今回はXの方でオススメして頂いたこちらの作品を鑑賞しました。
『炎上ドライブ』
人気YouTuberのユナ、事務所の代表ユンソクに支えられながら自分自身の価値を理解、要領よく立ち回り今の地位を確固たるものにしていたがその分だけライバルも多く、一方で女性刑事パクは「息子がユナのファン」だと言って付きまとい何かを捜査、MBSのナ・ジンス局長からは執拗な引き抜きの誘いもあり。そんなある日、イベント終了後に自分の車へ戻ったユナは運転代行を依頼する電話をかけると心身ともに疲れていたのかそのままうたた寝、妙な違和感を感じ目覚めるとそこは暗くて狭い箱の中?まともに身動きが取れず困惑していると、目の前にあった見覚えのない携帯電話が鳴り響く。電話に出たユナはかけてきた人物に「閉じ込められている!」と助けを求め、状況を伝えようと手近にある物を調べ。。。そこが自分の車のトランクの中だと気がつく!
(場所は分かったが。。。)
電話の人物に助けてほしいと訴えるユナだが何かおかしい?実は電話の人物は誘拐犯!「君は誘拐されたんだ」そう電話越しに告げると、犯人なのか?男性が運転して車は走り出す。何故かユナの事情を全て把握してい電話の人物は、廃棄場まで行きユナが乗ったまま車をスクラップにすると脅し"10億ウォン"を要求、トランクにユナのスマホがあると伝え自分の口座に送金するよう指示。ひとまずナ・ジンス局長から受け取っていた移籍の仮契約金3億5000万ウォンを送金したユナに電話の人物は、1時間の猶予をやるからトランクからライブ配信をして投げ銭で残りの"6億5000万ウォン"を稼ぐように指示!仕方なく承諾したユナは配信の準備をしながら警察に通報し車のナンバーを伝える、しかし時間がない?前代未聞の誘拐された状態でのライブ配信を開始。
(多くの視聴者が見守る中で配信が始まる)
(運転手は電話の人物?)
ユナのヤラセでは?と疑いの目を向ける者もいたが、"クルセーダー"と名乗る視聴者がトランクからの脱出法を検索するようアドバイス、ユナが脱出法の動画を確認していると更に多額の投げ銭をしたクルセーダーは「割引だと思ってくれ」と。。。割引?不審に思う視聴者たちに自分が誘拐犯だと名乗るクルセーダー!電話の人物と同一なのか?トランクに押し込まれ眠るユナの写真を証拠として見せるとなんでも質問しろと視聴者たちを煽る。視聴者たちが質問を投げつける一方で、安全ピンを見つけたユナは配信している映像に映らないようさっき見た動画に従いトランクのロックを内側から解除。すると異変に気づいた運転手の男性は猛スピードで車をバックさせ暴走!その様子は全てライブ配信されていて、ユナからの通報を受け捜査を始めていた警察も視聴。
(保護されるのは時間の問題?)
激しいカーチェイスの末にトランクが閉じて再び閉じ込められたユナ、そこに捜査官のチョから電話が入り現在地を伝えようとするがスマホのGPS機能に細工されているようで正確な場所が分からず。と、犯人の心当たりを聞かれ思い出したのはライバルのリア!そこでユンソクに電話、彼はスマホを今ユナが乗っている車に忘れたらしく。。。事務所に電話しなんとか繋がり、ユナのPCに保存されたリアの名刺を探し電話するよう頼む。そのやり取りを知らないクルセーダーは再びライブ配信を再開するようユナに指示すると、"父が自殺した"などこれまでのし上がるためユナがついてきたウソを視聴者たちに暴露!そしてトランクの床板を剥がすよう命じ。。。そこには誰のものなのか?切断された指が!怯えるユナに「指を食えば1億ウォンやる」と告げるクルセーダー。
(他の視聴者たちも悪乗り。。。)
そんな命令に対し私は食べない!キッパリと断るユナ。そこにチョ捜査官から電話が入り改めて助けを求めるユナだが、彼女が疑っていたリアはいつも通りライブ配信を始めていて。。。自作自演は犯罪とユナを諫めるチョ捜査官は"ユナの配信はヤラセ"だと通報を受けたと話す。ここでユナのライブ配信にユンソクが入室し参加、自分が通報したと話す彼は名刺を探すためユナのPCを開きMBSから送信された企画書を見たと説明、カメラに見せたPCの画面に映る企画書にはここまでの犯人とのやり取りを含め全てが台本として記されていて、移籍の仮契約金3億5000万ウォンをMBSから受け取った領収書も!君はたいした嘘つきだと呆れユンソクが配信を切り絶望するユナ。そんな彼女にパク刑事から「あなたを信じる」との電話が入り、助けたいと申し出てくれる。
(思わぬところから助け舟が!)
それも暴走騒ぎの目撃者たちからの通報でユナの乗る車の位置がだいたい分かっているよう?すぐに追いつきカーチェイスが始まる!が、捕まえたのは別の車。。。クルセーダーが先手を打った?捕まえた車にはユナの車と同じ偽装ナンバープレートが付けられていて。ここでユナはクルセーダーのコメントとMBSのナ・ジンス局長のメッセージに、似た部分があるのに気がつき犯人は彼だと確信、ライブ配信を再開すると誘拐犯はナ・ジンス局長だと宣言!視聴者たちが見守る前で彼のスマホに電話をかけるが?何故かトランクのゴルフバッグから着信音が聞こえ、中を確認すると指を切断されたナ・ジンス局長の死体とナイフが!残り時間はあと数分、稼ぎたければ服を脱ぐよう指示するクルセーダー。。。視聴者たちが煽る中でユナはナイフを自分の手の甲に突き刺す!
