高橋貞子。
トランス状態で念写。
明治19年、岡山県和気町生まれ。
感情の起伏が激しく、一人で物思いに耽るのが好きな孤独な少女だった。
当時、マスコミを騒がせていた熊本の御船千鶴子、丸亀の長尾郁子が詐欺師などと非難されていたので、夫は敢えて世間の目に晒すことはしなかった。
しかし、福来博士の人格を信頼し、透視実験を重ねるようになる。
彼女の念写方法は、
自分が信頼する日蓮宗のお題目を一身に唱えた後、突然トランス状態に入り念写すると告げるものだった。
貞子の登場をピークに千里眼ブームは冷め、夫婦は岡山に引っ越し、夫は本にしたが、貞子のその後は不明である。