【先週末まで米市場と本日日本市場】
《先週末》
NYダウ41,563㌦(△228)△0.55%
NASDAQ17,713㌦(△197)△1.13%
WTI原油先物73.13㌦(▼0.42)▼0.57%
・ダウ工業株30種平均は続伸で終え、連日で最高値を更新した。米経済が底堅さを保つなか、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを始めるとの見方が引き続き投資家心理の支えとなった。
・朝発表の7月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.2%上昇し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想に一致した。食品とエネルギーを除くコア指数も市場予想と同じ0.2%上昇だった。コア指数の前年同月比の上昇率は2.6%と市場予想(2.7%)をやや下回った。FRBが9月会合から段階的な利下げを開始するとの見方を支える内容だった。
《本日》
日経平均¥38,700.-(△53)△0.14%
グロース市場指数¥852.-(▼1.71)▼0.20%
ドル/円 ¥146.20(▼0.002)▼0.00%
・前場、日経平均株価は続伸。前週末30日の米株式市場で主要3指数が上昇したことや、外国為替市場での円安・ドル高が追い風となり、東京市場でも買いが優勢となった。上げ幅は400円を超え、取引時間中としてはおよそ1カ月ぶりに節目の3万9000円を回復する場面もあった。ただ、その後は利益確定売りや戻り待ちの売りが上値を抑えた。
・後場は売り優勢で取引を開始。下げに転じ、午後1時13分には、同171円24銭安の3万8476円51銭を付けた。その後は下げ渋り、上げ転換したものの、前週末終値が意識されているもよう。外国為替市場では1ドル=145円90銭台と、足元ではもみ合い。
【本日の経済指標】
未定 USD(米) 休場
未定 CAD(加) 休場
08:50 JPY(日) 4-6月期 四半期法人企業統計調査・ソフトウェア含む全産業設備投資額 [前年同期比]前回6.8%. 予想9.9% 結果7.4%
10:30 AUD(豪) 7月 住宅建設許可件数 [前月比] 前回-6.5% 予想2.5% 結果10.4%
10:45 CNY(中) 8月 Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)前回49.8 予想50.0 結果50.4
15:30 CHF(スイス) 7月 実質小売売上高 [前年同月比] -2.2% ―
16:00 TRY(トルコ) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI)47.2 ―
16:00 TRY(トルコ) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP) [前年比] 5.7% ―
16:30 CHF(スイス) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI)43.5 43.7
16:50 FRF(仏) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)42.1 ―
16:55 DEM(独) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)42.1 42.1
17:00 EUR(欧) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)45.6 45.6
17:30 GBP(英) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)52.5 ―
24:00 MXN(メキシコ) 8月 製造業購買担当者景気指数(PMI)49.6 ―
【本日の材料銘柄】
▽パナソニック<6752.T>、未定としていた配当予想は第2四半期末が20円(前期実績17.5円)、期末が20円(同17.5円)の合計40円(同35円)を計画
▽レナサイエン<4889.T>、台湾医科大学の100%子会社Taipei Medical University-Biotech社とプログラム医療機器の共同開発契約
▽売れるネット<9235.T>、24年7月期の連結業績予想を下方修正
▽ピープル<7865.T>、25年1月期第2四半期累計(24年1月21日-7月20日)の単体決算は損益が赤字に転落
▽リニュアブル<9522.T>、三井住友ファイナンス&リース(非上場)と、再生可能エネルー事業、蓄電池事業の領域で業務提携
▽三栄コーポ<8119.T>、9月末に1対4の株式分割を実施
▽高田機工<5923.T>、9月末に1対3の株式分割を実施
▽ホーチキ<6745.T>、最大196万3500株の株式売り出しを実施
▽ファンペップ<4881.T>、抗IgE抗体誘導ペプチドに関する特許が米国で成立
▽キタック<4707.T>、24年10月期連結業績計画の上方修正を発表。営業利益は2億1200万円から3億1000万円(前期比86.7%増)に増額。能登半島地震関連の受注が寄与
▽トリケミカル<4369.T>、25年1月期連結業績計画の上方修正を発表。営業利益は33億8000万円から39億円(前期比2倍)に増額。生成AI(人工知能)関連の需要増を受け、メモリー半導体の回復が顕著
