関東はやっと昨日梅雨入りだったんですね。
もうすっかりほぼ全国梅雨だと思ってました(^▽^;)
そんな梅雨空がさらにうっとうしくなるかも知れない映画ですが(^^;
怪物はささやく(2016 スペイン・アメリカ)
12歳の少年コナーは、重い病気を抱えた母と2人暮らし。
学校ではいじめられ、家に帰れば回復の思わしくない母と向き合う毎日。
やがて彼は夜な夜な怪物の夢を見るようになる。
怪物はコナーに不思議な話を語って聞かせ、
そして「次はお前の"真実"を語れ」と迫る。
コナーの"真実"とは何か、そして怪物はなぜ現れたのか。
不思議な雰囲気の映画です。
ダークファンタジーかと思いきや、そうとも言い切れず。
最初はどこを向いているのかわからないまま物語は進んでいきますが、観ていくうちになんとなく何が言いたいのかわかってくる。
でもそれも現実との単純な対比などで解釈できるものではない。
寓話であり、悲しみに向き合わざるをえない人にとっての真実の物語でもあります。
すざまじい葛藤を経てコナーはやがて彼の"真実"にたどり着きますが、その過程の描き方を「まだるっこしい」と見る向きもあるようです。
しかし違う、それほどまでに"真実"を見ることは過酷なことなのだと、この映画は伝えたいのだと思います。
そしてその葛藤の果てにこそ深い愛が見えるということも。
主人公コナーを演じるのは、1,000人以上の候補者の中から選ばれたというルイス・マクドゥーガル。
見ていてつらくなるようななんともすごいその演技に、この歳でなんちゅう役の理解度だ!と思ったら…
なるほど…( ノД`)
また映画をご覧になった後にでも。
共演は盤石のフェリシティ・ジョーンズとシガニー・ウィーバー、そして怪物はなんとリーアム・"96時間"・ニーソンが演じてます。コワイ(≧◇≦)けど優しい怪物です。
監督のJ.A.バヨナはこの映画の前作『インポッシブル』がとにかく感動すると評判なのですが(私は未見です(´Д`)すみません)、いやこの『怪物はささやく』も私にはかなり響きました…
彼はこの映画と『インポッシブル』でゴヤ賞(スペインのアカデミー賞)の監督賞を獲っています。
あと、寓話部分の美しいアニメーションの原画はジム・ケイという英イラストレーターさんの手によるもの。
美しさだけではない、さまざまなものをその下に感じさせる絵で、この映画の世界を見事に表していますね。
秀逸なレビューを挙げられている方がいらっしゃったので、最後に貼らせていただきます。
ネタバレもあるのでよければ映画をご覧になった後にでもお読みただきたいのですが、
この方が最後に書かれている
"万人に響くストーリーではないが大切な人を失った人、自分の気持ちがわからない人、なにより厳しい現実から目を背けて自分自身から逃避している人には深く突き刺さる良作"
というのが、この作品を端的によく表していると思います。
あと付け加えるなら、
"「あの日の答え」を心のどこかでずっと探し続けている人"
にもきっと。
最近プライム特典になったばかりなので(私にしては珍しい(^^;)、またお時間のある時にでも。
響く人には響くだろう、厳しくもやさしい物語です。


