスタッフが新人に冷たい。
それは入社し働き初めて4日で痛感した。
私はその土地の人間ではなかったし、スタッフも勤続50年なんてツワモノもいて一種独特の雰囲気をかもしていた。
そんな時、ベテランの男性准看護師であるKさんが
「○○さん(私)、今日メシでも行こうか?」
と声を掛けてきた。
疎外感を感じていたので嬉しかった。
いま考えると浅はかだったのだが、男性とはいえ父親と同じくらいの年齢だったし結婚もして小さな子供もいると聞いていたので
(何かしてくるなんて考えられないしね)
などと根拠のない安堵感で仕事が終わってから一緒に居酒屋へ行った。
だいぶお酒も入り、いい感じに打ち解けてきたところでKさんから
「もっと周りと溶け込むように努力すべきだ。」
と先輩としてのアドバイスをうけた。
もう記憶としては定かではないのですが、色々と自分でも痛感している事(今になって思うと若い時独特の独りよがり)を指摘された。
一人暮らしを始めてまだ1週間も経っていない時期だったので人寂しさもあり、Kさんの前で私はボロボロと涙を流した。
それがいけなかったのかもしれない・・・
Kさんは酔って、当時の私にとってとんでもないことを言い出した。
「ヘルパーのⅠさんは俺の彼女なんだ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ?
ピタリ、と涙が止まった。
Kさんは一体なにを言っているのだろうか?
ⅠさんもKさんも結婚している。
ましてや同じ職場同士、しかもⅠさんは私の母親と同年代だがすごく可愛らしい人だ。
疎外感のある職場の中で、私にもすごく良くしてくれる数少ない一人だった。
申し訳ないがKさんと付き合うなんて考えられない。
ここはドラマの中じゃない、ごく普通の場所でしょう?
失楽園じゃあるまいし、アホらしい。
あぁ、わかった。冗談か。
と私は判断し、笑って
「そんなこと言ってるとⅠさんに怒られますよぉ~(笑)」
と受け流した。
「いや、ホントなんだって!」
「またまた~(笑)」
私は本気にしなかった。
さらに飲み続けているとKさんの様子が大分酩酊してきた。
呂律は回ってないし、グニャグニャとテーブルの上で崩れている。
「Kさん!?」
「○○さぁぁぁlん、今日おうちに泊まるからよろしくなぁ(笑)」
「はぃ!!?」
嫌だった・・・が、私はKさんの自宅を知らない。
店の人も迷惑そうにしている。
今の私だったら
「先に帰りますね~♪」
ってとっとと帰っているだろう。
あの当時の私にはそれが出来なかった。
仕方なくKさんを連れて寮に帰る。
ベッドから布団を引きずりおろし、ヘベレケのKさんを床に敷いた布団に転がした。
私はベッドで眠る。
夜も3時を過ぎて。
いきなり体をまさぐられる感覚に飛び起きた。
でも起き上がれない。
Kさんが上にのしかかっていた。
襲われている・・・
そう思って一生懸命抵抗した。
しかしKさんの手は止まらない。
下まで伸びてくる手。
「生理・・・中・・・なので・・・やめ・・・・・て下・・・さい・・・」
絶体絶命のピンチにしては間抜けな言葉だ。
でも私は必死だった。
多分泣いていたと思う。
「じゃあ服の上だけ。」
そういって下着越しにずっと私を触っていた。
そして胸やら背中やらを
「こっちはいいよね。」
などと言いながら素肌にじかに撫で回す。
「肌がきれいだなぁ・・・」
とずっとささやかれ続けた。
気持ちが悪くて死にたくなった。
朝方、Kさんが再び眠りにつくまで、ずっと攻防は続いた・・・
Blogを始めておきながら全く更新していなくてすみませんでした。
読者様が3名も申請して下さり、まさに天にも上りそうな勢いです!!
あと3~4記事まではタイトルの8Timesは出てきません。
ここを書かないと、どうして私がヌーディストBarで働いていたのか説明できなかったので・・・
正直、この記事は書こうかどうしようか悩みました。
私にとってトラウマになっている出来事なので。
でも、いい加減自分の中で整理をつけなければいけないなぁ、と。
でもやっぱり、凹みます・・・