いつの頃からか
子どもの声に
胸が締め付けられることがなくなった
〇〇がいなくなってしまってから
外界の音という音
全てに恐怖を感じ
耳を塞いで
息を潜めた
テレビの音
家の外から聞こえる車のエンジン音
通りがかりの人の話し声
近所に引っ越してきたご家族
その家には双子ちゃんがいる
〇〇がいた時には
二人の元気な声も
泣いている声も
気にならなかった
ある日を境に
その声は
私を苦しめた
〇〇の声を思い出す
ママー!
ママー!
だっこー!
抱っこなんかしないよ!
あの子が3歳くらいの頃だっただろうか
顔を真っ赤にして泣きながら抱っこをせがんだ
なぜ、抱っこしてあげなかったんだろう‥
こんな冷たい母親だったから
あの子は逝ってしまったんだろうか‥
そう思うと
胸が締め付けられ
息ができなくなった
最後に車の中で聞いたあの子の声
もう二度と聞くことはできない
今日は連休中日
双子ちゃんの声が聞こえてきた
楽しそうなはしゃぎ声
ああ、W君‥元気いいなあ
母親の二人を呼ぶ声
何気ない休日のひと時
幸せそのものだ
こんなふうに子どもの声を聞くことができるようになり
私は耳を塞ぐこともなくなった
時が経つとともに
自分の中で何かが変わってきた
決して哀しみが薄らいだのではない
時は流れていくものだと
少しは傍観できるようになったのかもしれない
