前回の続きです。
婚約者を突然の飛行機事故で亡くした傷心のオベロンは交霊会に参加しています。


オベロン
「今どうしているのでしょう。
どういうところにいるのでしょう。
平気なのでしょうか」

この質問にシルバーバーチは司会のスワッハーの方を向いて、しみじみとした口調で、
「このたびの事故はそちらとこちらの2人の人間にとってよほどショックだったようですが、まだ今のところ霊的な調整ができておりません。
あれだけの事故であれば無理もないでしょう」

と述べてから再びオベロンに向かって言った

「私としては若いフィアンセがあなたの身近にいらっしゃることをお聞かせすることが、精一杯あなたの力になってあげることです。
彼は今のところ何もなさっておりません。
ただおそばに立っておられるだけです。
これから交信の要領を勉強しなくてはなりません。
霊媒を通じてだけではありません。

普段の生活において考えや欲求や望みをあなたに伝えることもそうです。
それは大変な技術を要することです。
それがマスターできるまでずっとおそばから離れないでしょう」