▽主な決算発表=ラクーンHD<3031.T>、ACCESS<4813.T>
▽主な月次発表=共立メンテ<9616.T>、ツルハHD<3391.T>、DyDo<2590.T>
【今日のNEWS】
・5:00 米国が年内に合計1%以上の利下げに動くと金利先物市場が織り込んでいる。7月の米雇用統計が利下げ観測を強め、急激な円高・ドル安や世界的な株価調整につながった経緯が背景にある。もっとも、市場関係者の間ではこの織り込みに「行き過ぎ」との声が出ており、修正が加われば相場の急変動を起こしかねない。今週末6日発表の8月の米雇用統計が、その試金石となる。
・7:40 ロシアのリャブコフ外務次官は、ウクライナに対する西側諸国の支援姿勢が強まっていることを理由に、核兵器使用の軍事ドクトリンを変更すると明らかにした。国営タス通信が1日、外務次官の発言を伝えた。
プーチン大統領は6月、軍事ドクトリンは世界情勢に応じて絶えず変化する枠組みだと強調。リャブコフ氏の今回の発言は、ロシアの要人としてこれまでで最も明確にドクトリンの変更に言及したものだ。
報道によるとリャブコフ氏は「ドクトリン変更作業は進んでいる。修正に向けた明確な意思が存在する」と語り、そうした決定はウクライナの戦争に関係した西側の敵対勢力の動きがエスカレートしていることとつながっていると説明した。
ロシアの現在の軍事ドクトリンは2020年にプーチン氏が策定。同国が敵から核攻撃を受けた場合、またはロシアの存立を脅かすような通常兵器の攻撃を受けた場合に、核兵器を使用する可能性があるとされる。
ただロシア国内のタカ派的な軍事専門家はプーチン氏に対して、ロシアの敵である西側の「肝を冷やす」ために核兵器使用のハードルを下げるよう促している。
・10:30 島しょ国など18カ国・地域でつくる太平洋諸島フォーラム(PIF)は31日夜、首脳会議で前日に採択した共同声明から台湾への言及部分を削除した差し替え版を公式サイトに掲載した。中国の銭波特使が台湾は中国の省の一つであり、国家間関係の権利を持たないと不満を表明していた。
PIF加盟18カ国・地域のうち現在はマーシャル諸島、パラオ、ツバルが台湾と外交関係を維持している。中国は太平洋諸島諸国で安全保障上の存在感を高めようとしており、インフラ向け融資に積極的だ。マーシャル諸島など3カ国以外が中国を公式に認めて外交関係を結んでいる。
当初の共同声明では「台湾/中華民国との関係」との題名が付いた部分があり「首脳らは、台湾/中華民国との関係に関する1992年の首脳決定を再確認した」と記述された。台湾は93年以来、開発パートナーと位置付けられている。
台湾外交部(外務省)は共同声明が差し替えられた後に声明を出して中国を非難。「地域の平和と安定を損なう無礼で不合理な介入であり、根拠のない行動」などと指摘し、PIF加盟国に細心の注意を払うよう求めた。
・11:50 ことし4月から6月までの金融と保険を除いた国内の企業の経常利益は、35兆7680億円と、去年の同じ時期に比べて13.2%増え、四半期ごとの額として過去最高となりました。
このうち、製造業は、自動車メーカーで円安を背景に利益が押し上げられたほか、半導体メーカーでAI技術の進展によりデータセンターの建設が増え部品の受注が伸びたことなどから13%増加しました。
また、非製造業は、日本を訪れる外国人旅行者の増加でホテルや飲食店といったサービス業が好調だったほか、建設業では大型案件の受注が進んだことなどから、13.3%増えました。
また、企業の設備投資の総額は11兆9161億円と去年の同じ時期より7.4%増えました。
このうち、製造業は半導体メーカーがEV=電気自動車などに使われる部品の生産体制を強化したことなどで1.4%増えたほか、非製造業では飲食店の新規出店が進んだことなどから10.9%増えました。
・11:55 財新/S&Pグローバルが2日発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、前月の49.8から上昇し、アナリスト予想の50.0を上回った。新規受注の好調で景況拡大・縮小の分かれ目となる50を上回った。
一方、新規輸出受注は8カ月ぶりに減少した。クリスマス商品の出荷が始まる中、先行きに対する懸念が強まった。新規輸出受注の減少ペースは2023年11月以降で最も速かった。
新規受注は増加に転じた。生産は10カ月連続で増加した。消費財と中間財セクターの企業が生産の伸びを牽引した。
財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は「財新PMIの数値が拡大領域に戻ったとしても、成長は限られている」とし、「政府の野心的な年間経済成長率目標を踏まえると、今後数カ月の成長安定に向けた挑戦と困難は相当なものになる」との見方を示した。
・14:25 欧州中央銀行(ECB)の政策当局者らは景気見通しを巡ってますます意見が対立しており、複数の関係筋によると、景気後退を懸念する向きもあれば、長引くインフレ圧力に注目する向きもあり、今後数カ月にわたって利下げ議論に影響を与える可能性がある。
6月に金利を引き下げたECBは、物価上昇の鈍化を受けて9月にも追加利下げすることがほぼ確実だ。しかし、その後の政策運営はより複雑になる可能性が高いという。