(これが視聴者の望む映像?)
これまで騒いでいた視聴者たちが絶句しコメントが止まり。。。死を覚悟したユナがこれまでの事を深く後悔して懺悔、彼女の言葉に視聴者たちから励ましの声や投げ銭が届き始める一方で、ふと"クルセーダー"の名前に心当たりがあることを思い出すユナ。それは初期の頃からコメントや投げ銭をくれた視聴者のひとりで、いつでも悩みを聞くと言っていたユナをずっと信じていたが、重い病だと相談しようとしてきた際に「気持ち悪い」とユナはブロック!口汚く罵りさらし者にした相手。。。犯人はクルセーダー?電話越しに謝罪するユナだが車は止まらず走り続け。と、"ナ・ジンス局長の腹"にトランクの鍵が入っていると告げるクルセーダーは腹を裂き鍵を取り出せと命じる!死にたくない一心でナイフを握り腹に刺そうとしたユナだがナ・ジンス局長が動く!
(死体ではなく生きていた?)
一方でライブ配信は続けられていて世間は騒然!それもユナだけでなく大手TV局MBSの局長も拉致されていると報道され、ここで車にスマホを忘れた事が功を奏した?ユンソクは自分のスマホの位置情報を警察に提供、チョ捜査官たち警察も本気で動き出す。そしてトランクではナイフを手にしたユナはライブ配信を止めると、ガソリンタンクの位置にナイフを突き立て穴を開け。。。ライターを手にするとクルセーダーにガス欠になるか全員死ぬかだと逆に脅す!すると運転していた男性はハンドルを固定し車から飛び降りる、山道を暴走した車はそのままダム湖に落ち。。。ここでナ・ジンス局長の拘束を解いたユナは彼の指示で後部座席の一部を外し車内へ!水没する車から脱出し梯子を上りダムの通路まで逃げたユナ、そんな彼女の前に運転していた男性が立ち塞がる。
(やはりこの男性がクルセーダー?)
逃げようとしたユナに殺す気はないと話した男性は「また一緒に稼ごうぜ」と不敵に微笑み。。。その時!銃声が響いて男性が撃たれる。撃ったのはパク刑事、ここまで助けに来てくれた?しかし違和感を感じたユナはこれまでクルセーダーと話していた携帯で着信番号に折り返し電話をかけると、鳴ったのはパク刑事のスマホ!ここでユナに銃を向けたパク刑事は全てを話す、ユナにブロックされ「死ね!」とまで暴言を吐かれ、さらし者にされた"クルセーダー"はパク刑事の幼い息子。。。本当に悩みユナに相談したかっただけなのに追い込まれたパクの息子は自殺、その怨みを晴らしユナが何をしてきたかを暴露するのがパク刑事の目的。と、そこにユンソクやチョ捜査官たちが駆けつける!驚きユナに銃を突きつけているパク刑事の様子をユンソクはライブ配信。
(これでもう逃げ場は無し。。。)
ところが、これも計画どおり?パク刑事は自分が銃を握る手にユナの手を添えさせると、銃口を自分に向けて引き金を引く!これでユナが自分を射殺した事にしたかった?ともかく誘拐事件はこれで幕を下ろす。運転していたあの男性はパク刑事が検挙した犯罪者でその件と金を餌に利用していたと判明、保護されたユナはユンソクの車で帰路につき、その車内で感慨深げにYouTubeの画面を見つめ。。。タブレット端末の電源を切る。で、エンドロールへ。
いきなりトランクに閉じ込められた人気YouTuber!雑多なトランクには見覚えのない携帯電話が置いてあり、電話をかけてきた誘拐犯は10億ウォンを要求!有り金を支払うもまだ足りない?残りはライブ配信の投げ銭で稼げと指示する誘拐犯、制限時間は1時間。。。YouTuberの命を懸けたライブ始まる!ってこの韓国映画。
トランクという隔絶された場所にいながらも大勢に見守られている、そんな"ライブ配信"という特異なシチュエーションが醸し出す普通ではない緊張感を最大限に引き出し、動きのない映像になりそうな設定とは裏腹に?手に汗を握る激しいカーチェイスも披露!序盤から散りばめられた伏線やヒントを確実に回収し魅せる物語は、大金が動く動画配信の危うさやその裏に潜む怖さや実際にあり得る悲劇を丁寧に描いていて社会派の一面も垣間見えて、誘拐犯や視聴者たちとの駆け引き、明かされる悲しすぎる真相と見応えのある作品に思えました。
ただ、いくらキャデラックの広いトランクの中とはいえ、一度はスマホを出すため開けたゴルフバッグのオッサンに気がつかないとか、カメラマンがいるワケではないのに自撮りで何もかもを隅々まで映すライブ配信の映像とか、他にもツッコミどころがあったんですよね。ま、それも含めての面白い作品ではあるのですが(^▽^;)
単純に誘拐事件とライブ配信を結びつけただけの内容ではなく、動画を配信する側やそれを視聴する側の抱える問題、社会問題なども取り込んで描いてあるさすがの韓国映画、たぶん既に鑑賞したという方も多いとは思いますが、気になった方はぜひです!










